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コレ押さえとけばCGは難しくなくなる!CG初心者が覚えるべき大事な◯◯たち

3DCGと聞くと、どんなイメージを持ちますか?
いろんな感想があると思いますが、簡単そう!と思う方はいないのではないでしょうか。

数年前までは3DCGをやろうとしても、ソフトウェアが高額なので仕事や学校で扱っていない限り、なかなか触れる機会はありませんでした。

しかし、最近ではBlenderなど、無料で使えるソフトも増えたので3DCGを趣味にしている人は増えていると思います。

私も例に漏れずその1人です。
私はもともと実際に建つ建築の意匠設計者(デザイナー)で、CGは独学で覚えました。
独学で始めたCGですが、いまや生活を支える重要な仕事にまでなっています。

しかし、中にはCGが難しくて挫折した方も多くいると思います。
でもそれって、ある要点を知らなかったからかもしれません。

私が独学でもここまでできたのは要点をうまく押さえられていたからだと思います。

その要点とは…







言葉を覚えることです。






そんなこと?
と思われたかもしれませんが、これがめちゃくちゃ重要です。

大事なことなのでもう一度言います。


め ち ゃ く ち ゃ 重 要 で す !


例えば、あなたが服を洗濯をするときのことを考えてみましょう。

洗濯をするときは洗濯機を使うと思いますが、『脱水』『柔軟剤』『すすぎ』といった言葉の意味がわからなければ、正しく洗濯することはできません。

『洗濯=洗濯機のボタンを押すだけ』と思っていたら、服が縮んだり、色落ちしたりすることもありますよね?

CGも同じで、出てくる用語の意味を知らないまま適当に進めると、思ったような結果が出ず、なぜ失敗したのかも分からなくなります。


言葉の意味を覚えることのメリット

覚えるのはそれなりの努力が必要ですが、その分メリットはたくさんあります。

例えば、言葉の意味を理解していると、困った時の解決策の検索や、解決方法が載っている記事も読みやすくなるので、トラブルシューティングにも役立つのです。

また、CGの用語は世界共通なので、用語を理解していれば別のソフトを使うことになってもスムーズに扱えるのです。


CGを覚える時はまずYoutubeなどのチュートリアルをやるのが重要だと思いますが、ただ見本のマネをするだけではいつまで経っても使えるようになりません。

ある程度チュートリアルをやって身体で操作を覚えたら、今度はCGソフトで使われている言葉の意味を理解することが、スムーズに上達するための第一歩です。

と、いうことで、最低限これを覚えておけば、何となくでもCGが扱えるというものをまとめてみました。

  • モデリング編

  • マテリアル編

  • ライティング編

  • レンダリング編

と分けておいたので、気になるところから読んでみてください。

ソフトウェア固有の言い回しは避けてピックアップしているので、どのソフトを使っている方でも

また、何気なく使っている方も、復習がてら読んでみると発見があるかもしれません。


モデリング編

オブジェクト(Object)

3Dシーン内に配置される個々の要素のこと。
メッシュ、カーブ、ライト、カメラなどのことを指します。

メッシュ(Mesh)

3Dモデルの表面を構成する頂点、辺、面(ポリゴン)の集合体のこと。

カーブ(Curve)

制御点をもとに滑らかな曲線や曲面を作成する要素のこと。
ひもやチェーンなどの形をつくるときなどに利用します。

ポリゴン(Polygon)

3D空間で頂点と辺で構成される多角形の面のこと。
通常、三角形(トライアングル)や四角形(クアッド)が使用されます。

n-ゴン(N-gon)

五角形以上の多角形ポリゴンのこと。
モデリングする上では便利だけど、アニメーションやレンダリングをする時に変なシワができたりなど問題を引き起こす原因となるので三角形か四角形のポリゴンでつくることを心がけましょう。

インスタンス(Instance)

元のオブジェクトのコピーを作成し、データ容量を節約しながら複製できる機能のこと。
オブジェクトの形状が共有されるので、1つのモデルを変更するとインスタンス化された他のオブジェクトも同じように変更されるので、容量軽減の他、作業効率アップにも使える機能です。

※Sketch Upのコンポーネント、RhinocerousやAutoCADのブロックと同じです

ワールド座標(World Coordinates)

シーン全体の絶対的な座標系のこと。
オブジェクトの位置や回転がシーン内のグローバルな基準(原点)を基に決まる。

ローカル座標(Local Coordinates)

オブジェクト自身を基準とした座標系のこと。
移動・回転・スケールの操作が、そのオブジェクトの軸に対して適用される。


マテリアル編

マテリアル(Material)

