086:【命をいただくということ】week74
☆Dec18(南アフリカ,リンポポ州,シロアム村)
晴れ 最高気温29℃ 最低気温18℃ 湿度57% 日の出5:09日の入18:41
Day511(Dec19)
天気も回復し、すっかり暑さが戻った。でも、以前の暑さほどではない。おそらく以前が異常だったのだろう(35℃の暑さが1週間続いた)。それに日本の暑い夏に比べたら大したことはない。湿気もないし。とはいえ、暑いは暑い!笑
さて、夜に家の玄関に蛇が出現。小さかったけど、かなり素早かった。基本的に毒蛇ばかりだから、確実に仕留めるまでは油断ができない。ところが、なかなか見つからない。逃げたか?玄関の下部の隙間に隠れている?その部分を破壊してでも探す。殺傷能力のある液体もまく。なんか喉もヒリヒリしてきた。絶対に人体にも良く無いと思いその場を離れたかったが、家には僕とホストマザーの2人しかおらず手伝いました。結果見つからず。蛇といい、サソリといい、ムカデといい、恐ろしい環境です…。毒の無いゴキブリなんかでいちいちビビっていられません。もちろん、現地の人はゴキブリではビビりません。僕も大抵の虫にはすっかり慣れました。成長!笑
Day512(Dec20)
ホストファミリーの長男とその息子がヨハネスブルクから帰省してきました。遊びに行っていた弟のKwineも一緒に。
1年前はミルクを飲んでいた長男の息子くんもすっかり大きくなりました。動きも活発に。あっという間だと思った1年も、子どもにはきっと長い長い1年なのでしょうね。
Day513(Dec21)
今月はKwineの18歳の誕生日であり、クリスマスでもあることから、ホストマザーが奮発してヤギを1匹購入してきました。ちなみにオスです。メスは子を産むため、あまり食べることはないそうです。お値段はR1500(約12000円)。この村ではヤギの肉は高級品。特別な時にしか食べません。というか、そもそも購入できるくらいお金のある人は多くない。
ホストマザーは大好きって言っていますが、Kwineはあまり食べたことがなく、苦手と言っていました。やはり好き嫌いは分かれるみたい。(※後述:食べてみると、美味しかったみたいで、バクバク食べていました!食わず嫌いってやつかな?笑)
Day514(Dec22)
今日は夏至です(北半球では冬至)。僕の住むシロオム村は南回帰線が近いので、頭上を太陽が通過します。正午には影が真下にできるので、まるで消えたかのように見える。人生2度目の貴重な体験でした。
Day515(Dec23)
いよいよ今日はヤギを解体する日です。こうして実際に生き物を捌く場面に立ち会うのはニワトリ以来です。生き物の命に大きいも小さいもありませんが、体格の大きな生き物になるにつれて、命を奪う場面を見るのはさらに辛く感じます。
〈命をいただくということ〉
自分の命の危機を感じバタバタと抵抗し泣き叫ぶ声。そして命が終わると悟り、やがて覚悟を決めたかのように大人しくなる。首を落とされる瞬間のさみしい目。切り口から滴る真っ赤な血。
一瞬一瞬の光景が今でも脳裏に焼き付いています。見ていてものすごく辛かった。
心の中で何度謝ったことか…。
『食べることは、生きること。命をいただくこと。』
もちろん頭では分かっていました。当たり前のことだと。
けど、その当たり前がいかにして手に入るものなのか、まるでわかっていなかった。
現代の日本で生活しているとそのことをなかなか実感できません。手の1つも汚さず、命あった生き物に思いを馳せる間も無く、店頭や卓上に「肉」が並ぶ。だから、せめて「いただきます」、「ごちそうさま」を上部だけの言葉にしないようにしたい。
南アに来て、食べ物を目の前にするたびに、今朝すれ違った生き物たちの顔が頭に浮かぶようになりました。精一杯生きていた尊い命に感謝し、肉にするために辛い思いをした人がいることを忘れず、美味しく最後まで食べきる。そして逞しく生きる。これが我々にできるせめてものことであり、責任の取り方だと思う。
ヤギの肉についての感想ですが、僕自身ヤギの肉は初めて。噂に聞いていた通り、匂いは少々キツかったですが、味と食感は牛肉に近くて美味しかったです。きっと捌きたてで新鮮だったということもあるかもしれません。本当に貴重な機会でした。
Day516(Dec24)
2度目の暑いクリスマスイブですが、なかなか慣れませんね。さて、今日は任国外旅行のためバスでヨハネスブルクO.R.Tambo国際空港近くの宿へ。バスの運転手がめちゃくちや飛ばしていたのでプレトリアまで6時間で着いた(いつもは7〜8時間)。過去最速なのでは?休憩時間も短く、トラブルもなかったおかげもあるでしょう。ただ、やっぱり安全運転重視でお願いしたい。
ハウトレインで乗り換えのための駅を確認しているとインド系の女性が声をかけて教えてくれた。電車を降りた後も「これからどうするの?大丈夫?」と。優しさがとても嬉しかった。もちろん、この国では親切に声をかけてくる人には要注意が原則。今回はハウトレインの利用者(比較的お金に余裕のある人が使う)であるということと駅内で警備が整っていたことから判断しました。全員が怪しいというわけではもちろんありません。今回のような素敵な方もたくさん見えます。しかし、警戒は怠るべきではありません。僕はガーデンルートの旅で身をもって学びました。
ここまで読んで頂きありがとうございました。
See you next time!
Sharp sharp!!
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