
小さなことを重ねることが、とんでもないところに行くただ一つの道
早いもので私がnoteを始めて半月が経過しました。
文章を書くのはあまり得意ではないですが、なんとか毎日投稿を継続できています。
そして、この記事を書いている時点で99名の方にフォロー頂きました。
日々の記事へのスキも大変励みになっています。
この場を借りてお礼申し上げます。
本当にありがとうございます。
さて、この記事のタイトルはかのイチローさんの名言ですね。
自己紹介でも書いていますが、私は長らく建築意匠設計者(デザイナー)でしたが、今はCGアーティストでもあります。
2021年末にBlenderという3DCGソフトに出会ってから、その魅力に取り憑かれ、毎日のようにCGに触れることで、いつの間にかそれが仕事になっていました。
今日の時点で3DCGは3年2ヶ月のキャリアになります。
建築設計に次いで人生の中で長く続けているのが3DCGです。
この機会に、当時の歩みを振り返ってみたいと思います。
下記はBlender初日につくったものです。
Blenderを練習中。
— 堀江優太|Yuta Horie (@H_Y_per) November 26, 2021
ふだん使ってる3D-CADとは勝手が違うけど、表現力と直感的な操作はBlenderの方が圧倒的に優秀。
少しだけBlenderと仲良くなれたかもしれない。 pic.twitter.com/NjQohkKEGj
こちらはSphere Cubeさんのチュートリアルを参考に制作しました。
最初はチュートリアルをやりながら操作を覚えていきました。
チュートリアルに沿って操作していくと、だんだんと形が見えてくるのがとても楽しく、これがきっかけですっかりハマってしまいました。
そこからは仕事の合間を縫いながら、実際に行った空間や、自分で考えた空間をつくっていきました。
下の投稿は友人たちと行った「湯河原惣湯」という温浴施設から帰った後でCGで再現してみようと挑戦したものです。
Blenderを始めて約1週間、一通り思った通りのモデルができるようになった◎
— 堀江優太|Yuta Horie (@H_Y_per) December 4, 2021
練習には先日行った「惣湯」の温泉で。
難しいセッティング無しの撮って出し状態でこの程度。
あとはテクスチャのマッピングと光のコントロールを詰めれば実戦で使えるものになるだろか。#b3d pic.twitter.com/cX0WIkAPVb
まだまだ慣れていないのでリアリティに乏しいですね。笑
私はもともと建築デザイナーなので空間を考えるのが仕事です。
そのため、オリジナルの空間を考えること自体は仕事でやっていましたが、デジタル空間に自分が考えた空間がリアルに立ち上がっていく感覚にとても心躍りました。
特に3DCGでは地形や植物などの周辺環境も同時に作れるので、作るたびに臨場感が出てくることにめちゃくちゃ感激していました。
Blender開始から2週間、撮って出しでこれくらいまでは行けるようになった◎
— 堀江優太|Yuta Horie (@H_Y_per) December 11, 2021
だいぶこなれてきた感じがする。
Villa in a forest#b3d #blender #3DCG pic.twitter.com/Y6oD3X3VT8
植栽のような有機物、街の明かりなど、環境を自ら構築できることで、表現の幅が格段に上がったことを感じています。
Blender始めて1ヶ月、だいぶ雰囲気ある絵になってきた
— 堀江優太|Yuta Horie (@H_Y_per) December 27, 2021
仕事の合間に細々と続けています
表現の幅が広がって楽しい◎#3DCG #blender #b3d #illumination pic.twitter.com/m8UZ32Wxh9
3DCGであれば、宇宙にいくのも非常に手頃です。笑
あけましておめでとうございます。
— 堀江優太|Yuta Horie (@H_Y_per) January 3, 2022
Blenderを始めて約1ヶ月、楽しくてずっと触っていられます。
今年は動画も作れるようになるのが目標です。
本業の建築設計はもちろんBlenderについて気づいたことなど発信していきたいと思います!