3Dオブジェクトの表面の見た目を決定する要素のこと。
色、質感、透明度、反射などの特性を持ち、シェーダーやテクスチャと組み合わせて使用される。

シェーダー(Shader)

オブジェクトの表面の光の反応や質感を決定するプログラムのこと。

テクスチャ(Texture)

オブジェクトの表面に貼り付ける画像や模様のこと。
色(アルベド)、凹凸(バンプ・ノーマルマップ)、粗さ(ラフネス)など、さまざまな情報を持たせることができる。

マッピング(Mapping)

テクスチャを3Dオブジェクトに貼り付ける方法のこと。
UVマッピングやトライプラナーマッピングなどの種類があり、貼り付け方で模様の見え方が変わります。
ソフトによってはマッピングの項目でテクスチャを貼る位置や回転、拡縮を調整できます。

UV

3Dモデルの表面を2D平面に展開した座標情報のこと。
テクスチャを3Dモデルに正しく貼り付けるために使用されます。
UとVは2D座標軸を指し、X・Y・Zの3D空間と区別するためにUとVが記号として使われています。

トライプラナー(Tri-Planar)

UVを使わず、XYZの軸方向から3方向のテクスチャをブレンドして適用するマッピング手法のこと。
複雑な形状でも継ぎ目なくテクスチャを貼ることができます。
ワールドアライン(World Aligned)またはオブジェクトスペースアライン(Object Space Aligned)があり、ワールド座標に合わせた貼り方とするか、オブジェクトのローカル座標に合わせた貼り方にするかがある。

マテリアルについては過去記事でも取り上げています。
もう少し深堀りしたい場合はこちらもご覧ください!


ライティング編

環境光/スカイライト(Ambient Light/Sky Light)

シーン全体を包み込む均一な光のこと。
特定の光源を持たず、オブジェクトの影になった部分も照らすため、暗部の完全な黒つぶれを防ぐ役割がある。
HDRI(ハイダイナミックレンジ画像)を使用してリアルな環境光を再現することもあります。

ポイントライト(Point Light)

点光源から全方向に放射される光のこと。
電球のような性質を持ち、距離に応じて減衰します。

スポットライト(Spot Light)

円錐状に光を照射するライトのこと。
角度や減衰を調整でき、ステージ照明や懐中電灯のような効果を再現できます。

サンライト/ディレクショナルライト(Sun Light/Directional Light)

太陽光のように特定の方向からシーン全体に平行な光を当てる光のこと。
シーン内に光源を置く位置は影響せず、向きのみで光の方向が決まります。

エリアライト/レクタングルライト(Area Light/Rectangle Light)

特定の面積を持つ光源のこと。
長方形や円形の形状があり、柔らかい影を作りやすく、実世界の照明(窓から入る光や撮影用のライトパネルなど)の再現に適しています。


レンダリング編

レンダリング(Rendering)

3Dシーンのデータ(オブジェクト、マテリアル、ライティングなど)を計算し、最終的な2D画像や動画として出力するプロセスのこと。
リアルタイムレンダリング(ゲームなど)とプリレンダリング(映画や建築ビジュアライゼーションなど)の2種類がある。

レイトレーシング(Raytracing)

光線をカメラからシーン内に発射し、オブジェクトとの交点を計算して画像を生成するレンダリング技術のこと。
反射や屈折、影を正確にシミュレーションできる。

サンプル数(Sampling)

レンダリング時にノイズを抑え、滑らかな画像を生成するための計算回数のこと。
サンプル数が多いほどノイズの少ない高品質な結果が得られますが、その分計算時間も増えます。

アンチエイリアシング(Anti-Aliasing)

ギザギザしたエッジ(エイリアス)を滑らかにする処理のこと。
ピクセルの色を補間することで、より自然な見た目にする手法です。

グローバルイルミネーション(Global Illumination/GI)

光がオブジェクトに当たって反射し、間接光として他のオブジェクトを照らす現象をシミュレーションする技術のこと。
リアルな光の挙動を再現し、より自然なライティングと色の相互反射を表現できる仕組みです。


ちなみに、レンダリング方法の違いについては過去記事でも書いているので、こちらも見てみてください!


さいごに

おいおい、まとめると言ったくせに覚えること多いなっ!!
と、思った方はすいません!

これでもかなり絞ったんですけど、それなりの量になってしまいました。
一気に全部覚える必要はないので少しずつ覚えていきましょう。

重要なのは操作パネルに書いてある言葉の意味を理解しながら進めることなので、全部覚えなきゃ!と気負わなくて大丈夫です。

必要な言葉を覚えて、楽しい作品づくりができるようになることを願います!

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堀江優太|Yuta Horie
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