固定IP

固定IPを渇望していた頃があった。

正確な年はちょいと不明。2004年10月にファイバーが来てるからその前後かな?否、ADSLの時代から固定だったけ?どちらにせよ2000年代初頭だったと思う。

自宅サーバーをやっていた。

固定IPではない、つまりIPが常に同じではない、つまり変更になることが前提のネット回線を使ってた時には、ダイナミックDNSという仕組みを使っていた。DDNSとか言われることもある。これは、現在のIPをサービスに通知して、ドメインと結びつくIPがなるべく最新のIPになるように努力するサービスだ。

ダイナミックDNSでもまあ満足はできる。DHCPとかでIPが変更されたタイミングとサービスがそのIPを認識するまでの時間は不通になるという、ラグがある。でもまあ満足ではできる。でも固定IPは憧れる。

一般家庭のネット回線で固定IPをひくのはあんまり想定されていないようで、ISPの法人プランを契約しなくちゃいけなかったりした。現に最近まで契約してた固定IP付きのネット回線はUSENの法人プランだ。そんな中、異様に固定IPをガバガバと配るISPもあって確かあればASAHI-NETだったけな。

まあとにかく固定IPが欲しかったして、手に入れた時は嬉しかった。これで、自宅サーバーが捗る。

クラウドの時代に自宅サーバーの話をするとおじさんっぽいのであんましない。いやいやサーバーいらないなんて言われてるし。というか固定IPがほしかった!とか言ってる時点で、おじさん。このおじさん。老害とはいかないまでも、「昔はこうでな」っていうマウントするおじさん。

話がぶっとぶが、この「昔はこうでな」おじさんという立場をどう理解するかってのが最近の自分の関心事だ。

若い頃はそういうおじさん、苦手なわけではなく、むしろ自分の知らないことを知っててすごいなって印象だったんだけど、俺はこうはならないなと思っていた。でも俺はこうなりつつある。なんだか恐怖だ。

でもね、こう考えればいいんですよ。「僕はエッセイストだ」って。もともと自分は素人ながら、エッセイみたいな文章を書くのが好き。で、世の中のエッセイストなんて、思い出を売って生きているもんじゃん。ってね。エッセイストは老害でもなんでもないな。そんで、若い人も彼らの作品を読むこともあるよね。

あー、ここまで書いてて恥ずかしくなってきたよ。あとの話とつながるんだけど、投稿=書いた人の公式が当てはまる時って実に恥ずかしいですよね。それがTwitterとFacebookの書き込みならいいけど、noteって(笑)。

失敬。

たぶん、大切なことは伝え方というか残し方だろうな。簡単な言葉で言えば「それでマウンティング『するな』」ってことだろうけど。それにしてもマウントって言葉は便利だけど、便利ゆえの弊害がありそうで怖い。

えーと、固定IPの話。当時、というか今でも俺は kamawada.com っていう実にプライベートなドメインを持っている。それを dig で引けば今ならばLinodeのVPSのアドレスが出るだろう。じゃあ、大昔、固定IPもしくはDDNSで運用してた頃、nslookup したら何がでるかというと、当然ながら家のIPだ。だからね。今となってはそこそこ気を使うだろうけど、特に昔はIPを晒すことに抵抗がなかったわけ。自宅サーバーなんてやってたからさ。

この固定IPが欲しい話。そんな時代特有の考え方があったよねっての思って、15分くらいで書いた。

昔は昔で今は今。少なくとも誰かが書いた投稿に対して、その時に振られてたIPアドレスが知れちゃうのって気持ち悪いよね。その人が自宅サーバーやってれば別だけど。




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