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読書日記(8冊目)『部下の強みを引き出す 経験学習リーダーシップ』松尾睦(ダイヤモンド社)

人材開発のフィールドで最近(といっても10年くらいか)つとに注目されている考え方の1つに「経験学習」がある。「7:2:1」の法則で知られているように、人が成長するには「各自が自分の仕事経験を通じて職業能力を開発する機会」が最も重要ということだ。

その経験学習について、体系化して一般書籍を書かれて普及されたのが北大の松尾睦先生です。

前著である『職場が生きる人が育つ「経験学習」入門』よりもリーダーシップとなる通り更に実践的で、多くのビジネスパーソンにとって重要な内容になっている。

日本で働く多くの人が本書を読んで経験学習の要素をほんの少しでもいいので実際の職場でも取り入れればもっといきいきとした社会や会社になるのになと思ったりした。

致命的ではない弱みはほどほどに付き合い、強みをもっと伸ばして磨いていく。日本企業のスタイルは弱みを克服することを主眼におくマネジメントが主流のように思うが、それでも本書に出てくる多くのマネージャーのみなさんがご自身の実態経験として決して経験学習のことを先んじて学んでいた訳ではない中で、しっかりとメンバーと向き合っていたのが印象的。

ある種名も無き人たちが、この国を、社会を、会社を下支えしているのだと再認識した次第です。


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