「産後パパ育休」と「育児休業制度」は別物です #9
誰も見ていないと思うので、音声配信の原稿を書いていきたいと思います!
原稿がなくても配信できるようになるまで続けます!
↓よかったら聴いてくださいhttps://stand.fm/channels/610d516675cffe554586521d
みなさんこんにちは!ゆーすけです。
病院薬剤師として働きながら3人の子どもの子育てをしているパパ薬剤師です。子育ての話や薬の話を中心に、ときどきweb3について、忙しいパパやママ・薬剤師に広めるために発信しています!
最初の放送で子育ての話がメインになると思うと言っておきながら、大してしてないなと思いましたので、今回は子育てというか育休の話なんですけど、自分自身のことも含めてちょっと話したいなと思います。
育休といえば、政府が「産後パパ育休」で休みをとる男性への給付金を引き上げて、実質手取り収入の100%を確保するようにするというニュースがちょっと話題になりましたよね。Yahoo!ニュースのトップページにも上がっていたんですが、その時のコメント欄をみていると、けっこう批判的なコメントが多かった印象で、「そんなことをしたら必要のない育休をとる人が続出するだろ!」とか「育休をとった人の穴を埋めるために働かないといけない他の従業員にこそ何か保障をするべきだ!」とか、けっこう荒れてましたが、政府の発表内容について少し誤解されてる方もいらっしゃるかなと思ったのでその辺りの話もしたいなと思います。
僕自身は、長男と次男の時には育休は取らなかったんですが、三男の時は結構いろいろと大変なことがありまして、妻の産後すぐに2か月間ほど育休を取りました。それが去年の5月頃なんですが、ちょうどその頃から新しく改定された育児・介護休業法が段階的に施行され出しまして、ちょうど法律の変わり目で育休を取った感じなので、前の法律と今の新しい法律の両方をある程度勉強することになってしまったという経緯があります。
2か月間の育休を取った後は職場復帰をして今も働いているんですけど、三男が4月から保育園に入りましたので、今3人の保育園児がいる状態です。そしてもうすぐ妻が育休を明けて職場復帰するので、保育園児3人を抱えて共働きという状態になります。さらに妻は異動という形での職場復帰になりそうなので、復帰したての頃は特に大変だろうなっていうのと、休みづらいだろうなっていうのがあるので、妻と話し合って、僕がまた2か月ほど育休を取る予定にしています。
通常育休を取れるのは子どもが1歳になるまでの間ですが、夫婦ともに育休を取る場合には、子どもが1歳2か月になるまでの間で育休を取得できるという「パパ・ママ育休プラス」という制度があるので、今回はこれを利用して1歳を超える期間まで取得する予定にしてます。この制度があるおかげで、パートナーの職場復帰をサポートすることができます。ただし取得できる育休の期間自体は原則1年間が最大です。この1年間には産後休業の期間も含まれます。
今回の僕のように、妻の産後すぐに育休を取った後、2か月以内で一旦育休を終了すれば、もう1回育休を取れるという制度が前の法律ではありまして、これが「パパ休暇」という制度でした。育休としては先ほど言ったように最大1年間取ることができるので、1回目にパパ休暇として取った分と、2回目に取る分を合わせて合計で1年間まで取得することができるといった感じです。なので「パパ休暇」は単に育休を分割して取れるという制度で、産後すぐに育休を取って2か月以内で一回終了するという条件で、それ以降のどこかでもう1回育休を取得できるといった感じで、分割のタイミングが限定されていました。今の法律ではもっと柔軟に、夫婦とも好きなタイミングで2回まで分割して育休を取れるようになっています。
僕が使った「パパ休暇」という制度はもう廃止されていまして、冒頭でお話しした「産後パパ育休」というものが新設されています。「産後パパ育休」は子どもの産後8週間以内に4週間まで取得することができる休業制度です。最初に申し出れば2回に分けて取得することも可能です。「パパ休暇」と「産後パパ育休」って名前も似ていてちょっとややこしいんですが、全くの別物で、もともとあった「パパ休暇」は育児休業制度の一部だったのに対して、「産後パパ育休」は育児休業制度とは別に取得が可能なのものになります。ざっくりわかりやすく言うと、「産後パパ育休」は「男性版の産休」といったイメージですかね。育休とは別に産後すぐに取れる休業制度で、そのあと育休に続けていくこともできます。
冒頭の給付金引き上げのニュースは、この「産後パパ育休」の部分の給付金を引き上げるという話で、最大でも4週間分の話です。それを育休中の給付金全体を引き上げて手取り収入の100%を確保するようにすると誤解されている方がいるような気がしたので、「産後パパ育休」の部分だけの話ですよということを理解しておいていただけたらなと思います。
「産後パパ育休」は、男性の育休取得を促す目的でできた制度です。いきなり育休を取るのではなく、子どもが生まれた直後の時期に、育児の体験だったり、育休のお試しという感覚で取得できるイメージの休業制度かなと思います。なので初めて育休を考える方に利用していただきたい制度です。そもそも育休を取る必要があるかないかが想像できないといった場合もあると思うので、「産後パパ育休」を入り口として育児の大変さや喜びを実感して、その後の育児への関わり方だったり、育休の取得について考えるきっかけにして欲しいなと思います。
一方でなんか最近、男性の育休取得率をどんどん上げようっていう流れが出てきてますけど、個人的には必要な人が必要な期間取ることが重要だと思いますし、必要な人が躊躇なく取れる体制を整えることが1番必要なことだと思います。
男性の育休取得率を計算する際に、「産後パパ育休」だけを取った場合も育休取得に計算されるので、冒頭で紹介したニュースに関しては、政府が数字上の育休取得率を上げようとしてる思惑も感じてしまうんですが、育児への参加の入り口として、「産後パパ育休」が取得しやすい制度になることには賛成なので、育休が必要な方や、必要かわからない方は是非取得してもらえたらいいのかなと思います!
あと身近に育休取得経験のある人がいるのであれば、ぜひその人から直接いろいろと話を聞くことをおすすめします!自分で勉強したり考えたりするのも大事なんですけど、経験者から話を聞くというのはすごく学びになりますので身近にいらっしゃるならぜひ話を聞いてみてください!
育休は権利なので、取ること自体に関しては何の遠慮も要らないと思いますし、男女関わらず必要とする誰もが躊躇なく取れるような環境づくりが大切だと思いますが、取る側はいくら権利だからといっても当たり前のように周りに何の配慮もなく取るのはあまり良くないかなと思うので、事前の根回しだったり、他のメンバーへの配慮を怠らないという部分はお互いに気持ちよくやっていく上で大切かなと思います。
ここまでいろいろと話してきましたが、今回の内容は耳で聴いてもわかりにくかったり整理しにくい部分もあるかなと思いますので、特にこれから育休を取ろうと思っている方は、今回の法改正についてまとめた解説というのを厚労省が出していますので、そのリンクを概要欄に貼っておきますので、ぜひ一度見ていただいて勉強していただけたらなと思います!
↓「育児・介護休業法 令和3年(2021年)改正内容の解説」へのリンク↓
https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/000909605.pdf
今回の放送が、これから育休を取る方や管理者の方などの参考に少しでもなっていたら幸いです。それでは今回も聴いていただいてありがとうございました。また次回も聴いていただけると嬉しいです。いいねやコメント、レターなどいただけるととても励みになりますのでお待ちしています。それでは!