本年もよろしくお願いします!#3DCG #Archiviz#Blender #b3d pic.twitter.com/xKUeDWXTa8
コンセプトアートに興味を持ったのもこのころです。
現実にはない、思い描いた空間を形にできる、そこが3DCGの大きな魅力だと思います。
ステンレス鉱 / 自主制作
— 堀江優太|Yuta Horie (@H_Y_per) February 1, 2022
Stainless Mine / original work#3DCG#b3d#blender #surreal pic.twitter.com/n0EWuBehqH
このころから、行ってみたい建築を3DCGで再現するようになってきました。
これは現代建築のマスターピース、ミース・ファン・デル・ローエ設計のバルセロナパビリオンです。
実際にスペインのバルセロナにある建築物です。
マテリアルを当てると、ぐっとリアリティが出る
— 堀江優太|Yuta Horie (@H_Y_per) March 6, 2022
この瞬間がたまらなく好きだ
ライティングはもう少し調整が必要かな。
ミースのバルセロナパビリオン、Cyclesでレンダリング
WIP, Barcelona Pavilion by Mies van der Rohe, Cycles Render#3DCG#blender#b3d#Archiviz#建築パース https://t.co/HWXTDib9F3 pic.twitter.com/Ne7o25zZRI
結果的に写真を模写しているので、フォトリアルな表現に関しての腕が格段に伸びたと思います。
下記は実物の建築物との比較です。
現代建築不朽の名作、バルセロナパビリオンをblenderでつくってみた#3DCG #blender #b3d #建築パース
— 堀江優太|Yuta Horie (@H_Y_per) March 21, 2022
実写 3DCG pic.twitter.com/xRpig5pILp
ここまでは無料で楽しんでいましたが、この頃からアセットを購入しはじめました。
購入したアセットと自作したアセットを使って背景画のようなものを描いています。
blenderやり始めて4ヶ月、仕事後の息抜きにと軽い気持ちで始めてみたら見事にハマりました。
— 堀江優太|Yuta Horie (@H_Y_per) March 31, 2022
背景画やシュールレアリスム的な絵が多いけど、カーモデリングなどにも手を出したい。
もうちょっと触る時間が欲しいなあ…と思う今日この頃#blender初心者 #blender #b3d #3DCG pic.twitter.com/MigPaIDXbO
少しずつですが、Blender内だけでなく、外部アプリを使いながらいろんな表現方法を探っていくようになりました。
名作住宅「住吉の長屋」をブラウザで見れるようにsketchfabにアップしました。
— 堀江優太|Yuta Horie (@H_Y_per) April 27, 2022
リンクに飛ぶと、PCでもスマホでも登録無しでブラウザで閲覧できます。
大学の授業などで使ってもらって大丈夫ですが、一言もらえると嬉しいです◎#3DCG #Archivizhttps://t.co/KoSqjxn5z6 pic.twitter.com/hq6jRlc9nf
下記のリンクをクリックすると安藤忠雄設計の住吉の長屋の3Dモデルを閲覧できます。
Blender歴半年くらいの時点でUnreal Engineにも挑戦してみましたが、実はこの時点では挫折しており、1年近く触れずにいました…
Unreal Engine 5についに手を出し始めてしまった…
— 堀江優太|Yuta Horie (@H_Y_per) April 30, 2022
こんな動画がかなり手軽にできてしまった…
ヤバい、また沼にハマりそう…
Blenderと合わせて、めちゃくちゃ面白いことができそうだぞ、これは…!!#3DCG #UE5 pic.twitter.com/qxzw5STmc3
そんなこんなで、また建築のモデルを作成しています。
今度は同じくミース・ファン・デル・ローエ設計のファンズワース邸です。
ファンズワース邸のWIP
— 堀江優太|Yuta Horie (@H_Y_per) August 11, 2022
まだ家具など入って無いけど、だいたいできた。
実物に忠実にディテールを作り込んでるので、エッジの出方がいい感じになってきた◎
夏の間にUEを使って建築の中を動き回れるようにしたい。#b3d #3DCG pic.twitter.com/YHf4WHo1cc
Unreal Engineに挫折していたので、このファンズワース邸はTwinmotionに入れて遊んでいました。
ある秋の日のファンズワース邸
— 堀江優太|Yuta Horie (@H_Y_per) August 18, 2022
鮮やかな自然の中に白い建築がよく映えます
名作住宅の3DCG再現動画をTwinmotionで作成中
ゆくゆくはUEに入れて自由に歩き回れるようにしたい#3DCG #twinmotion #Archiviz pic.twitter.com/enIzchfvcu
