![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/146616290/rectangle_large_type_2_15744ad1e575d7083c6db57d56d7c822.jpeg?width=1200)
【言葉の再定義】『値上げ』から『価格の適正化』へ
コロナやウクライナの戦争の影響などからコストプッシュによるインフレが続いてます。政府もここぞと言わんばかりに「インフレしているから賃金上げろ~」って増税しながら言うているメガネの人が言うてます。
(それを言うなら消費税減らせよ)
色々と値上げの機運が上がること自体は実はよいことですよね。
まぁ日本ではこれまでした方が良いものに関しても値上げせずに来ました。
(内容物を減らすステルス値上げばっかりはしてました)
そのせいもあってか日本国内だけを見れば豊かに見えますが海外の物価の上がり方と比較すると日本は割安の『安い国』になってしまっていると言えます。
値上げを許容できない国民性を育んだのは間違いなく教育の結果と考えています。今高校では『金融教育』という投資を促す教育が進んでますがその前に「お金の教育」(経済の中のお金の巡り)をちゃんとしてほしいなと思うところですが、まぁ期待できないので自衛するしかありませんね。
つまり『適正に物価を上げていくことが経済の成長、国の豊かさ、ひいては平和につながる(軍事も適正に強化され攻められにくくなる)』ということです。事実アメリカは経済も軍事力も最強です。
さて話が逸れました。
僕はこの『値上げ』という言葉って良くないよなって思います。
なんか「消費者を苦しめるため」みたいな文脈だけでメディアで使われている気がします。
でも本来を価格を変える事って会社の運営にとってとてつもなく重要なこと。(値決めこそ経営である:稲盛和夫)
商品の価格はお客様とつながるものであるとともにその商品の先には会社があり社員がいてそのさらに先に下請けの取引先や国内国外の仕入れ先があったりします。
しかし「値上げ」って言葉は非常に短絡的な思考に陥りやすく「値上げ=悪」という思考になりやすいと僕は思うわけです。
僕自身お店を始めるときに価格の設定はすごく悩みました。
そもそも研ぎ屋という価格があってないようなものなので尚更ですが、今も日々作業しながら価格の見直しが必要なポイントを書き出して修正したりしています。
それで価格を見直す時に僕は『値上げ』ではなく『価格の適正化』という言葉を使っています。
例えば僕の仕事の場合。
持ってこられる依頼内容は本当に千差万別です。
今はハサミは裁ちばさみが一番シビアで価格が高いのですが、一方で刈込バサミはそこまでシビアではないので価格は裁ちバサミより価格は低いです。
ですが実際、刈込バサミの多くは非常にサビがキツイものが多いのでそのサビ取りにかなり作業時間を取られるので価格の適正化を図るために価格を高くする必要があるといった感じです。
その他にも色んなポイントがあるので全部ひっくるめて価格を変えることを『価格の適正化』という単語で表すようにしています。
もちろんその際はお客様の受け取り方も考えて決めています。
『適正化』という言葉であれば「原材料費や社員の給与やもちろんお客様のことなどその他もろもろの事情も含めて価格を決めましたよ」というメッセージが読み取れるのではないかなと思うのですがどうでしょうか?
もちろん値段が上がれば批判をする人は居ると思いますが、全体を考えて決断したことですし文句を言っても買ってくれるならその方たちは今後も付き合っていくお客様で大事にしていけばいいですし、そうでなくて買わずに文句を言うだけならお客でもないのでそこで関係は切れるだけかなと思います。
ちなみに僕は値切ろうとする人はお客様とは見なさないようにしています。
お互い気持ちよくリスペクトしあえる関係でお仕事していきたいなと思っています。
こんな風に言葉一つですがそれでも物事のイメージは変わりますので外に出していく言葉の定義を見直すのっていいのかもしれないな~って思います。
もしよければ検討してみてください。