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最高の敗北


U12全日本少年サッカー選手権大会 札幌予選
6年生の集大成である大会が終わりました。

札幌には100チーム以上がある中、
4チームしか全道大会に出れない狭き門に
真っ向からチャレンジしました。

結果は決勝戦で0-1で敗れ、
チャレンジは失敗に終わりました。

チャレンジ失敗


これは「結果」を掴めなかったことに対する言葉。

しかし「成長」にフォーカスを当てると
「チャレンジは大成功」でした。


スポーツには必ず「勝ち負け」がつきます。

勝つことは素晴らしく美しい。

しかしほとんどのチーム(人)は
負けてしまいます。

僕は負けた時に指導者として
必ず自分自身に問いかけることがあります。

〝価値のある負けだったか?〟

これは試合内容そのものと、
これまで歩んできた道のりはどうだったのか、
ということです。

それを考えた時、今大会の負けは
「価値のある負け」だったと言えます。

今年の6年生の〝伸び具合〟
過去見てきた選手達と比較しても
トップレベルです。

もちろんまだまだ足りないことだらけですが、
「どのくらい伸びたか」は
彼ら自身も理解していると思います。


サッカーは「勝敗」を選ぶことはできませんが
「内容」を選ぶことはできます。

どんなサッカーをやるのか。
どんなサッカーで成長するのか。

僕は指導者としてこの部分を拘っています。

その意味では、彼らが決勝戦で展開した
サッカーの内容は素晴らしいものがありました。

GKからパスを繋ぐ攻撃は怖いんですよ。

難しいし多くの要素が絡み合う。

そこには技術も戦術も駆け引きも必要で
サッカーの醍醐味が詰まっている。

常に失点に繋がるミスと隣り合わせ。

メンタル的にも自信が必要なプレーの連続。

しかも今回の決勝の相手は
スピードとパワーが札幌トップレベルの選手達。

犬がトラに挑むくらいの怖さがあったはずです。

だけど小学年代のサッカーにおいて
弱者が強者に勝つには
それしか道はないと思っています。

それをこの大一番でやり続けられた
「メンタル」「考え方」「プレー経験」は
確実にこれからの糧になります。

そしてこの価値ある負けを喫した選手達が
今後大事になってくることは、
悔しさを忘れないこと
自分の成長を止めないことです。

サッカーは負けたら終わりではなく、
成長を止めたら終わりです。

逆に勝敗に意識を向けすぎていると
成長が止まってしまうこともあります。

本当に自分が伸びているのか、成長できるのか。

常に1ヶ月前の自分と比べてみましょう。

今後どれだけ負けても
成長だけは止めてはいけません。

勝利を目指すことはもちろん大切。

その過程で自分が伸びているのかは
常に意識したいところ。

成長より勝利が先に来ることはありません。
成長した先に勝利というご褒美が来ます。


敗戦の悔しさを味わった選手達は
成長意欲を無くしたら終わりです。

そして指導者も選手の成長を止めたり
阻害するようなことがあれば終わり。

そんな想いで今後もサッカーを
楽しんでいきたいですね。


U12 Top teamのみんな、君たちの背中を見て
憧れと目標を持った後輩達もいたと思います。

本当にいい試合を見せてくれてありがとう。

試合を見ていた多くの方々に勇気と感動を
与えてくれました。

試合後も他チームの指導者が労ってくれたり
「感動した」と言ってくれるクラブOB、
泣いている他学年の保護者まで。

みんなの保護者だけではなく、
みんなから遠い存在の人の
心にまで響くサッカーをしていました。

それってすごいことですよ。

サッカーで人の心を動かしたのだから
君たちは最高の敗北者です。

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