誰かの落とした手紙
上手く巻いてあります
オトシブミのゆりかご
オトシブミと呼ばれる
小さな昆虫が
卵を産み付けた葉っぱを
くるくると丸めて
幼虫のために
ゆりかごを作る
孵化した幼虫は
ゆりかごを食べて
成虫になる
虫にだって
子孫を残して
生き残る戦略がある
昔の人は
このゆりかごを見て
誰かが落とした文(ふみ=手紙)
だと思ったのだろう
オトシブミ
というネーミングは
言い得て妙
食用になります
ヒロメノトガリアミガサタケ
だと思うんだけど
山を歩いていると
色々な動植物に出会う
それらひとつひとつを写真に収めていたら
前を歩く息子には
ちっとも追いつけない
まあ
追いつかなくてもいいんだけど
彼は彼で
山登りを楽しんでいるんだから
セミの声が
山全体を
包み込んでいる