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【MTGレガシー】青単デルバー目線のクリーチャー選択

こんにちは。
今回も、青単デルバーについて綴っていく。
1マナクリーチャーに関しては、前回の記事を参照して欲しい。
今回は、それ以外のクリーチャーについて綴っていく。


1.目的

レガシーで使用している青単デルバーを使用している目線から、検討したカードについて記事を綴っていく。
目的は、カードの採用・不採用の理由を知っていただきく事と、私自身の考えをまとめる事で更に自身のデッキ理解を深める事だ。

今回は、1マナクリーチャー以外のクリーチャーについて検討していく。


2.2マナクリーチャーの検討

前回の記事で、青単デルバーに『秘密を掘り下げる者』以外の1マナクリーチャーは、採用するのが難しい事が今の結論である。
1マナが難しければ、せめて2マナクリーチャーで『秘密を掘り下げる者』と同等な強さを発揮できるカードがないか検討した。


『呪文づまりのスプライト』

着地時にフェアリーの数以下の呪文を打消せる誘発型能力持ちの瞬速クリーチャーである。
相手の軽い呪文を打消しながらクロックを残せるのは優秀である。
特に『渦まく知識』や『思案』等の1マナドローや『稲妻』『剣を鍬に』等の1マナの除去を打消しやすいのが強みである。
ただし、青単デルバーで2マナの打消し呪文と考えると重たく、『目くらまし』ケアも考えると非常に唱えにくい。
更に、呪文を打消すスタックに合わせて、着地した『呪文づまりのスプライト』を除去されてしまうとフェアリーの数が減ってしまい、結果的に1マナの呪文ですら打消せなくなってしまう。
こうなると素直に『対抗呪文』を採用しても良いと思えてくる。
その為、青単デルバーでは不採用となった。

『瞬唱の魔道士』

墓地のインスタントとソーサリーにフラッシュバックを付与できる瞬速クリーチャーである。
たとえ『オークの弓使い』に除去されても、フラッシュバックを唱えられていれば半分以上は役割を果たしている。
もちろん生き残れば2点クロックとして攻められる優秀なクリーチャーだ。
ただし、2マナで唱え、墓地の1マナ呪文を唱えるにしても計3マナは必要である。
土地の伸びにくい青単デルバーでは、なかなか唱えにくいだろう。
また、フラッシュバックを付与したいカードがドロー呪文以外特になく、ただの3マナキャントリップ付きクリーチャーと変わらない。
ドローして勝つカードを引けるなら採用する価値もあるが、青単デルバーはドローしても1枚でゲームに勝つカードがない為、不採用となった。


『帳簿裂き』

期待の星。

登場当初、青単デルバーで強いと期待していたカードである。
2マナ1/3飛行で、各ターンにプレイヤーが2回目の呪文を唱えるたび、謀議を行う。
つまり1ターンに最大2回は謀議を行うことが出来る。
タフネスが3である為、1度謀議で+1/+1カウンターを乗せることが出来れば『稲妻』等の3点ダメージで落とされることがなく、手が付けられなくなっていく。
また、謀議により手札を強くすることも墓地を増やすこともできる為、『垣間見た自由』等の脱出持ちや『濁浪の執政』と相性も良かった。

ギミックとしては好きだった。

ただし、青単デルバーにおいて2マナで唱える事がやはり壁となる。
瞬速を持たない為、当たり前だがソーサリータイミングで唱えなければならない。
2ターン目に唱えれば、『目くらまし』に当たりやすく、フルタップで唱えても、返しのターンに『稲妻』『剣を鍬に』で簡単に除去されてしまう。
だからと言って3ターン目に1マナ構えて唱えたとしても、相手のターンで土地は3マナで同じように『稲妻』『剣を鍬に』を『目くらまし』『呪文貫き』までケアして唱えられてしまう為、結果的に『帳簿裂き』を守ることが出来ない現実があった。
更に、謀議にも問題があった。
青単デルバーというデッキの性質上、捨てたいカードがほとんど存在しない。
その為、捨てるカードが土地になってしまう。
捨てるカードが土地では『帳簿裂き』に+1/+1カウンターは乗らず、1/3飛行の弱いままだ。
墓地にインスタントとソーサリーは増えず、『濁浪の執政』も強く唱えられない。
唯一強いと感じたのは『垣間見た自由』だが、これはロングゲーム向きのプレイとなる為、テンポを取って勝ちに行く青単デルバーとは相反してしまう。
青単コントロールのような動きになってしまうと、いくらドローしても1枚で勝てるカードがない為、結果的に負けてしまう。
その為、不採用となった。


