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ロバパンCUP 北海道大会
HKD FC U12は7/29(金)〜7/31(日)に行われた
U12ロバパンCUP 北海道大会に出場しました。
大会に向けた準備、前日の調整、
試合当日、裏パンCUPのことなど
「3泊4日の全て」について書いていきます。
初戦は7/29(金)の15:00〜kickoff。
今年の開催地は北見モイワスポーツワールド。
我々は前日に当麻町のグランドでトレーニングし
その日は層雲峡に宿泊しました。
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大会の2週間前から
体調不良者と学級閉鎖が続出し、
大会直前のトレーニングでようやく
全員が揃った状態でした。
そのため試合前日のトレーニングは
まだ復帰明けの選手が多かったので
「怪我をしないこと」と
「体のキレを上げること」を
目的として行いました。
約1時間半、最高の天然芝と最高の雰囲気で
トレーニングを終えました。
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夜はホテルで簡単なミーティングをして
気持ちを1つにしました。
迎えた試合当日。
kickoffは15:00。朝はゆっくりでした。
7時から朝食を食べ始め、
食後は8時から散歩へ。
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散歩の後は各々リラックスをして過ごし、
約1時間半かけて会場へ向かいました。
会場到着
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受付を済ませお弁当を食べ、
少しずつ試合の準備に取り掛かります。
ミーティングを行い、アップもスタート!
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僕らの前の試合がPK戦に突入し、
会場に独特の間と空気が流れていました。
選手たちも少しずつスイッチが入ってきます。
試合前にはテレビ局のアピール動画を撮影。
「絶対勝つぞー!おーー!!」です。
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いよいよkickoff
vs プレイフル函館ジュニア(函館代表)
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試合は開始早々に痛い2失点を喰らい、
一気に相手にペースを持っていかれます。
力みや緊張感からボールも芝生に引っかかり
いつものプレーが出せていない印象でした。
トーナメントの初戦は先制点が本当に鍵です。
立ち上がりの2失点は痛すぎました…
しかし、うちにもチャンスはあります。
僕も頭の中で色々な思考を巡らせました。
「まずは前半のうちに1点返したい」
「1-2にできれば流れはこちらに来る」
「そのためにはここでFWを変えておこう」
「いやもし前半に1点を返せなかったら
後半はこの布陣でいこう」
「いや、後半の5分以降から変えよう」
「そのためにはこの選手をここで出しておこう」
少年サッカーの20分ハーフは
頭を早く回転させないといつの間にか
試合が終わってしまうことがよくあります。
このまま終わるわけにはいかないので
先手で色々と思考を働かせました。
後半は数名選手交代をして挑みましたが
開始1分で痛すぎる3失点目を取られてしまい、
早めに最後のオプションを発動しました。
そこからは相手コートでプレーする時間が増え、
クロスからのヘディングで1点を返します。
その後もこちらのペースは続き、
ペナ内で相手のハンドを誘いPKを獲得。
それも落ち着いて決め、2-3に。
その時点で試合時間は残り4分。
アディショナルタイムを含め6分はありました。
これはいける流れだと感じました。
ベンチも選手の背中を押すように
総出で声をかけ続けます。
最後の最後まで
チャンスを作り続けましたが試合終了。
2-3で敗れました。
選手たちは泣き崩れ、
何度も地面を叩く選手もいました。
「エンジンがかかるのが少し遅かった」
「相手の勢いに呑まれた」
悔しい敗戦でした。
僕自身も色々と「反省」はありましたが、
「悔い」はありませんでした。
直近まで厳しかったチーム状況の中、
みんなで大会に来れただけでも幸せでしたし
次に繋がる負けができたと感じました。
負けた時は色々な要因を探すことができますが、
選手達は「全力を出せていた」と思います。
それだけで十分。
その上での敗戦は価値がある。
そう信じて次に進むしかないと伝え、
大会を去りました。
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このような時は
色々な捉え方ができると思います。
例えば Aの捉え方
・全道に出れただけでも素晴らしい経験
・よくこのチーム状況で頑張った
・初めての舞台でも最後の10分は出し切った
反対に Bの捉え方
・1回戦で負けるなんてまだまだだ
・目標は全道ベスト4だったから全然ダメだった
・普段の自分達の力を出せていない
僕はこのような(敗戦した)時は
Aの前向きな考え方を選手に言葉で伝えて
Bの厳しい現実を自分自身に伝えます。
その夜、大浴場で頭を洗いながら
新しいことを思いつきました。
感覚的に思いついただけだったので
明日の裏パンCUPで試してみよう。
翌日、大会の敗退チームが参加する裏パンCUPで
新システムを採用しました。
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ここまでの前半戦、選手たちはよく頑張ったので
指導者としてもこの辺で一区切りをつけ、
選手の頭と体をフレッシュにするためにも
「変化」を与え、後半戦に挑もう。
その「変化」が今後面白くなりそうな予感を
ビンビン感じさせる強烈なものとなりました。
カタチになれば、の話ですが。
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サッカーはこうやって成長していくんだな。
ずっと勝ち続けていたら何も考えなくなる。
かと言って負け続けるのも絶対上手くならない。
「価値ある負け」を経験したあとに
リバウンドメンタリティを持って
真摯に取り組めるかが本当に重要です。
それは選手も指導者も同じです。
この大会が人生で最後の大会であれば
悔しさを引きずっていたでしょう。
しかし彼らはまだ小学生、
サッカー人生なんてまだまだこれから。
いつかもしサッカーを辞めたとしても
こういう経験は全ての場面で活かせるはず。
そう信じて前を向いて再スタートを切る。
負けた時、上手くいかない時こそ
その人の「器量」「言葉」「姿勢」が表れる。
そんなことも1人の大人、人間として
子どもたちに伝えていけたらと思います。
そのような意味では
ものすごく貴重な経験をすることができました。
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今回の3泊4日では
食事の意識改革も始め、
(初戦敗退したので遠慮なくモリモリ食べました)
明らかに食べられる選手も増えました。
サッカーはぶつかり合いを避けられない、
フィジカルで負けるほど悔しいことはないと
ちびっ子集団が心から今大会でそれを感じ、
ピッチ以外のことを行動し始めた変化です。
素晴らしい未来が動き始めています。
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本当にいい遠征でした。
またここから強くなる。
もっといいチーム、いい選手になれる。
彼らはその「芯」を持っています。
全日少でまた旋風を巻き起こそう。
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