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動画という作品ではなく、モノという作品

18歳の時に始めた動画制作から7年

SNSにて動画の魅力を発信し続けた僕が
物質的なモノを作り 記録の価値を伝えていく

そんな想いのもと立ち上げたブランドkyuの「daypack」がようやく完成しました。

このnoteでは
「モノ」という作品を作るまでの経緯や葛藤をお届けします。

1. kyu

まずはじめに
kyuとは?

人類の記憶を美しく。
そんなビジョンを掲げ

多くの記録をサポートするプロダクト,サービスを提供していく
そんなブランドです。

次世代のカメラを作る。
記録の再発明をする。

そんな大口叩いて1年半
カメラではなくバッグが完成しました…
(記録手段は必ず作るので)

2. kyu ep1 / daypack

僕らが最初に作ったのは「ep 1」
メモリーカードスリーブです。

僕達がまずやるべきなのはkyuの価値観を伝えることでした。

売るために作るのではなく
想いを届けるために


kyu(キュウ)だけに99枚のコミュニティーメンバーに届けました。

そして、
やっと完成した 「kyu daypack」

カメラを持ち運ぶ機会を増やし
日常の一瞬を記録して欲しい

そんな想いから、
カメラバッグを新しくしようと決めました。

3. 求められるモノを作る。

最初は動画クリエイターの僕が仕事でも使えるバッグの開発でした。

スタビライザー
ドローン
メモリ
水筒
BMPCC6K
レンズ2本
沢山のお菓子

Yusuke Okawa Camera Gear

これだけの機材を収納するには

サイズを大きくして
機能を足して
デザインもクールにする

実現できれば色んな方に利用してもらえるはず
そんな確信がありました。

ですが、

機能を足せば足すほど複雑になっていき、
ブランド本来の目的から逸脱し始めてくるのです。

kyu daypack 試作

左から順に型や試作を作り替えました。
奥に行くにつれてシンプルになっていきます。

具体から設計して欲しい機能を詰め込み、
不必要な機能を削ぎ落としていく引き算のプロセスを今となっては肯定していますが

その代償としてバッグの開発には丸1年掛かりました。

成長速度は遅くても良い
ブランドはロマンだ

様々な気付きを与えてくれました。w

4. カメラ産業の課題

はじめに言っておきますが
僕はカメラが大好きです。

人生の記録を鮮明に残してくれるし
時間が経てば経つほど価値が増幅していく
そして友達や家族とのコミュニケーション手段でもある

自分が自分である理由を確認する
人類の繁栄に欠かせないツールだと思っています。

そんな古き良きカメラだと思っているものの
現状のカメラ産業には憂慮しています。

スマホで誰でも気軽に高画質で撮影できることはテクノロジーの成果であり
ある意味記録を民主化したと思っています。
それ自体は素晴らしいことであり
そんな記録手段を心から作りたいと願っています。w

