モイモイ!フィンランド紀行(二)

空港が好きです。飛行機も好きだけど、空港が好き。初めての空港は、中学三年生のとき。シドニー行きに乗った、成田空港だったと思う。あの時の高揚感は忘れられない。なんて言えばいいんだろう。国土のへりにいる感じ、といえばいいのかな。日本の"縁"。オン・ザ・エッヂ。日本の国境は海で、だから日常生活の中で国境を意識することなんて、地理の授業中くらいしかないんだけど、空港に着いた瞬間、確かにそこには境目があるんだなぁ、と実感したのを覚えている。それは今でも変わらなくて、だからあのまどろっこしい出国手続きも、嫌いなんだけど分かる、というか。あぁ、国を出るっていうのはこういうことだよなぁ、なんて思いながら、せっせとカバンからMacbook Air を取り出すわけです。

そんなこんなで1日目。成田からヘルシンキへ。FINAIR で行くはずだったのが、なんと直前にストライキが発覚。急遽 JAL に変更です。もちろん、JAL に対しては何の不満もないし、むしろ快適で安全で最高だわーという感じなんだけど、FINAIR の長距離フライトのクッションやブランケットのデザインはマリメッコだったから、ちょっと残念。ま、帰りのフライトに期待しましょう。フライト時間は約10時間。そのあいだ、寝たり寝なかったり、本を読んだり映画を見たりしながら過ごします。ちょうどレイ・ブラッドベリの『華氏451度』を読み終えて満足。個人的に、普段生活している中で読み終えるよりも、旅行中に本を読み終えることの満足度は結構高いと思います。どうでもいい話ですが。

ヘルシンキ着が現地時間の16時。この時点でもう、マジックタイムなんですね。日の入りが15時半くらいなので、ちょうど空がいい感じに。緯度の高さ、日の短さを実感します。国内便に乗りついで、ようやくキティーラに着いたと思ったら、そこはキティーラではなくイヴァロでした、という展開。そういえば、キティーラ行きの便はイヴァロ経由だったのでした。これ、全く同じミスを、オーストラリア→ブラジル→アルゼンチンの移動でもかましてまして、相当既視感ありました。もう本当に人間って成長しないですね。同じミスを繰り返す。今度こういうことがあったら、間違えません。そしてもう一度飛行機に戻ります、さっき乗ってきたやつに、ですね。

キティーラの空港到着が20時ごろ。気温はマイナス6度。ホテルに着いたらすぐに近くのスーパーへ。閉店間際に駆け込んで、ちょっとした食糧と水を買い込む。北欧は消費税高い。21時にやっと入室。外にオーロラを見に行くこともできたけど、曇っていたし、移動続きでヘトヘトだし、若干風邪気味だし、と、いくつか理由があったので、その日はスーパーで買ったリンゴとヨーグルトを食べ、薬を飲んで、寝てしまいました。オーロラは、明日以降に持ち越しです。

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