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ただ、ドーパミンが暇をしている
劇的に楽しくもなければ、劇的に不快でもない。そもそも劇的ということから離れているのがオフィスワークなのかもしれない。
Wi-Fiがないときに出てくる広告バナーみたいに、自分のバイタリティに反して障壁が鮮明に迫ってくる頻度が、成人するまではそれなりにあった。いまWi-Fiないから無理!なんていう断り文句は通じず、みんなそうだからという圧力でじわじわと容量を食われていく。
成人してからは、Wi-Fiのないところで広告が重そうなサイトは見ないとか、容量を取られずに済む選択が取れるようになった。
平和といえば平和。ただ、ドーパミンが暇をしている。次の日にはシュレッダーをかけられる会議資料を黙々と印刷していると、炭酸ジュースでゆっくりと歯が溶けていくような、若さが、パワーが、溶ける音がする。