新卒・地方起業の1年目とこれからについて
こんにちは。株式会社ローカルフラッグ、代表の濱田(@yutasusi)です。私は、地方創生の領域で起業をし、今月から2期目に入っています。振り返れば、ちょうど1年前大学4年生の時に起業をし、そのまま卒業後も引き続き事業に取り組むことができています。そこで、「新卒で」「地方で」「起業」したという稀有な事例だと思うので、この1年の学びをnoteにまとめたいと思っています。(※以下、創業時のnote)
たかが、会社名、されど会社名
私は、ローカルフラッグという名前の会社を設立しましたが、会社名を決めるということになんだかんだ、半年くらいかかりました。起業するという意志が固まったのは、2019年の初めくらいでそこから、会社名が決まるのは5月くらいまでかかりました。たかが会社名に何故、そこまで時間をかけるのか?という考えもありますが、されど会社名だと私は思っています。会社名は、その会社がありたい姿を一言で表現するものだと思っています。分かりやすく、親しみやすいネーミングは重要です。
私は、事業を通じて地域の旗振り役になりたい! という想いを持って起業をしたため、「地域=Local」の「旗振り役=Flag」ということで、ローカルフラッグという会社名にしました。創業時からこの想いを忘れずに事業に取り組めたのは、会社名にまとめることができたからだとも思っています。
若さは武器でも、仇にもなる。
自分で言うのは、おこがましい話ですが起業をしたこと時代は、若者が少ない地域にとっては注目の的になったかと思います。新聞にも掲載してもらいましたし、「面白い若者がいる」というので行政・民間問わず色んな方を紹介していただいたりしました。地域は若い僕たちを応援してくれているという自信に浸っていました。しかし、世間はそんなに甘くありません。
結局、僕らを知らない人からすると、「どんな奴か分からない」「若者のくせにそんなことできないだろ」「どうせ言ってるだけだろ」ということも思われているわけです。
実際に、昨年の12月には与謝野町にあるコワーキングスペースの公募に手を上げて、町内で起業家育成に取り組んでいこうと意気込んでいたわけですが、議会において「若者にはできないだろう」「荷が重すぎるだろ」という反対多数で否決をされてしまいました。
結果としては、残念ではありましたが地方創生に取り組む上での洗礼を受けたという意味で、いい経験になりました。もし、興味のある方は与謝野町議会の議事録を漁っていただければと思います。
人を雇うと、覚悟がさらに固まる。
起業家というのは、覚悟を持って意思決定をし続ける ということに尽きると思います。(もちろん、行動するのは当たり前ですが)この数年で覚悟を決めた瞬間は、「大学を休学する時」「就活をやめて起業する時」「そして、人を雇う時」というタイミングです。
起業した当時は、1年後もおそらく1人+業務委託やインターンの体制でやっているだろうと思っていたのですが、紆余曲折ありこの4月から新入社員が入社してくれることになりました。創業1年に満たないベンチャー企業に賭けてくれるという有り難さと、人の人生を背負っている責任感を感じました。初任給を振り込んだ日は、銀行のATMのタッチパネルがいつも以上に重みがありました。
こうして、一人採用することで、1人まちに若者が帰ってくることに繋がりました。今後、自分が取り組んでいくのは、そういった若者が帰ってくるような仕事づくりです。来年も社員が増えるように今年も頑張りたいです。
利益を生み出し、再投資。ビジネスからは逃げれない。
起業をした時から思っていましたが、実際にやってみて思うことは「ビジネスからは逃げれない。」ということです。
持続可能なまちづくりを行うためには、やりがいがあり、一定の給与のある雇用を生み出し、社会課題を解決するビジネスが必要であると思っています。それ現状の延長線上ではなく、新たなビジネスの種を撒いていくことが不可欠です。そのためには、新たなビジネスの種を撒いていける余力=利益が必要です。しっかりと利益をもたらさない限り、次の投資が行えないということを強く実感したのが、この1年です。
そして、利益ができるか分からない。赤字になるかもしれない。という精神状態は、新たなチャレンジを阻害し、守りに入ります。まさしく、「貧すれば鈍する」ということわざのとおりです。だからこそ、地域の未来をつくるために、常に攻め続けられるための利益を生み出していくこと。すなわち、ビジネスから逃げないという姿勢で今後も取り組んでいきたいです。
僕たちはこれから、何に賭けるのか?
有り難いことに、1期目は無事に終わり少なからず、利益も残すことができました。生み出した利益を元に、これから僕たちは何をチャレンジをしていくのか?それは、クラフトビールD2Cブランドです。地域資源を活かしながら、D2C 型で顧客とのコミュニケーションを図りながら、商品開発に取り組む次世代のクラフトビールブランドの立ち上げにチャレンジします。
与謝野町は、2015年よりホップの栽培に取り組む地域で、今では年間約1.5トンほど収穫できる産地になっています。与謝野ホップは、ビール業界においては認知度の高いものになりつつあります。しかしながら、与謝野町内でホップの6次産業化には至っていません。なんとか醸造所を作って、6次産業化に取り組んでいきたい。
また、与謝野町の隣町には「天橋立」という観光名所があります。しかしながら、富栄養化による牡蠣の大量繁殖で「景観悪化」や「悪臭の発生」の原因になっています。この牡蠣自体は大学生のボランティアが毎年、拾い上げる活動に取り組んでもらっているのですが、この牡蠣を有効活用することで、持続可能な形で海を綺麗にしていきたいと思っています。そこで、拾い上げた牡蠣を「ビール用水の硬度調整剤」と「酵母の濾過材」として加工することで、クラフトビール醸造過程での使用ができるように目指しています。
そんな想いで立ち上げるクラフトビールブランドは、「かけはしブルーイング」というブランドです。かけはしは、日本三景「天橋立」がかつて天と地の架け橋と言われたように、自分たちはビールを通じて、人と地域、人と人をつなぐ架け橋になっていきたいという想いで名付けました。
これからTwitterアカウントも運用していきますので、是非フォローしてください!https://twitter.com/kakehashi_brew
今年の9月くらいにはOEM生産でのプロダクトのリリースもできると思いますので、皆さんもうしばらくお待ち下さい。ビールができるまでの間は、ホップレンジャーに登録して、原料に触れる機会を経験するのは良いかもですねww
ということで株式会社ローカルフラッグの2期目もよろしくお願いします!
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