エヴァ直撃世代のおっさんが若いオタクに聴いて欲しい90年代アニソン②
おっさん期を乗り越えたら美少女になれるなら、自ら進んでおっさん期に突入していくというのに……。
どうも、荒井祐太です。
96年からオタクしている僕が、90年代に出会っていまだに聴き続けているアニソンを、若者たちに紹介するシリーズの2回目です。
90年代にはまだ物心ついていなかった。
物心はついていたけど校庭での片隅でアリを食べてた。
ギリギリ遺伝子情報の半分がオヤジの精巣内にあった着床前夜の俺はミレニアムベイビーだ。
というみなさん。ネットの力を駆使して、僕の推薦する曲を聴いてくれれば嬉しいです。
2、氷上恭子「なぜ君と出逢えたの」(作詞:片岡かれん/作曲・編曲:斉藤ひろし)1997年
「VS騎士ラムネ&40炎」のカカオ役や「デ・ジ・キャラット」の初代うさだ役で知られる、氷上恭子さん。
この曲は、彼女がシーラ・シェフィールド役で出演したPS版「悠久幻想曲」のEDテーマです。
パッケージ画像真ん中やや左でバンダナだかリボンだかを巻いてる女の子です。
じつは僕、恥ずかしながら告白すると、二次元の世界の初恋がこのシーラ・シェフィールドなんですよね。
もしくは「新世紀エヴァンゲリオン鋼鉄のガールフレンド」に出てくる、霧島マナ!
どっちかが初恋! おなじ97年リリースの作品だし、どっちが先かわかんないけど、どっちかが僕の記念すべき初恋! どっちかほんっと記憶に残ってないけど大切な初恋の人です!
当時僕は、電撃セガサターンというセガサターン専門誌を買って読んでたんですよ。7割方、林・F・正之先生の「ウラワザえもん」目当てで。
その電撃セガサターン誌上で、発売前の悠久幻想曲が紹介されていたんですね。セガサターン版とプレイステーション版が両方出たので。
で、96年からオタクになった僕は、もっともっとオタりたくてしょうがない時期だったので、手に取るゲームも、オタク受けしそうな絵柄で人気声優がいっぱい出てる系にシフトしようとしていました。
というわけでセガサターン版を購入し、プレイしました。
世界観は、いわゆる異世界ファンタジー。
舞台はエンフィールドという街。大都市というほどでもないけれど、いい感じに豊かで風光明媚っぽいところです。
この街で行き倒れた主人公は、心優しい何でも屋の女店主に拾われ、そのまま住み込みで働きます。文無しでも運がよければ美女と職と寝床をゲットできるんですね。
ところが、ある日突然、主人公は罪人扱いされてしまいます。しかも目撃証言やら状況証拠はばっちり。
かといって主人公は身に覚えがありません。
で、心優しき女店主が店を担保に巨額の保釈金を払うのですが、なんせ巨額ですのでこのままでは店は人手に渡ってしまいます。
「ナニワ金融道」だったら女主人がソープに沈められるところですが、そこは「友情育成シミュレーションゲーム」と銘打たれた本作。
「保釈から1年後に街の人の支持をたくさん集められれば再審が受けられる」という法律で状況を引っくり返す道を選びます。
主人公を手伝ってくれる友達(このメンバーが攻略対象になります)といっしょに、何でも屋ジョートショップで街の人を助け、信頼を得ていく、というのがおおまかなストーリーです。
攻略対象になる友達は10人(うち3人が男)いるのですが、僕はプレイしなおすたびに、毎回必ずシーラを入れていました。
当時の僕はオタク歴がまだ浅く、自分がどんな属性に惹かれるキモオタなのか自覚していませんでした。
が、この子。
黒髪ロング!
ピアノの英才教育を受けてるお嬢様!
お嬢様っぽい服装! 正直ちょっと変だけど!
当時のゲームなのに立ち絵に赤面が2パターン用意されてる消極的でおとなしいな性格!
化粧っ気がぜんぜんないらしい(ゲーム内に証言アリ)のに超美少女! ナチュラル・ボーン・美少女!
心ががっつり掴まれましたとも
で、この曲はプレステ版のED。僕が買ったのはサターン版。
どこで出会ったのでしょうか。まったく記憶にありません。
しかし、当時TBSで「子安・氷上のゲムドラナイト」という、子安武人さん(本作にもアレフというイケメン役で出演)と氷上恭子さんによるゲーム音楽のラジオ番組が放送してまして。
「悠久幻想曲」とも繋がりが深かったこの番組を毎週聴いていたので、たぶんここで知ったのではないでしょうか。
書いていて、なんかそんな気がしてきました。初めて聴いたときに衝撃を受けた気が……そうだ、初恋もシーラで間違いない……たしか霧島マナはただのセフレに過ぎなかったはず……。
すっかりこの曲を気に入った僕は、ゲーム内では聴くことができないため、サントラを買いました。
中学生だったのに、そして春エヴァと夏エヴァもあったというのにどうやってお小遣いをやりくりしたんでしょうか。まるで記憶にありません。
で、曲なんですが。
なんというか、あまりシーラのキャラ声で歌っている感じではありません。いわゆる「キャラソン」ではないのでしょう、きっと。
サントラには、他にも主演声優さんの歌う曲が数曲収録されていますが、どれもキャラにフォーカスしてませんし。
といっても歌詞にはシーラのストーリー上のEDである「プロのピアニストになる」という「音楽系キャラ」の要素が、じゃっかん意識されている気もします。
noteのFAQに「歌詞を書きたきゃ許諾を取れ」とあるのでここには書きませんが、やたら壮大な規模で「君」に思いを馳せてます。
宇宙規模です。読みようによっては別の惑星にでも辿り着いたんじゃないかこの女ってレベルです。
オケですが、オルガンに始まり弦が鳴るという、こちらもなかなか壮大な感じです。
といっても、たぶん生音でなくPCM波形のシンセだと思われます。
MIDIデータの打ち込みが上手いのか、力強さもあります。シーラが留学先の音楽学校から優秀な人材を軒並み引っ張ってきてレコーディングしたかのようです。
大きな教会のなかで鳴っていそうな壮麗さで、どことなく結婚を想起させもするのがこの曲のよさです。僕のシーラに対する気持ち的に。
……まだ夢から覚めてやがりません、このオタク。35にもなって。
まぁ、「悠久幻想曲」をプレイしたことなくても、二次元嫁と出会った奇跡に思いを馳せるのにはいい感じの曲な気がします。
余談ですが、「THE IDOLM@STER CINDERELLA MASTER Cool jewelries! 003」で鷺沢文香がカバーする楽曲として、これを応募したことがあります。
プロデューサーと出会ったことと踏み出したアイドルの世界として歌詞を解釈できるとかなーと。
採用されていても面白かった気もするのですが、みなさんどう思いますかね。
んじゃ、また。