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Twinmotion 2025.1 Preview2が本日リリースされたのでTwinmotionについて語ってみる

TwinmotionというCGソフトをご存知でしょうか?
Epic Games社が出している建築ビジュアライゼーションに特化したレンダリングソフトです。

本日Twinmotion 2025.1 preview 2 版がリリースされました。
せっかくなのでTwinmotionについて紹介したいと思います。

引用元:Twinmotion

Twinmotionとはどんなソフト?

TwinmotionはEpic Games社が提供するリアルタイム3Dビジュアライゼーションソフトウェアです

特に建築、ランドスケープ、都市計画などの分野で、設計やプレゼンテーションを効率的に行うためのツールです。

このソフトウェアの最大の特長は、シンプルで直感的な操作性を持ちながら、質の高いビジュアルを短時間で作成できる点にあります。

これは以前紹介したBlenderには無い圧倒的な強みです。

下のポストはTwinmotionでゼロから環境を構築したときの動画です。

めちゃくちゃ簡単にリアルな背景ができているのが見てとれると思います。

建築設計の現場では、設計内容を施主に視覚的に分かりやすく伝えることが求められます。

しかし、設計者はやることが多く、とにかく時間がありません。
ですので、設計意図を即座にビジュアル化しプレゼンテーションを行うことが可能なTwinmotionは非常に重宝します。

また、このソフトはUnreal Engineという高度なレンダリング性能を持つゲームエンジンを基盤としているため、この技術を活用できるのも大きな利点です。

Lumenと呼ばれるダイナミックグローバルイルミネーション技術がこれを可能にしています。

このソフトウェアは、設計段階でのアイデア共有や、プロジェクトの進行状況を視覚的に確認するツールとしてだけでなく、最終的なプロモーション用の高品質な画像や動画の制作にも適しています。

ビジュアライゼーションのプロ/アマ問わず使用できる非常に優秀なソフトウェアです。


具体的に何ができる?

Twinmotionには建築設計者の作業をサポートするさまざまな機能が搭載されています。
以下に主な特徴を挙げて説明します。

簡単な操作性と迅速なワークフローの確立

Twinmotionのインターフェースは非常に直感的で、ドラッグ&ドロップ操作を中心としています。

専門的な3Dソフトウェアの経験が少ないユーザーでも、短期間で使いこなすことができます。

また、リアルタイムレンダリング機能により、モデルの変更やマテリアルの調整を即座に確認できるため、意思決定のスピードが格段に向上します。

多彩なライブラリの使用

Twinmotionには、建築やランドスケープに特化した膨大なアセットライブラリが含まれています。以下はその一例です:

  • 素材:さまざまな仕上げ材が用意されており、現実感のある建物表現が可能です。

  • 家具などのアセット:室内外のデザインを豊かにする家具や小物が揃っています。

  • 植物と自然要素:樹木、芝生、花、岩など、リアルな自然要素を簡単に配置できます。

  • 人物と車両:動きのある人物や車両を配置し、プロジェクトに生命感を加えます。

これらのアセットはすべて調整可能で、プロジェクトに合わせたカスタマイズが可能です。

更にFBXやOBJのインポートも可能なので、オリジナルの家具なんかも追加できます。


さまざまな環境の表現

Twinmotionは、光や天候、時間帯の変化を簡単に表現できます。

  • 光源設定:太陽光の角度や強さをリアルタイムで調整可能です。

  • 天候変化:晴天、雨、雪などの天候をスライダーで簡単に変更できます。

  • 四季の表現:季節に応じて植物の状態や環境を動的に変化させることができます。

これらがプリセットとして組み込まれているので、複雑な操作無しで建物や空間の環境に対する影響を視覚的に検証しやすくなります


ファイルの互換性と連携性

Twinmotionは、他の設計ソフトウェアとの互換性も高く、SketchUp、Revit、Rhino、ARCHICADなどの主要な建築設計ツールからDatasmithというアドオンを介してデータをインポートできます。

ファイルどうしを紐づけるので、SketchUpやRevitで更新した内容を即座にTwinmotion上のデータに反映することができます。

また、Twinmotionから直接Unreal Engineへのエクスポートが可能で、さらに高度なビジュアライゼーションやインタラクティブなコンテンツ制作もサポートしています。

残念ながらBlenderとの互換性は弱いです。
BlenderからTwinmotionにインポートする場合は、一度FBXなどの汎用3D形式に変換してインポートする必要があります。

Twinmotionの使い方を簡単に紹介した動画があるので、ぜひ見てみてください。


静止画・動画の書き出し

当然ですが、プレゼンテーション用に静止画・動画での書き出しが可能です。
書き出し時にレイヤーマスクを作成したり、動画の連番書き出しも可能なので、高度な映像編集向けのデータ作成も可能です。

また、レンダリングはリアルタイムレンダリングだけではありません。
書き出しに時間は要しますが、より光の挙動を正確に計算するPath Tracerによるレンダリングも可能です。


類似のソフトウェア

リアルタイム3DビジュアライゼーションソフトウェアはTwinmotionの他にもいくつかあります。

本記事では、どんなソフトウェアがあるかの紹介に留めます。
それぞれの特徴については、また別の機会にまとめたいと思います。

  • Lumion


  • D5 Render


  • Enscape


  • Chaos Vantage



気になるお値段は?

気になるお値段ですが、Twinmotionはお値段もめちゃくちゃ優秀です。

誰がどこで使用するかによりますが、Twinmotionには3つのオプションがあります。

下の画像はTwinmotionの価格表です。

2025年1月時点のTwinmotionの価格表

注目すべきは"無料でご利用"の部分ではないでしょうか。

無料でご利用
過去 12 か月間の収益が 100 万 USD 未満の個人および中小企業、教育機関、学生向けです。

https://www.twinmotion.com/ja/license?utm_source=chatgpt.com

と記載のあるとおり、年間収益が100万USD = 1億5600万円未満の売上の個人または中小企業であればほぼフル機能を無料で使えるのです。

私のような弱小フリーランスはもとより、設計事務所でも年間1.5億以上の売上がある会社はそこまで多くは無いでしょう。
個人事務所であればなおさらです。

Epic Gamesのアカウントは必要ですが、それ以外は何もいりません。


導入の注意点

ここまでべた褒めしてきましたが、導入する際の注意点があります。

モデリングには向いていない

Twinmotionはレンダリング専門のソフトです。
一応モデリング機能はついていますが、自由度は高くありません。

Blenderの他、SketchUpやRhinocerousなどしっかりモデリングができるソフトウェアと連携を前提に導入することを推奨します。


ハイスペックなパソコンが必要

Twinmotionはゲームエンジンベースのレンダリングソフトです。
当然、相応のグラフィック性能が必要になります。

一定以上の性能のグラフィックボード(GPU)を積んだパソコンが必要になります。

パソコンに関しては過去記事で解説しているのでよかったら読んでみてください。


こんな方におすすめ

正直なところ全人類におすすめなんですが、特に下記に該当する人はぜひ導入を検討してみると良いと思います。

  • 建築やランドスケープのデザイナー

  • 建築やランドスケープの建築ヴィジュアルアーティスト

  • CGで画像や映像をつくってみたい人

ピンと来た方はぜひインストールして開いてみてください!


いかがでしたでしょうか?
私のnoteでは今後はTwinmotionやBlenderなど3DCGの使い方やTipsなんかも紹介していきたいと思っています。

気になる方はフォローしていただけると嬉しいです!

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堀江優太|Yuta Horie
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