なぜ留学先にデンマーク?留学までの流れとは?~デンマーク留学記#1~
はじめまして。Yutaです。
僕は大阪大学法学部に所属する3回生で、2023年の8月下旬からデンマーク・コペンハーゲン大学で約10か月間の交換留学をしています。
交換留学生活では、大学の授業以外に北欧研究所 (japanordic) というコペンハーゲンにある日本のコンサル企業でインターンをしています。その業務の一環として、このブログの執筆があり、あまり自分からこういうものを書く性格ではないですが、月1~2回くらいのペースで更新していければなと思っています。
第一弾はなぜ留学先にデンマークを選んだのか、留学決定~開始までの流れ、留学中の意識(日本人とは関わらないべきか?)などを話したいと思います。これから留学を考えている人やデンマークに留学予定の人に少しでも役に立てたら嬉しいです。
1. なぜ留学先にデンマークを選んだのか?
突然ですが、皆さんは留学先というと、どの国をイメージしますか?
もちろん、興味や趣味によって答えはバラバラだと思いますが、アメリカ、オーストラリア、イギリス、韓国あたりが定番の答えかなと思います。
実際に友人やバイト先の同僚から「留学先どこ?」と聞かれて「デンマーク!」と答えると、「なんでデンマークなん?」と必ず聞かれます。
(留学行くまでに、このくだりを30回以上はやりました。)
僕の場合、たいていは「日本の官僚社会がブラックなのに対して、デンマークではホワイトである理由を探究したいから!」と答えていますが、こんなのは建前です。院生でもない限り、崇高な理由を持って留学に来ている人はほとんどいないと思います(知らんけど)。
僕がデンマークに決めた理由は主に3つです。
①ヨーロッパに行ってみたかった。
②英語しか話せなくても生活できる場所
③学業成績との兼ね合い
①についてですが、やはりヨーロッパ留学の最大の魅力は「気軽に色んな国へ旅行に行けること」だと思います。イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、ギリシャなどなど、ヨーロッパには魅力的な国が多いです。
②ですが、実はデンマークはヨーロッパの中で「国民の英語レベルが非常に高いこと」でも有名なのです。公用語はデンマーク語で、街の看板は基本デンマーク語なので読めませんが、スーパーの店員、美容師、公園を散歩しているおばあちゃん、みんなとても流暢な英語で会話してくれます。
③は少し生々しい話になりますが、イギリスやアメリカの大学は交換留学募集でGPA3.0以上を必須要件とする大学が多い一方、北欧の大学はGPA要件が無い大学が多いです。(所属する大学の協定校によって異なるので、要確認。)
「単位が大阪湾に沈んでいる」と言われる大学の、さらに法学部(勉強が大変!)に所属している僕は、特段優秀でもなく、当然GPA3.0を超えるわけもないので、GPA要件がない協定校を候補にしました。
ちなみに、デンマークはデジタル(ICT)、風力発電、北欧建築、ヒュッゲが盛んな国として世界的に有名で、このような分野に興味を持つ学生が多く留学に来ているように感じます。他には「マッチ売りの少女」を書いたアンデルセン、哲学者キルケゴールもデンマーク人なんですね~。
ヨーロッパに留学してみたいけど、英語しか話せないっていう方は是非、デンマークも考えてみてください!
2. 交換留学準備~派遣開始までの流れ
僕が本格的に「留学に行きたい!」と思ったのは1回生の12月頃で、留学の選考をパスするために必要なIELTSと呼ばれる英語の試験の勉強を始めました。大まかなスケジュールはこんな感じでした。
2022年3月(2回生直前)
IELTSの勉強始める。
留学先の選定。
5~7月(2回生)
候補先確定。
書類準備(教授の推薦状、志望理由書、IELTSなど。)
8月
留学書類締め切り。
12月
留学先内定。(学部から通知される。)※
2023年1月
留学の誓約書を阪大に提出。
2~3月(春休み)
IELTSのスコアアップ目指して勉強。
4月中旬(3回生)
阪大からコペンハーゲン大学に候補者をノミネート。
その後コペンハーゲン大学にオンラインで留学申請。※
5月
コペンハーゲン大学から受け入れ許可通知が届く→留学先確定。
渡航準備開始。(ビザ)
6月
寮や履修科目を決定。
渡航準備。(保険加入、航空券)
8月
初旬:阪大の期末試験。
中旬:コペンハーゲンに渡航。
ちなみに2022年12月の「留学先内定」とは、大阪大学の留学希望者の中で、「誰をコペンハーゲン大学の交換留学生として留学先に推薦するか?」を大阪大学の国際部が決めるものです。選考に際し、面接を実施する場合もありますが、僕の場合は書類のみでOKでした。
「内定」が出た後、国際部がコペンハーゲン大学に「この学生を派遣しますが受け入れてくれますか?」という問い合わせをします。(これがノミネート。)よほどのことがない限り、受け入れ拒否されることはないので、ノミネートしてから約1ヶ月後に受け入れ通知が届くのを待つことになります。
ここまでが大まかな留学の流れです。大学ごとに面接があったり時期が異なるかもしれませんが、概要は同じだと思います。
ここからは、デンマーク留学をより充実するために僕がやった準備を紹介します!
