キャディ、アメリカに進出します
キャディは2017年11月に創業した6年目の製造業スタートアップです。
昨年からベトナム・タイと進出し、昨年後半よりアメリカのフィールドスタディを始めました。そして、様々なお客様とプロジェクトが進み始めたことから、昨年末に本格的にアメリカでの事業拡大を決めました。
1年足らずでベトナム・タイとアジア2カ国に進出し、その2カ国が既に日本と並ぶキャディのメイン製造側拠点に成長。加えてアメリカ進出と急速に拡大していますが、キャディが目指す世界・製造業の大きさからすると、まだまだ本当にちっぽけで、進捗率1%にも満たない感覚です。
グローバルへさらなる拡大を進めたキャディですが、まだまだアジアやアメリカでは全く認知されていません。このタイミングでなぜアメリカ進出なのか?どんな難しさがあるのか? グローバルで製造業の課題の解決を志す私たちの挑戦について、今の想いと覚悟を残しておこうとこのnoteを書くに至りました。
キャディについて
キャディは、「モノづくり産業のポテンシャルを解放する」をミッションに、世界最大の産業である製造業において、モノとデータをコアとした新たな仕組みでサプライチェーンの変革を志す、日本発のスタートアップです。調達・製造のワンストップパートナー『CADDi MANUFACTURING』と、図面データ活用クラウド『CADDi DRAWER』の2つを事業の柱とし、製造業サプライチェーン全体を上流と下流両方から変革を行い、グローバルでポテンシャルを持った会社が適切に成長していくことができるインフラを作ることに挑戦しています。
製造業の市場課題、キャディのコアコンピタンスはこちらに詳しく記載したのでご参照ください。
下記はグローバルで取り上げていただいた記事となります。
なぜ今アメリカなのか?私たちの目指す世界
2017年11月に創業以来、この5年でお客様やサプライパートナー様に支えられ、CADDiの祖業であるCADDi MANUFACTURING事業では、産業機器メーカーの国内トップ20社のうち70%とのお取引ができるまでになり、毎年3〜5倍で受注額が伸び、国内ナンバーワンの受注規模まで成長しております。
昨年6月には、CADDi MANUFACTURINGにおいて社内開発した図面解析テクノロジーをパッケージ化し、過去の2D図面データを簡単・便利に検索できる図面データ活用クラウド「CADDi DRAWER」をローンチ。
詳しい説明はこちら
こうしてキャディは創業5年で、モノとデータ両面から製造業の基盤を作っていくフェーズに入りましたが、実現したいことからするとやっとスタート地点に立った感覚です。
やるべきことの白地はたくさんあり、今後はグローバルのメーカー様にも価値提供をし、事業インパクトを広げていきたいと考えています。
「1年足らずで海外3カ国目の展開は早すぎるのでは?」、「この不安定かつスタートアップにも厳しい市況で攻めすぎでは?」という声もあると思います。しかし私たちは「今」アメリカに進出することを決めました。
なぜか?
昨年、コロナとウクライナ侵攻などによる未曾有の部品不足・サプライチェーン危機により、「サプライチェーン」という言葉がメディアに毎日のように取り上げられました。
また、アメリカにおいては、米中関係の悪化による中国サプライヤの見直しの号令が国全体でかかっていること、極度のインフレにより調達コストが大きく上昇していること、コロナでの港の混乱やストライキでモノの仕入れが困難なことにより、他国よりも更に危機的な状態に陥っています。
サプライチェーン危機の時代だからこそ、キャディのようなサプライチェーン変革の会社が価値提供する余地が過去最大レベルであるのではないか、今行かずしていつサポートするのだ、というのが1点目の理由です。
2点目に、日本の製造業市場は良くも悪くもガラパゴス的要素が強く、世界的顧客の要求に対応しなければキャディがグローバルでの価値提供可能性が小さくなっていく、ということです。
日本のQCDは世界最強です。これは、様々な国を周り、取引をし、確信に変わりました。つまり、同一品質・納期水準であれば(一定以上のレベル)、コストが世界で最も安く、また同一コストであれば、世界で最も品質・納期水準が高いということ。非常に素晴らしいことのようにに見えますし、実際にキャディはこの高いQCDに創業3年間ほど苦しみながらも、この水準があったからこそ、現在大企業メーカーに対しても高いQCDで価値提供ができる仕組み・テクノロジーを身に付けたと思っています。
一方で、この水準に対して過剰に最適化してしまうことへの強い危機感があります。ベトナム・タイの工場に聞いても「日本とアメリカのメーカーがお客さんでいたら、絶対にアメリカを選ぶ」と口をそろえて言います。それは、日本のメーカーが「厳しすぎる」からです。
我々も、グローバルでの様々な要求水準に対して柔軟・適切に対応し、「QCDのバロメーターを調整する」ことも学んでいかなければ、気づかぬうちにガラパゴスの一部になってしまうという危機感を覚えました。
それらを踏まえて、今進出することを決めました。
最後に、実際の顧客との会話・プロジェクト進行の結果を。加藤も12月にアメリカ全土8都市を周り、様々な顧客や工場を訪問し、非常に強い調達に関する課題感やキャディのサービスへのニーズを直接的におっしゃっていただきました。既に数十社と会話し、既に15社以上が具体的な協同プロジェクトに進んでいます。
アメリカ進出にかける想いと覚悟