『フェアリーの荒らし屋』

こっちの絵柄が好き。

『帳簿裂き』の検討から閃きを得ることで『フェアリーの荒らし屋』にたどり着いた。
これが今青単デルバーで採用している2マナクリーチャーである。
これの強さは下記の記事で綴っている。

青単デルバーという『もみ消し』や『呪文貫き』等の1マナの打消し呪文を構える上で瞬速持ちのクリーチャーは非常に相性が良い。
また、1マナのドロースペルを多く採用している事で、自分のターンにドロースペルを唱えるだけで+1/+1カウンターが乗っていく。
スタッツは『帳簿裂き』より低いが確実に毎ターン+1/+1カウンターが乗っていく。
また謀議では『オークの弓使い』の能力が誘発しやすく、自滅してしまう可能性も高いが、『フェアリーの荒らし屋』であれば任意で2枚目のドローをする為、『オークの弓使い』もケアしやすい。
2回ドロースペルを唱えられれば3/4飛行となる為、『秘密を掘り下げる者』と同等な強さを発揮できるだろう。
もっと詳しく知りたい方は記事を参照して欲しい。


『フェアリーの黒幕』

新しく登場した『船殻破り』の2マナ版だと思っている。
相手のドロースペルに合わせることで、こちらもドローする事ができる。
また、相手のターンに起動型能力を使えば、相手には1ドローさせてしまうが、2ドローが可能だ。
フラット受けにも適している。
スタッツも2/1と優秀なのだが、『オークの弓使い』に簡単に除去されてしまう為、不採用となった。
それさえなければ、単独で強いため『フェアリーの荒らし屋』よりも使いやすかった可能性まである。


3.3マナクリーチャーの検討

3マナクリーチャーは、『目くらまし』ケアをする場合土地が4枚必要になる為、かなり重めのカードとなる。
出したら勝てるカード又は瞬速持ちで隙を作りにくいカードである必要がある。
主にサイドカードとして採用されているカードが多い。

『真の名の宿敵』

古き良き最強のクリーチャー。

フィニッシャーとして昔は使われていた最強のクリーチャーである。
昔は良く『梅澤の十手』や『火と氷の剣』をつけて最強完成体を作って使われていた。

最強の装備品

プロテクション(選ばれたプレイヤー)は、選ばれたプレイヤーの呪文や能力の対象にもならず、クリーチャーからのダメージも軽減され、ブロックもされない。
その為、基本的にコントロールメタとして採用している。
青単デルバーは、クロックパーミッションというデッキとなる。
弱点として、少ないクリーチャーを除去られ続けると負けてしまう為、除去に当たらない『真の名の宿敵』はコントロールデッキに非常に強力である。
また、『イス卿の迷路』を使う土地単にも非常に強い。
ただし、打ち消されない全体除去の『議会の評決』やクリーチャーを生贄に捧げるタイプの除去である『シェオルドレッドの勅令』等で処理されてしまうので注意が必要だ。

また、ダメージ軽減がある為、地上クリーチャーは完璧なブロッカーとしても使える為、ただしタフネスが1なのでトランプルを持たれていると貫通してしまうのはネックだ。
他にも『濁浪の執政』のような強力な飛行クリーチャーを止める事が出来ずに殴り負けてしまったり、コンボデッキは3マナで唱えるには隙だらけになってしまう為、個人的にはサイドボードでの採用となっている。


『厚かましい借り手』

スタンダードで非常にお世話になったカードである。
1枚でバウンスと3/1飛行クロックとして2枚分の働きをしてくれる。
出来事呪文が、対戦相手の土地でないパーマネントをバウンスできる。
クリーチャー以外にもバウンスできるのが使い勝手が良い。
主にクリーチャーというよりもバウンス呪文として考えて良いだろう。
青単デルバーにとっては、クリーチャーを減らしすぎず、バウンスも取れる為、多めに採用しやすいカードである。


『アボレスの落とし子』

青単デルバー解説の記事でも説明しているが、『オークの弓使い』対策カードである。
『オークの弓使い』が着地する前に『アボレスの落とし子』を盤面に着地させられれば、『オークの弓使い』の着地時誘発をコピーすることが出来る。
そのコピーを『オークの弓使い』に充てる事で無力化することが可能となる。
また、他にも『孤独』や『悲嘆』、『偉大なる統一者、アトラクサ』等の着地時誘発をコピーして、相手の能力は『もみ消し』で消すことで、疑似的に相手の能力を奪うこともできる。
また、護法②も優秀で相手に除去されにくいのも魅力的だ。
ただし、3マナの為唱えるのに時間がかかってしまうのがネックだ。