当時やっていた仕事がめちゃくちゃ忙しく、Blenderを触ってはいたけど、作品を完成させるまでには至らず、もんもんとしてました。
この頃は既に作ったモデルを利用して、最小限の労力で作品を作れないか考えていたと思います。
この時点でBlender歴約1年です。
クリスマス・イブですね
— 堀江優太|Yuta Horie (@H_Y_per) December 23, 2022
シングルもカップルも、良い日を過ごせますように
ぼくのファンズワース邸もクリスマスの様相です
名作住宅を3DCGで再現
Mies van der Roheに経緯を込めて#3DCG #b3d #blender #Archiviz pic.twitter.com/0NkA2x5CcB
最初にUnreal Engineに挫折して約1年、再び挑戦を始めました。
しかしながら、これも途中で挫折します。笑
今日の進捗!周辺環境は一旦完了として、まだ建築のマテリアルがBlenderから読み込んだままなのでUE用に調整せねば。
— 堀江優太|Yuta Horie (@H_Y_per) April 16, 2023
UEは扱いは難しいけど、表現の幅がめっちゃ広がるのから超楽しい!! https://t.co/UIraatwqgk pic.twitter.com/DN8JLiCf08
またBlenderに戻ってマテリアルの研究などをしていました。
Skyscrapers
— 堀江優太|Yuta Horie (@H_Y_per) June 26, 2023
周辺建物用テクスチャ作成時の副産物#b3d pic.twitter.com/eLr6OdLp94
1年半以上やっているとありがたいことのSNSでの反応も変わってきます。
この時は本当に多くの方に反応していただいて、めちゃくちゃ嬉しかったのを今でも覚えています。
Blender始めてからずっとフォローしていたプロのCGアーティストさんからもいいねを頂けたので、とても自信がつきました。
CGだとしても窓の枠や屋根の笠木など、目に見えるディテールは必ず作るようにしている。
— 堀江優太|Yuta Horie (@H_Y_per) August 8, 2023
現実世界には小さな凹凸が無数にあるので、CGでもそれを表現することでぐっとリアリティが出ると思っている。
建築設計をしているからこそのこだわりです。#b3d #blender3d #3DCG #Archiviz #建築パース pic.twitter.com/x2Wc6z82Jn
そして、この頃から3DCGが本格的に仕事になり始めました。
忙しかった建築設計の現場も少しずつ落ち着いてきたので、新たに安藤忠雄設計の光の教会をつくりました。
CGでも建築をつくるなら寸法はちゃんと押さえたい。
— 堀江優太|Yuta Horie (@H_Y_per) August 10, 2023
コンクリート型枠の割付けやフローリングの幅など、再現するだけでクオリティが超上がる。
これは安藤忠雄の「光の教会」
安藤建築なので、型枠割付の再現は特に気を使いますね。#b3d #blender3d #3DCG #Archiviz #建築パース pic.twitter.com/EgVoKjIkt5
Blender歴が2年になろうとするころには、Blenderを使った動画を作り始めました。
荒削りですが、これは始めての動画作品となりました。
普通の家では脇役になりがちなお風呂ですが、木々が近くにいてくれるだけで格別な空間になります。
— 堀江優太|Yuta Horie (@H_Y_per) November 8, 2023
そんな空間をフル3DCGの映像で表現しました。
目で体験してもらえると嬉しいです◎
※音ありです
Music I Use: https://t.co/x0q3vxz1fn
License code: JNBLW8JTKLIKRZ6O#b3d #3DCG #Archiviz pic.twitter.com/LAzhSOvilO
Blenderで動画をレンダリングしようとすると、1秒につき24~30枚程度の枚数を書き出さねばならず、レンダリングにものすごい時間がかかることを実感しました。
そして書き出し時間を解決すべく、再びUnreal Engineを挑戦することになります。
Blenderでつくってた「光の教会 日曜学校」のモデルができたので、久しぶりにUnreal Engineに戻ってきた。
— 堀江優太|Yuta Horie (@H_Y_per) December 18, 2023
外構もできていい感じ◎
次は追加のカット作成と、マテリアル設定の作り込みかな。#3DCG #b3d #UnrealEngine #UE5 pic.twitter.com/heOvxrSTMS
3度目の正直で、Unreal Engineをなんとか扱えるようになってきました。
この時点でBlender歴2年経過です。
そして2023年末にようやくUnreal Engineと仲良くなれました。
安藤忠雄設計の「光の教会」の動画をフル3DCGでつくりました!