キャディの創業よりだいぶ前。前職マッキンゼー入社より前から、グローバルで事業展開することは決めていました。私自身いわゆる日本で生まれ、特に海外経験なく育ってきましたが、アメリカで活躍できなければ絶対にグローバルな会社を作ることはできないという考えのもと、社会人になってからはアメリカでのプロジェクトを意識的に選び、営業・獲得し、遂行してきました。結果的に、アメリカのみならず、オランダや中国を含むグローバルで製造業プロジェクトをリードさせてもらう経験に恵まれました。
また、共同創業者の小橋はアメリカで人生のほとんどを過ごし、ロッキード・マーティンやアップルのアメリカ本社にてエンジニアとして活躍してきています。それゆえ、アメリカ市場での事業展開を創業時から2人でずっと話し続けてきました。
アメリカ進出はキャディが世界的企業になる上でいつかは必ず通らねばならない、グローバル拡大への試金石のような挑戦だと思っています。ここで成長できなければ、キャディのミッションである「モノづくり産業のポテンシャル解放」はあり得ません。
今まで製造業において多くの日本企業がグローバル進出し、栄華を極めてきました。そんな日本のモノづくりの強みを携え、これまで現場に泥臭く入り込み足で稼いできた知見と世界トップクラスのQCD、そして世界的ソフトウェアエンジニアリングスキルを持ってすれば、アメリカの調達・サプライチェーンの変革においても、十分に価値発揮できると自負しています。
具体的な目標は書けませんが、アメリカ市場においてもNo.1になる(=ポテンシャル解放を実現していく)ことを数年スパンで目指しています。
アメリカでの事業推進は、責任者を私、加藤自身が務めます。もちろん基本的に現地に滞在し、骨を埋める覚悟です。
ベトナムやタイ法人も然りですが、海外事業を日本の「子会社」的な扱いにするつもりは毛頭ありません。むしろ、市場規模を考えれば、アメリカは日本を超える大きさにならなければおかしいわけで、それを当然に目指します。また、採用も基本は現地メンバーを中心に行っていきます。ただし、グローバルでの働き方が既に当たり前のキャディにおいて、アメリカ展開は、多くの日本・ベトナム・タイのメンバーにも現地で勤務してもらおうと思っています。
したがって、アメリカ現地でアメリカ事業をリードし、また日本・アジアとアメリカのブリッジを担う立ち上げメンバーを募集します。
どんな人を求めているか?
キャディのミッションを実現する上で、当然困難なことは多々あります。事業課題の解決においても「人」が最も重要です。テクノロジーも含めて、10年後のあたりまえを作るのは、「人」です。そのため、キャディにおいても採用は常に最重要テーマとして据えています。
世界最大企業の1つであるAmazonのJeff Bezosも、創業期から”Raise the bar”ということに徹底的にこだわってきた話は有名です。企業の根幹は人であり、新しく入ってくる人はその企業の平均である”bar”を押し上げる人でなくてはならない、というルールです。
これは、キャディも同じです。新しく参画いただける方が、キャディのレベルを押し上げることができる人であるかが、世界的な企業を皆で作っていくうえで最もクリティカルだと考えます。
キャディで今年最重要のテーマの一つであるこのアメリカ事業を、私と一緒にリードしてくれる人に求めたいこと。
「なんとしてもやり遂げるという強い意志を持っている人」です。
結局コトを成してきた人に共通するのはこの意志のみだと信じています。逆に、それ以外の具体的な経験はなくても大丈夫です。簡単ではない挑戦ですが、やり遂げることができれば、人生の中でも得難い経験の一つになることはお約束します。もちろん自分もここに、全身全霊フルコミットします。
【Preferred experience/歓迎要件】
大きな困難を乗り越えてきた経験(プライベート・仕事どちらでも)
アメリカまたは英語圏での就業・就学経験
【キャディ・アメリカ事業の募集職種一覧】
アメリカ事業責任者(CXO候補)
https://herp.careers/v1/caddi/FoWaMBrL1KFD
アメリカ事業企画責任者
https://herp.careers/v1/caddi/wtWKpDd9mYu9
アメリカ事業・マーケティング系
https://herp.careers/v1/caddi/2Q7_DSZOCgW8
アメリカ事業・フィールドセールス系
https://herp.careers/v1/caddi/0DpIj9TWRUz5
アメリカ事業・プロジェクトマネジメント系
https://herp.careers/v1/caddi/Nbu0l0KMN0rZ
アメリカ事業・製造/品質保証系
https://herp.careers/v1/caddi/5HappCNAotK_
アメリカ事業・物流/ロジスティクス系
https://herp.careers/v1/caddi/dDuy__MzZpn-
アメリカ事業・プロダクト開発/PdM系
https://herp.careers/v1/caddi/iRw8-m-Upv7x
アメリカ事業・HR系
https://herp.careers/v1/caddi/1nFuO9MwteqG
アメリカ事業・コーポレート系
https://herp.careers/v1/caddi/fx8gGCciRf78
大きな課題を前に、武者震いしてしまうような方のエントリーをぜひお待ちしています!