『船殻破り』

相手のドローを止める事が出来る瞬速持ち。
パワータフネスも3/2と優秀だ。
相手の『渦まく知識』に合わせて出せるとドローできずに2枚戻すという最悪の状況を引き起こすことが出来る。
ただ、『渦まく知識』に合わせて唱えたとしても、『渦まく知識』が解決される前に除去されてしまう為、成功することはまれである。
また、3マナの為、唱えるまでに時間がかかってしまう事で、唱える前にドロースペルをある程度使われていると効果が薄かったりする。
今であれば『一つの指輪』を止めるのにかなりクリティカルに刺さるカードだ。
8castにも強そうだが3マナの為、唱える頃には盤面が完成しているとそのまま負けてしまうので間に合わなさそうではある。
ドローの強いデッキのサイドカードとして採用したい。


『ヴェンディリオン三人衆』

コンボ相手に強いカードだ。
相手の手札を見てコンボカードを落としたり、自分を対象としていらないカードを別のカードに変えたりと器用な動きができる。
上記の『船殻破り』とも相性が良い。
ただし、『船殻破り』と同じく3マナと重たく、それ以外にもっと採用したいカードがある為、なかなか採用できないでいる。



4.4マナ以上のクリーチャーの検討

4マナ以上のクリーチャーはいわゆるフィニッシャーである。
ほとんどが探査やコスト軽減を持っており、2マナで唱えられるカードばかりではあるが一応別枠として検討させてもらった。

『セファリッドの女帝ラワン』

8cast対策として昔少し流行ったカードである。
『河童の砲手』を触れ、後続のクリーチャーを展開されない為、ピンポイントではあるが強力なサイドカードであった。
ただし、4マナとかなり重たく、青単デルバーでは採用が難しかった。
また、今の環境では青くないクリーチャーとして『継ぎ接ぎ自動機械』が登場した為、全く使われなくなってしまったカードである。



『天上の餌あさり

『濁浪の執政』が出る前に検討していたカードである。
墓地のインスタントとソーサリーを使いまわす事ができ、アドバンテージを稼ぐ事が出来るクリーチャーだ。
ただし、タフネスが3と『稲妻』で落とされてしまう事や『秘密を掘り下げる者』『ドラゴンの怒りの媒介者』等で相打ちになってしまう為、なかなか攻撃に参加することが出来ずにインスタントソーサリーを回収できない事も多く不採用となっていた。
また、どれだけ打消しやドロースペルを回収してもゲームに勝てる訳ではない為、ゲームが長引いた結果、負ける事が多かった。
やはり、『濁浪の執政』の方が強いだろう。



『濁浪の執政』

満場一致で現環境トップクラスのクリーチャーだろう。
探査により2マナで唱える事ができ、最大8/8で唱える事が出来る。
また、線上にいる状態でインスタントやソーサリーが自分の墓地から離れるたび+1/+1カウンターが乗っていく優れものだ。
2枚目の『濁浪の執政』を唱えられればなお強くなっていく。
また、飛行を持っているのも非常に優秀だ。
次に紹介する『船乗りを滅ぼすもの』は飛行を持っていない為、案外小粒にブロックされてダメージが通らないが、飛行があれば簡単にダメージが与えやすいのも強い理由だろう。
こいつの為に墓地対策をサイドインされるくらい強力なカードだ。



『船乗りを滅ぼすもの』

護法④がついており、コスト軽減で唱える事が出来る強力クリーチャーとして『濁浪の執政』と一緒に採用を検討されたカードだ。
護法④がとても強く、除去されない『濁浪の執政』ではないかと思った。
また、インスタントソーサリー、出来事を持つカードが墓地又は追放領域にある枚数分唱えるコストが軽くなる為、墓地追放にも対策されないのは魅力的だ。
ただし、コストが『濁浪の執政』より2マナ重い事と、インスタントソーサリーが案外7枚墓地に落ちない事でなかなか早い段階で唱える事が出来ない。
唱えるのが遅くなるほど護法④の効果も薄まっていく。
そしてトランプルや飛行といった回避能力を持たない為、着地したとしてもなかなかダメージを通すことが出来ない為、『濁浪の執政』の劣化として扱われるようになって使用されなくなっていった。
土地単や除去コントロールには非常に強い為、デッキによっては活躍できるカードではあるだろう。


5.終わりに

ここまで読んでいただきありがとうございます。
青単デルバー目線でのクリーチャー検討については、これで一旦終了となります。
これからも新しく出てくる青のクリーチャーには期待していきたいです。
『フェアリーの荒らし屋』の枠を、もっと強い青いクリーチャーにできれば嬉しいと考えています。
今後も青単デルバーを研究していきますのでよろしくお願いします。

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