ゲームUI/UXデザイナーにおけるスキル傾向3つ
ワイヤーフレーム、モック、GUI、アニメーション、価値分析、
コンセプト、遷移etc・・・
UI/UXデザイナーとして求められるスキルはかなり多いのですが
その中でも特に大枠になる部分を3つに分けて、
ある程度の傾向でまとめてみました。
今回はゲームの職能に関して書いていきたいと思います。
##1.ゲームUIデザインのスキル
ゲームのUIデザインにおける職能傾向は大きく分けると3つになります。
1. GUI(ビジュアルデザイン)・・・実は少数派
2. UI設計・・・全体で一番多い
3. Vmoc(アニメーション)・・・ごく少数
大体のデザイナーは上記3つの職能に分けられ、
それらをコアスキルとして他に枝を生やす人が多いです。
WebのUI/UXデザイナーになると
・コーディング
・UIアニメーション
・ブランディング
など、別カテゴリの職能も求められますが、今回は割愛します。
(コーディングできないし)
さらに上とは別カテゴリで
・実装
と呼ばれるスキルを持つ人がいます。
unityやFlash、CSS等の言語を使ったUI実装を行う職能の方々です。
こう言った方もヘッドカウントは「UI」とされる事が多いですが、
個人的には
「UIデザイン」よりも「UIエンジニア」
というカテゴリわけがしっくりくるため
今回は上記3つのカテゴリから外すことにしました。
##2.GUI
GUIとは
グラフィカルユーザーインターフェイス(Graphical User Interface)
の略で、要はビジュアル設計になります。
過去に制作したサンプルが2点ありました。(絵素材は拾い物です)
同じ設計でも
GUIを変えるだけで全く違う印象になります。
1
2
ビジュアル設計にも上流・下流があり
上流だと、コンセプトや世界観・レギュレーションを。
下流だと、さらに細部、細かなアールや色、バナーデザインなど。
得意不得意やスキルによって分かれていきます。
上記2画面は上流工程になります。
上流に行くには(ほぼ)必須スキルとして絵が描ける事が条件になる事が多いです。
この時の『絵が描ける』とは画力ではなく
0→1で新しい物を生み出せる能力のことを言います。
新しい画面・新しい絵素材・新しい体験
全てひっくるめて
『新しい物を生み出せる』ことを絵が描けると言います。
もちろん絵を描く以外にも、
・他人のデザインを底上げする力
・チームのやる気を削がないディレクション
などやることはたくさん。
なので、上流が合わないプレイヤーもいます。
上流=偉いではないのです。
ジェネラリストは上流へ、スペシャリストは下流へ
配属されることもあります。
また、新卒やジュニアデザイナーは下流工程で学ぶ、
という形も取られやすいです。
##2.UI設計
UI設計というのは、
仕様〜遷移〜モックの一連の流れを担うことを言います。
なので、UI設計というとワイヤーフレームを思い浮かべる方もいますが
それは設計の一部でしかありません。
・ボタンの配置、サイズはコレ
・色はコレ
・アニメーションの動きはコレ
など、GUIの設計もUI設計に含まれます。
ただ、大きく違うのは
UI設計にはあまり上流下流の概念はなく
全て上流になりますし、
絵が描けなくても大体大丈夫です。
その代わり、
緻密な色設計や、1ピクセル単位での修正能力は問われます。
UIデザイナーの気質として、設計に強い人は多いイメージです。
(弊社だけかも)
もちろん上流工程である以上、
GUIもある程度できて当然なので基礎能力は高い状態です。
そう言う意味では、UI設計は上位ポジションとなるかもしれません。
##3.Vmoc(アニメーション)
上記二つと比べると少し異質なのがこのポジションです。
何故かと言うと、
UIアニメーションは3Dの知識と実装の知識も
かなり必要とされるからです。
もちろん設計でも知識は必要とされますが、
UIアニメーションはアフターエフェクトなどでVmocを作る分、
実現可能性やUIと3D両方でのコストを見合う必要があります。
つまり「かっこいい・かわいいを突き詰めただけではNG」と言う事です。
そこが、世界観を表現するGUIと話が変わって来るところです。
加速減速、アルファ、拡大縮小など
限られた手札で勝負する場面が多く、かなり緻密な計算と応用が必要とされます。
その分、できる人は少ないですし、
いつか勉強したいというUIデザイナーが多いです。
##4.まとめ
今回書いた3つは、
現場において並列になり、連携を取り合いながら仕事をします。
なので、この3つに振り切らず全てを横断的に行うプレイヤーもいますし
橋渡しをメインに行うプレイヤーもいます。
そう言った人はジェネラリストと言われ
UIデザイナーとだけでなく、
プランナーやエンジニアとも繋ぐパイプ役になります。
(僕もそういう気質です)
初期開発やベンチャーではUXデザインといわれるポジションにも
なりえます。
また、リードデザイナーやUI上がりのディレクターは
・GUI×設計
・設計×アニメーション
など複数スキルを持っている方も多いです。
それだけ市場価値の高いデザイナーと言う事にもなります。
今後、転職についても書いていこうと思いますが
そういった複数ポジションをできる方は
・転職において有利
・スペシャリストの方が給与が高い
など
悩まされる事も多いのが事実です。
では、また!
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