自社の新人向けにクラウドネイティブの研修をした話
はじめに
私は、2022年8月から社内にクラウドネイティブを好きになってくれるメンバーを増やすための活動に取り組んでいます。
なぜクラウドネイティブを普及する取り組みを始めたか
私自身のキャリアはオンプレミスのインフラエンジニアからスタートしました。現在は、SRE(Site Reliability Engineer)というロールで顧客の業務支援をさせてもらっています。
SREは、その名の通り技術を活用しサイトの信頼性を高めていく役割があります。私が考えるSREの魅力は、技術を活用するだけでなく、ポストモーテムやエラーバジェットのような思想や実践を通じて心理的安全性を高めるような取り組みができることです。
SREができる社員を増やしていくために、まずはクラウドネイティブの技術を知っている社員を増やしていくことにしました。
初期の取り組みについては、CloudNative Days Tokyo 2022で登壇した資料をご参照ください
https://speakerdeck.com/yuta1979/cndt2022-sierteshi-jian-kurautoneiteihuwopu-ji-saseruqu-rizu-mi
徐々にスケールアウトをしてきた
初めは、同じ部署のメンバーから始まり、部内の若手向け、全社の若手向けと対象を拡大してきました。
そして、6月に新人社員の一部(65名)に今回ハンズオンを実施しました。
学習コンテンツのブラッシュアップ
一番初めは、KCNAの資格取得者を増やすべく座学でのクラウドネイティブ学習コンテンツを作りましたが、参加者から手を動かしてみたい!という声もいただき、ハンズオンコンテンツに挑戦してみることにしました。
受講者のターゲットを設定する
ハンズオンコンテンツを作成するにあたり、検討を重ねたのが受講者のターゲット設定でした。miroを使いメンバーで意見を出し合いペルソナを決めていきました。
コンテンツを検討する
CloudNative Trail Mapを活用し、クラウドネイティブを学習するプロセスを検討していきました。
大事なことは、ペルソナに設定した人物像が
「クラウドネイティブ面白そう!ちょっと自分でも勉強してみよう!」
と思ってもらえることを第一優先としました。
そのため、今回の学習コンテンツを作るに当たり、以下を重視しました。
半日で研修が終えられるボリューム
なるべくシンプルかつ、興味を持ちやすいコンテンツ
早く終わった人向けにプラスαのコンテンツも準備
ハンズオンの内容としては,以下としました。
コンテナ
Docker desktopのインストール〜Nginxコンテナの起動と確認IaC(Terraform)
VPCとEC2インスタンス作成Observability
サイトへ過負荷をかけて検知とスケールアウトを体験
ハンズオン通じて得た気づき
Ubuntuのコンテナダウンロードに時間がかかる問題
これは過去のハンズオンから既知の問題であったため、事前に対応依頼項目を作成し、各自の端末上にUbuntuのコンテナイメージをダウンロードしてもらいました。
Docker Desktopのアカウント作れない問題
65人にハンズオンをした際に発覚した事象だったのですが、同時にDocker Desktopのアカウントを作成しようとすると作成に失敗してしまい、少し現場がワタワタしました。結果的には少し時間をおけば問題なくアカウントは作成できたのですが、こちらについても事前に対応依頼のリストに入れておく必要がありそうです。
今後について
今回の研修を通じて「今後もクラウドネイティブを学習していきたいですか?」という問いに10段階中7以上が82%という結果を得ることができました。一定の成果はあったのでは無いかと考えます。
研修を通じて、引き続き社内にクラウドネイティブ、そしてSREに興味がある技術者を創出していく活動も継続していきます!!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?