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(2)『リップの角度とは』

『リップの角度』



『リップの角度』の効果
図解は用意していないので、申し訳ありませんが、ただ読んで下さい。
読んだけど、リップの角度の説明が理解出来ない場合は

rockline.good.fish323@gmail.com

まで、もっと説明が欲しいしい
内容を明記の上、お気軽にご連絡ください。

そして、私が記事にしている
『ルアーの動く仕組み』ですが、全てフローティングミノーについての内容を説明しています。
シンキングタイプのルアーについての説明はしていませんので、
ご了承下さい。

それでは始めます。

リップの角度編



数多くの種類のルアーがありますが、各々リップの角度は様々です。

何故リップの角度には違いがあるのか?

『ルアーが潜る理由』は、説明しました。

一見すると、深く潜れそうな
リップが備わっているルアーでも、そのリップの力が強くテールへと伝達されるのであれば
『潜りにくいルアー』になり。

また別に、いくらリップの力が強くても、テールの形状がリトリーブ速度分の水圧の影響を受けやすく、反動を抑えられやすいルアーであれば『潜りやすいルアー』になります。

※反動を抑えられても、
まだリップの力に余力が残されていれば潜ることが出来る。
※リップの力の反動を抑えられにくいルアーは、潜りにくい。

では、潜る力に関係のあるリップの角度の意味は何でしょう?

答えを言うと。
リップの角度は潜行深度をキープする距離の長さ。
そして、リトリーブを始めてからのレスポンスがリップの角度の効果と言えるでしょう。
また、潜る深さにも関係しますが、潜る深さはルアーの構造次第(リップの力とテールの形状と浮力のバランス次第になります)

リップの角度の違いを、typeの違う2つのルアー『AとB』で説明。

type Aの場合
一定のリトリーブ速度で竿先まで巻き取られる『A』が、潜行し始めると、緩やかに最大の潜行深度に到達します。
そのままリトリーブを継続すると竿先の数m先まで近づく頃『A』は徐々に浮上し始めます。

type Bの場合。
一定のリトリーブ速度で竿先まで巻き取られる『B』の場合。
潜行し始めた『B』は一気に最大の潜行深度到達して、竿先に近づいても水面へ浮上しにくく、強く潜る力を発揮し続ける『B』

リップの角度によって、最大の潜行深度に達するまでの速さに違いがあり、最大の潜行深度をキープする距離が変わります。

『リップの角度』と『ライン』が創る角度

リトリーブされているルアーを、真横から見ることは余りないので、イメージが湧かないかもしれません。
ですが、キャストされたルアーが竿先に戻るまでの動きや、
ルアーが潜る軌道を真横から目で追っているイメージをして下さい。
この時、イメージして欲しいポイントは、リトリーブされ始めた
ルアーを真横からみた時の
『リップ』とラインアイに繋がる『ライン』の創る角度です。
(リップの角度によって、リップとラインの創る角度は様々です)

リップが潜る力を発揮することが出来るのは『リップとラインの角度』が、90°に達するまでと感じています。
それ以上にリップとラインの角度が大きく開いてしまうと、リップはリトリーブされることに抵抗する力を発揮しにくくなります。
(潜る力を発揮しにくくなりす)

お気づきでしょうけど、ルアーはすっと潜り続けるということはないです。
潜る力のあるルアーでも、ずっと水中へ潜り続けることがない理由
(リップの角度分の最大の潜行深度をキープする仕組み)

潜り始めたルアーのリップに余力を多く残していても
『リップとラインの角度』が90°以上に開き始めると、リップは潜る力を発揮しなくなるという説明をしました。

つまり、いくらリップにルアーを潜らせる力を残していても、
リトリーブされるルアーの前傾姿勢が強くなると(リップとラインの角度が90°よりも大きく開いてしまうと)
それ以上に深くルアーを潜らせる力を発揮できなくなる潜行深度があります。