①デンマークの初級レベルの講座を受講
大阪大学には外国語学部デンマーク語学科が開講している、デンマーク語専攻以外の人に向けた、デンマーク語(初級用)の授業があるんです。この授業では、デンマーク語での自己紹介や天気、値段の言い方などの初歩的なことを学べます。
それ以外にも、デンマークの映画を観たり、先生がリコリスというデンマークのお菓子を持って来たりしてくれて、とても楽しかったです。
ちなみに、留学に行ってから「デンマーク語半年勉強してたから少し話せるよ!」と言うと、「Oh, just try me!」と言ってくれるので、簡単な自己紹介をするとすごく喜んでくれます。
デンマーク語は発音も難しく、独学では大変なので、阪大から留学行く人には是非受けてほしい授業です!!
②阪大に来ている留学生と一緒に授業を受ける
留学先に行ってから、初めて英語の授業を外国人と一緒に受けるというのはハードなので、準備として日本の大学で練習しておくことをおススメします。阪大では「国際交流科目」という名前で開講されており、僕が受けていた授業では、50人中45人くらいが留学生の人たちでした。
このような留学生たちは日本に留学に来ているのでとても日本に興味を持っているので、日本の観光地やアニメなどで話が弾みます!
恐らくほぼすべての大学にこのような授業が設置されていると思うので、外国人と話すのに慣れていないという人は是非受けてほしいです!
これ以外には、大阪梅田のビジネスホテルの受付でアルバイトをしていたので、観光に来ていた外国人のお客さんに近くのおススメのレストランを聞かれたり、「代わりに予約して!」と頼まれたり、、、良い経験になったなーと今では思います。
3. 留学先では日本人と関わらないべきか?
留学を希望している人の中には「英語を上達させるために、留学中は日本人と関わらないぞ!」と決めている方もいるかもしれません。現にコペンハーゲン大学に留学に来ている人で、そのようなことを僕に伝えてくる人もいました。
この意識についての自分なりの考えを最後にお話したいと思います。
留学に来ている理由は様々だと思います。特にアメリカやイギリスに留学に来ている人の中には語学留学が目的の方も多いと思います。
ただ、僕の意見としては、「留学先で日本人と関わらないべき」には反対ですね。「日本人とばかり話した方が良い」とも思いませんが、留学先で出会った日本人とのつながりは大切にするべきだと思っています。
まず、本人の頑張り次第ではありますが、交換留学の半年、1年ぐらいでは英語はそれほど上達しないです。
そして、留学先で出会う日本人の人たちも「留学しなければ絶対出会わなかった」ような人たちですし、日本人・外国人関係なくどんどんつながりは増やしていくべきだと思います。
僕が現在インターンをしている北欧研究所も日本の企業で、メンバ-も全員日本人ですが、このインターンを通じて、デンマークで働いている日本人の方とつながれたり、「知り合いの知り合いだから」ということで取材させてくれる方もいらっしゃいます。
何より、渡航準備や現地の生活は分からないことだらけだと思います。その際に頼れる人が身近にいるのといないのとでは留学生活の負担も大きく変わってくると思います。
ということで、秋休みは日本人の友人とイタリア・ギリシャに行く予定です。学期が終わったら、ドイツのクリスマス・マーケット、アイスランド、イギリスへの旅行も計画中!楽しみすぎる、、、!
大変長くなってしまいましたが、最後まで読んで下さって本当にありがとうございます。ではまた!
Tak for i dag!(デンマーク語で「今日はありがとう」という意味です。)