一方でカメラにしか撮れない画も確実にあります。

スマホの普及により記録が量産化したからこそ
一枚一枚に大きな価値が生まれています。

「New York」 shot on SIGMA dp1

かつて記録手段がカメラしかなかった時に比べて現状は

カメラ産業の85%が40歳以上で構成されている

かつ
カメラを持っていても、1年に1回も使わない人が4割
というデータがあります。

そのくらい「カメラを持っていても使われない」というのは産業の課題です。

スマホの普及による影響はもちろんですが、
カメラを持ち出すためのアクセサリーにも課題があると考えました。

出典:一般社団法人カメラ映像機器工業会

5. 既存のカメラバッグ

よくあるカメラバッグの特徴は

  1. カメラ保護用の仕切り

  2. ゴツゴツした外観

  3. 無数に存在するポケット

特にカメラバッグは、カメラを保護するための硬い表面生地やカメラを収納する仕切りがあることで、日常使いしづらいという課題があります。

そのせいで日常/撮影体験のON/OFFの切り替えがしづらく
特有なデザインによって学校や会社,デートに持っていきづらい現状があります。

既存製品

日常/撮影体験をシームレスに繋げることで
カメラを持ち運び,日常の素敵な一瞬を記録するきっかけを生み出すことができる。

そこで僕たちは、「日常にシンプルなカメラバックを」コンセプトに掲げ、 日常に溶け込むデザイン性と使いやすさを兼ね備えたカメラバッグを開発しました。

6. アイデアを体現することの難しさ

kyu daypack 試作

ブランド,プロダクトの目的がクリアになって解決!
と思いきや
それを実現することの難しさが想像以上で、

心が折れそうになった。

十数個の試作品を重ね
検証をし続けました。

特に難航したのは

デザイン

仕切り

その連動性です。

当時もっとも可能性の高い仕切りは
バッグと仕切りを2つに分ける Bag in Bagでした。

Designer Sketch

使いたい時はバッグに収納し
使わない時は家に置いておく。

それはそれで課題解決になっていたと思う。

だけど、
個人的なエゴかもしれないがシンプルで美しい撮影体験を提供したいのに
1つのバッグが2つになるのが納得出来なかった。

2つにならず
1つのバッグでON/OFFを切り替えることが
kyuにとってもカメラユーザーにとっても良いと。

中の仕切りが決まらないので
もちろん外観のデザインも決まらない。

Bag in Bagのシステム
折り畳まれたボックス
etc…

あらゆる解決方法に納得いかない日が続いたある日、

デザイナーの松浦がアイデアを持ってきた。

7. ドラえもんの四次元ポケット

僕はドラえもんが大好きである。
今でもドラえもんの絵を描くことができるのはプチ自慢です。

大川が書いたドラえもん

脱線しすぎましたが、

デザイナーの松浦がドラえもんの四次元ポケットみたいなアイデアを出してきた。

その名も 4Dポケットである。

4Dポケット

カメラを運ばない時は何もなくて
カメラを運びたいときは保護することができる

ゴツゴツしたカメラの仕切りを使わずに
カメラをシームレスに持ち運ぶアイデアを実現しました。

8.外観のデザイン

カメラバッグはカメラ用のバッグなので機能的であることが当たり前。

だが、
先述した通り機能的すぎるがゆえに課題があるのではないか?

必要最低限の機能を残し
簡潔にすることで
新たな撮影体験を生み出したい

僕らは撮影体験向上にフォーカスし
それ以外のノイズは全部無くした。

kyu daypack

kyu daypackはリュックサック特有の上部から開けるタイプではなく
サイドからしかアクセスできない。

4Dポケットはサイドからカメラを収納可能で
その機能を最大限に引き出すためにサイドアクセスに統一しました。

そしてサイドから開けやすいようにビスロンファスナーを採用
見た目がカッコ良いと思われる止水ファスナーはやめて
撮影体験を優先させた次第だ。

ビスロンファスナー

実際に使ってみれば分かるけど
超使いやすいです。w

自分で言うのもなんですが
カメラを取り出す行為が楽しくなりました。

収納に適したカメラサイズはこちら↓

9. クリエイティブも全力で

全てのクリエイティブは自分達が責任を持って制作しました。

限られた予算の中で最大限の努力を。
是非みて頂けたら嬉しいです。

10. Memories never fade. 思い出は色褪せない。

kyu Concept Movieも制作しました。

kyuはモノを届けるためだけに作った訳ではありません。

届けたいのは記録のきっかけであり、
それに伴う美しい記憶です。


モノ

コンテンツ
も一つの手段

kyuは全てのカメラユーザーに寄り添いたい。

11. 日本から世界へ

8月12日からクラウドファンディングプラットフォーム「Kickstarter」にて先行販売開始します。

あえてKickstarterにしたのも日本国内だけでなく海外にも届けるという意志です。

https://www.kickstarter.com/projects/kyu-o/kyu-daypack


まだまだ始まったばかり。
これから多くのプロダクト,サービスを作っていきます。

カメラ,スマホアクセサリー/スマホアプリ/カメラ etc…
やりたいことが沢山。w

一緒にkyuを作り上げていくメンバーを常に募集しています。

デザイナー
クリエイティブディレクター
マーケティング
EC担当者
コミュニティマネージャー

気軽にご連絡ください!

今後ともkyuをよろしくお願い致します。

大川優介












サポートはいりません。それでもサポートという方は是非。