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期待するから伝わらない。

あなたのために言ってるんだよ。

なんて、便利な言葉なんでしょう。 
自分と相手を善悪と上下で分けられることができるし、言い返そうものなら、恩知らずなやつというレッテルが貼られること、請け合い。
本当の意味としては、「今から私が言いたいことを言います。私から見て、あなたのここが気に食わないのです。」が、大半です。

受け取りて手の気持ち

前述のように、(一方的な)善意の言葉であるから、聞かざるを得ないわけで、否定しようものなら,「なんで分からないんだ」とすら、なるわけで。
聞いてる身としては、「そうか!オレのためを思ってくれてるんだ!ありがてえ!」となって、初めて意味がある言葉になるわけで。

思いと解釈のミスマッチ

言ってる側の思いと、聴く側が上手いこと、マッチングしたら、有益なアドバイスになるのだろうけど、大抵の場合、うまくいかない。これはなぜか。
ミスマッチである。相手に届く言葉を選ぼうとせずに、自分が言いたいことを言っているからです。
聴く側も相手が自分のために、言葉を選んだり、伝えようとする努力が見えたりすると、たしかに「自分のために言ってくれてる」と思えるだろう。

自分と相手は他人という前提

当たり前なんだけど、自分の言ったことを100%分かってくれる存在なんていやしないし、多分、分身ですら難しいでしょうよ。
例えば、外国人に和食のマナーを伝えようと思ったら、どんだけ拙くても、めちゃくちゃ額に汗かいて、言葉を選ぶ必要がある。
自分と相手はそれくらいの違いがある前提の方が、伝える努力は増えると思うし、逆に伝わってないことに対しても、しょうがないか。という気持ちにもなれると思う。

何が言いたいかってぇと。

相手にも自分にも、伝わるなんて期待を簡単にするもんじゃないよ。

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