『シン・ニホン』を読んで気づかされたこと

この記事を投稿する理由

タイトルにもある通り、現在話題沸騰中のビジネス書である「シン・ニホン」を読んだ。普段はそこまでビジネス書と呼ばれるものは読まないが、この本には衝撃を受けた。そこで、素人目線ではあるがこれからの時代を生き抜く上でのヒントを掴めたような気がしたため、自分なりの要約を投稿する。

日本はもう世界の最先端ではない

正直、自分は日本がオワコンであることはなんとなく勘付きながら歳をとってきた(現在、24歳)。日本の製品が世の中にあふれていた時代を知らないわけではないが、中学生の時にスマホが発売され、世の中の最先端は海外企業が生み出していて、日本ではないと無意識に感じながら生きてきた。

これからはどんな時代が来るのか

これからはデータ×AIの時代が来ると著者の安宅さんは言っている。世の中にある大量のデータを収集して、AIを用いて問題解決をする技術が全ての産業で当たり前になってきてはいるが、その技術が今後さらに成熟してくるし、スピード感がますます早くなってくる。例えば、機械の故障を1ヶ月以上前に予測したり、複数言語に対して、人間レベルの翻訳を同時に行う技術などがある。

日本の現状

この見出しではっきりさせたいことは一つで日本は事実一人負け状態であるといことだ。15年間、一人当たりのGDPは世界の30位であり、G7の中では6位と悲惨な状況である。ただし、悲観する必要はない。日本はやるべきことをやっていないだけでなく、凄まじいポテンシャルを持っていると著者の安宅さんは言っている。

歴史から見る日本のポテンシャル

日本のポテンシャルが高いと言えるのはなぜか。それは、過去の歴史を振り返ればわかる。黒船が来航した時の1853年に日本が何をしていたかというと主な国民は畑作業をしていて、ちょんまげをした侍が刀を持って町をウロついていた。アメリカは太平洋を渡るほどの大きな船を作る技術を持っていたにもかかわらずだ。また、ヨーロッパで産業革命が起こった時、日本は何もしていなかった。

しかし、そこから日本は急成長を遂げる。産業革命の時に発明された技術を応用し、自動車や新幹線といった製品を次々と開発し、あっという間に世界の最先端をいく先進国にまで成長した。これは、歴史が裏付ける日本人の特徴、且つ強みだと安宅さんは言う。

要するに、第一フェーズでは日本は今までも何もしてこなかった、と言うか何もできない国であるが第二、第三フェーズでは世界に勝ってきた歴史があるということを理解する必要がある。

現在の世界状況

現在はと言うとGoogle、Amazon、Facebook、Appleといった海外企業の活躍が目立つが、これは黒船来航、産業革命の時と同じ状況であり、いわゆるIT革命の真っ只中である。つまり、歴史を振り返っても日本が今何もできないのは当たり前なのである。

日本は必ずまた世界に勝てる

今まで歴史を振り返って、日本が今後もう一度世界に勝てるポテンシャルを持っていることがわかったが、もう一つ日本には強みがある。

安宅さん曰く、今のIT革命は終わりを迎えていると言う。今後はこれらの技術を使った応用が必要な時代。つまり、日本の得意分野である第二、第三フェーズがやってくる。

第二、第三フェーズで大事になってくるのは「こんなこといいな、できたらいいな」といった妄想を現実にする妄想力である。

これは、日本の強みである。要するに、アニメ、ゲームの中にある妄想を現実にすることが必要であるが日本はそのネタをたくさん持っている。ドラえもんを代表としたアニメ文化が日本には根付いており、子供たちはこの妄想力を子供の頃から鍛え上げられている。

これからはどんな知識が必要か

とはいえ、妄想力だけでは現実世界に何も生み出すことはできない。そこで、安宅さんはこれから必要な知識はデータサイエンスであると言っている。これからは、教育として子供達だけでなく、もうすでに社会で働いている大人たちにもこれらの技術の習得が必要である。

最後に

もうすでにIT革命が終わりを迎えていることに衝撃を受けたが、過去の歴史を振り返って日本はポテンシャルを秘めた国であるとがわかり、日本はオワコンであると感じていた自分にとってはモチベーションをあげることができた。しかし、同時に今のままではいけないことも理解した。今後は、少しずつでもこれからの時代に必要な知識(データサイエンスなど)を意識して過ごしていきたい。