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食レポ|伊駄天 静岡店

 コワーキングスペースで必要な仕事を済ませた。同じ作業だが、土地が変わると趣が変わる。異なる角度から物事を捉え、動作を変えることによって一種の緊張感や面白味が付加されるような気がする。

 目当ての店に入った。「伊駄天 静岡店」。黒を基調とした正午過ぎの店内。適度な人の気配を肌で感じながら、食券機で「伊駄天らー麺(塩)」を注文した。カウンターで黙々と丼へと向かう男性。談笑するサラリーマンたち。普段と身を置く土地は違う。しかし、どこにでもある風景が広がり、妙に安心した。

 透き通った黄金のスープ。その上に乗った三つ葉とドライトマトが眼を引く。芳醇な塩のうまみが凝縮されたスープを何度も口に運んだ。見た目以上に濃厚だ。平打ち麺の滑らかな口触りも純度の高いスープと合い、確かな印象を残す。シンプルでありながらも、存分に個性を感じさせる一杯だ。


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