潜る力はあっても、その潜ろうとする力は、セーブされてしまいます。

潜行深度をキープする仕組み


潜行を始めたルアーの『リップとラインの角度が90°』以上に開いてしまい、潜る力を発揮出来なくなると。
リトリーブの引力(2行程)で、水面方向へ引き上げられる『ルアーの姿勢』が、前傾姿勢から少しでも水平な姿勢に引き上げられると、また直ぐに潜る力を発揮します。
そんな潜ったり、潜れなかったりのロール運動を左右交互に繰り返しながら最大の潜行深度をキープします。


リップの角度には、それ以上に
ルアーを潜らせない、セーブする効果があります。

※リップの角度は潜れる深さの目安となりますが、リップの角度を浅く設定してもルアーに『潜れる力』がないと深く潜らせることは難しくなります。

キャストされ、リトリーブされた
ルアーが竿先に近づく頃に、水面に浮上しやすくなるのは『リップとラインの角度が90°以上に開いてしまうから』 です。

竿先を水面にセットするのと、竿を立ててリトリーブするのでは、潜行深度は違ってきます。

潜行深度の目安

リップの角度は、前に突き出すように『浅い角度』設定されるほど、深く潜らせる目安になり。

反対にリップの角度を下に向けるほど、潜れないルアーの目安となります。

あくまでも目安です。
ルアーをロールさせるリップの力の反動を抑える、テールの浮力や形状の抵抗次第です。
ロールさせる力の反動が強く伝わるルアーであれば、リップの角度ほど潜ることが出来ないということです。


リトリーブ開始直後のレスポンス


リップの角度には『水噛みの良さ(潜るまでの反応の速さ)』が関係します。

荒天の荒磯では、着水後の
ファーストアクションといいますか、リトリーブを始めて直後の反応の良さが大事になりますが
リトリーブを始める時『リップの角度』が、前に突き出す浅い角度(30°以下)に設定された『長いリップ』のルアーの場合。
(※特に重心移動システムで、リップが長くなるほど)
着水後リップの水噛みが悪くなり、表層を滑ってしまいます。

リップが物凄く下向きに設定されたルアーの場合。
30m先にキャストされたルアーをリトリーブする時『リップとラインの角度』が既に90°近くにある、そういったルアーの場合。

サーフェイス(表層)を意識した、深く潜ることを望まないルアーの『リップとラインの角度』ですが
リトリーブされてから水中へ潜りアクションを始めるまでの反応が速くなります。

リップの角度が45°付近で設定されているルアーは、癖がなく万能といった印象です。



潜行深度をキープするための
『リップの角度』

『想定する潜行深度』


潜れるルアーの潜行深度をセーブするリップの角度。
潜る力を発揮しやすいバランス。
ロールさせる力を強くし過ぎな
い、ギリギリの『リップの力』と『反動を抑えるテールの形状と浮力』の調整。

次回の『頭を振る仕組み』の中でで説明しますが
『リップの長さと、リップの幅』その力は、割合(長さ・幅分の力)に等しい効果を発揮します。
そしてリップの力は、テコの『入力』です。
『入力する力』から『支点』までの距離によって、伝わる反動の強さは変わります。


『リップの角度』の説明は、これで終わります。

足元まで浮き上がりにくいルアーを選択するのか・しないのか。

こんな経験をする人は多いのでは無いでしょうか?
足場の高い磯の足元で起こる、ピックアップ寸前のルアーに襲いかかるヒラスズキの丸見えバイト。

大概そんな時は、ルアーは水面上に飛び出してしまっているので、ヒラスズキを一瞬拝むだけの自分は小さく『チクショー』と呟いていますが、そんな魚との出会いにも感謝してます。



状況に合わせたルアーの選択。
これは難しいことです。

潜らせたい・潜らせたくない

ルアーの特徴を理解してこそ
選択することが出来るので。

まずは好きなルアーの『最大の潜行深度』そしてその『最大の潜行深度をキープするリトリーブ速度』を知らなければなりません。


ルアーを作ることで、考えること・悩むことが山ほどあり、その経験が知識になります。

これからルアーを作る人や、ルアーを楽しんでいる人に、もっと知って欲しいルアーの動く仕組み。
次の予定は『頭を振る仕組み』です。
『頭を振りやすいルアー』と
『頭を振りにくいルアー』の違い
その仕組みを説明します。

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