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【投資初心者向け】デリバティブVol.3 オプション取引

以前にこちらでは代表的なデリバティブの種類、こちらでは先物取引の詳細をお伝え致しました。今回はオプション取引についてお伝えしていきます。

オプション取引の概要

オプション取引は、現時点である金融商品の購入価格を決めておき、将来それを買うかどうか決められる"権利"を売買する取引のことです。先物取引は実際にその取引の約束を守らなければいけませんが、"権利"ですので放棄することも可能です。

権利放棄出来るならノーリスクかと思いがちですが、権利自体に価格が設定されているため権利代金は取引をしてもしなくても発生します。先物取引よりリスクは低い取引になりますが、その分リターンも劣る取引です。

オプション取引の種類

オプション取引は基本的には、コールオプションとプットオプションの2つの取引が基準になります。

コールオプションは、買う権利の事を指します。例えばAppleの株を1株500円で購入する権利を購入したとします。Appleの株が1株1000円に上がったとすれば、Appleの株を1株500円で"買う権利"を行使し、市場価格では1000円のところ、一定の手数料を支払い500円で購入が出来ます。

逆にAppleの株価が100円に下がってしまった時は、この権利を放棄する事で損失を回避する事が可能です。

プットオプションは、コールオプションの逆で売る権利の事を指します。金(Gold)の価格を下がる事を予想し、1kg=5000円で売る権利を購入したとします。その後、金が1kg=3500円になった時にこの"売る権利"を行使する事で差額の1500円(手数料別)が利益になります。

こちらも同様に逆に値段が上がってしまった時は、売る権利を放棄してしまえば、一定の手数料を支払い損失を回避する事が出来ます。

オプション取引のメリット・デメリット

権利を行使せずに放棄する事で損失を回避する事ができるのであれば、普通に株を買うよりもメリットがあるなと思いがちですが、そうではありません。

オプション取引には手数料としてオプション価格(プレミアム)といった名称の手数料が存在します。例としてAmazonの株価の値上がりを予想し、コールオプションの取引を行うとします。Amazonの株価が1株1000円なのに対して、プレミアムが500円だとすると、取引を行うには1株1500円を支払う必要があります。

そしてこの場合は、Amazonの株価が1500円を超えてやっと利益が出ます。1500円を超えなかった場合は損失になってしまいます。このプレミアムの価格は、時間的要因や価格の変動幅(ボラティリティ)などの様々な要素から計算されるため複雑です。

オプション取引には、アメリカンタイプとヨーロピアンタイプの2種類の取引方法があります。アメリカンタイプはこの買う権利などの行使をいつでも可能ですが、ヨーロピアンタイプは満期日にしか行使出来ません。

オプション取引をする際にはどちらのタイプの取引なのかでプレミアムやリスクが変わってきますので、注意しましょう。

まとめ

オプション取引は一定の手数料(プレミアム)を支払う事で損失を留められ、利益が見込める取引です。一見リスクが低い取り引きに見えますが、注意すべき点もたくさんあります。

海外積立オフショア積立投資を始め、投資にはリスクがつきものです。この取引と似てるから同じ方法で投資をしてみようとなると痛い目を見ます。取引の特徴を理解し、投資をしていきましょう。

本日も最後までお読み頂きありがとうございました。

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