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欧文書体の基礎をおさらいしてみた。前編

デザインにおいて文字はとても重要な要素。
どう扱うのか、感覚的に分かっていても知識や用語は割とぼんやりしてるなぁ、ということに気づきました。

やはり効率よく人に教えたり伝える際には論理立てて説明する行為が欠かせません。しかしその際に自分の中で定義がはっきりしていないと伝える情報もあやふやなものになってしまいます。

そこで今回は欧文書体の基礎を知識として学びつつ、まとめてみました。

文字の専門家になろう!というレベルのものではなく、
ふわふわ漠然と宙に浮かんでいたものが地に足が着くくらい…爪先立ちくらいにという気持ちで読んでいただければ思います。

前編では基礎的な知識部分を、後半ではより掘り下げた内容を書いていく予定になっています。

それではまず最初によく聞く用語からおさらいしていきましょう。
普段耳にする用語は日本語とカタカナ英語が混在していて頭の中でうまく紐付いていませんでした。そこで頻度の高いものを中心に一度整理してみました。

用語をおさらい

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グリフ【 glyph 】
書体によって表現される文字の具体的な造形そのもの。記号や句読点、数字を含む文字関係の図の総称。
タイプフェイス【 typeface 】
共通の同じ特徴をもった文字群の意匠のこと。書体という言葉の方が馴染みがあるような気がします。
スタイル【 style 】
文字の太さや斜体を指す言葉。
フォント【 font 】
フォント≒書体。フォントはタイプフェイスとスタイルを含めた具体的な文字表現を指す言葉。

アルファベットの構成要素

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すべてのアルファベットは直線と曲線であり、それらの線を見極める力を備えること。( 小泉均「タイポグラフィハンドブック」研究社,2012,14-15 頁 )

書籍から一文を引用させていただきました。アルファベットも要素を単純な形に分解し眺めてみると普段とは違った印象を受けます。

欧文書体の基本分類

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単純に形の部分で言えば払いのような飾りが付いているかどうか、の違いですね。サンセリフ体とセリフ体と大きく分けられますが、その中からさらに細分化されています。厳密な分類やセリフの形についての解説は複雑な為、簡易の図のみで具体的な部分は後編で書かせていただきます。

文字によって生まれる5つのスペース

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こうして改めて一覧でみると、さまざまなスペースがあります。
これらのスペースをコントロールし、文字を並べ組み合わせていきます。

文字によって生まれるスペースを意識することによって文字組だけでなくロゴタイプ作りやカリグラフィと知識の応用の幅は広いですね。

前編の中締め

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。お疲れ様でした。🙇‍♂️
基本だけでもとても長丁場になってしまいそうなので一旦ここで中締め。

改めて振り返ってみると正確に把握できていなかったことも多々あり、学び直すことで文字を扱う目が少し変わっていきそうです。

後編はあまり間隔を空けないうちにアップできたらと思います。
最後に参考書籍と文字関係の学びがあるwebサイトを記載しておきますのでこちらも合わせてご覧ください。


参考書籍

文字と楽しく触れ合う

Font for the Day
一日に一つ、フォントを紹介しているサイト。イメージ付きなのでただ眺めているだけでも楽しい。

タイプディレクターの眼
タイプディレクターの小林 章さんが執筆しているブログです。写真を交えつつ文字に関連した記事を読むことができます。

KERN TYPE
文字詰の練習ができるサイト。気軽にできて点数化と解答を明示してくれるので初めての方に特におすすめです。

TYPE &
Monotype社が日本で主催しているセミナーやワークショップを行うイベントです。イベント時には物販もあって文字好きにはたまりません。

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小林 ユウスケ | package designer
👳‍♂️タイセツニツカウヨ