— 堀江優太|Yuta Horie (@H_Y_per) December 27, 2023
動画を通して名建築の魅力が少しでも多くの方に伝えられたら嬉しいです◎
使用ソフトはBlender、Unreal Engine5、Davinch Resolveと全て無料のソフトです。すごい時代になったものだ…!#3DCG #b3d #UnrealEngine #UE5 #DaVinciResolve pic.twitter.com/uU2cI4HHT3
Blender、Unreal Engine、Twinmotionなどのソフトウェアを横断することで、CGの基本的な性質に何となく気づいていきました。
まさにCGに「慣れてきた」という感覚でした。
ここまで来ると、何かトラブルが起きても、予測を立てて対処し、ある程度自力で解決ができるようになっています。
その流れでUEFNにも挑戦しています。
ほぼUnreal Engineなので、こちらは挫折せずに済みました。笑
光の教会がついにFortniteに入った!!
— 堀江優太|Yuta Horie (@H_Y_per) February 15, 2024
まだモデルをインポートしただけで、公開はまだまだ先だけど、大いなる一歩を踏み出せた…✨
歩き回るだけでも超楽しい!!
ここから色々作り込んで公開したいところ!
まずは家具を入れるところからかなー#UEFN #3DCG #Archiviz pic.twitter.com/rz4hcBx2cb
この動画がきっかけで、このCGの題材である光の教会の牧師様とも知り合えました。
さらにUEFNの島制作もお仕事として来るようになりました。
#UEFN をやっているとゲーム内メモリの調整が難しいですよね。
— 堀江優太|Yuta Horie (@H_Y_per) June 3, 2024
先日公開したみなとみらいのマップも何もしなければ街だけで13万メモリ超えでしたが、最終的には7万メモリ以下に抑えられました◎
せっかくなので気付いたことを以下にメモします!
①アセットは極力ローポリモデルでつくる… pic.twitter.com/i7eaY3xAIv
Blenderを始めてから2年半、始めた当初はまさか自分がゲームの背景をつくる機会があるだなんて、想像もしていませんでした。
Youtubeでチュートリアルを上げ始めたのもこの頃です。
Blenderチュートリアル第一弾です!
— 堀江優太|Yuta Horie (@H_Y_per) June 22, 2024
これを見れば誰でも正しい寸法で北欧家具をつくれるようになれちゃいます✨️
建築設計者としては、正しい寸法でつくるのはとても重要なんですよね。
休日に新しいことを始めるのはメンタルにとても良いらしいので、土日のお供にぜひ!笑https://t.co/hQ6sYNUDzg pic.twitter.com/cVlsEVm1gJ
そしてBlenderを始めて3年経つころには、当初やっていた静止画はかなり成長しました。
「小さなことを重ねることが、とんでもないところに行くただ一つの道」とはイチローの名言ですが、Blender歴1000日を超え、それを実感してます
— 堀江優太|Yuta Horie (@H_Y_per) November 27, 2024
左:Blender歴 14日の作品
右:Blender歴 1000日の作品
似たシーンでも光の扱いが段違い◎
まだまだ道半ば、数年後の自分の進化にワクワクしてます◎ https://t.co/XQ457ZxdMm pic.twitter.com/YthRF76xPE
林さんから頂いたコメントに涙しています。
独学でフォトリアルCGをやっている身としては、写真のプロの方からこのようなコメントを頂けるのは本当に励みになっています。
すごい!!
— 🌲🌲 (@hayashiwithcats) November 27, 2024
まさに元から構図の感覚がある人の14日目の写真と1000日目の写真という感じ!
14日目でここまで行けるのもすごいけど、やはり差が出るのは光の扱いなんだなと。
右の方が光はドラマチックなのに、「やってますよ感」があるのは左というのも写真と共通している。 https://t.co/HZzATAjhqj
自分語りみたいになってしまいましたが…ここまで読んで頂いた方はありがとうございます。
改めて、まとめてみることで、続けることの重要さを実感しています。
CGを続けたことで3年前とはまったく違う世界に来ているように思います。
このnoteも1ヶ月、1年と経つころには今とは違うところに行っていることを願って、締めたいと思います。
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