2019映画ベスト50(50位〜31位)
50位 オーヴァーロード
いつ死んでもおかしくない戦場に降り立ち砲弾を掻い潜る冒頭のシークエンスが最高。この轟音を味わうために映画館で見るべき。ナチスの研究施設のドイツ感満載の薄暗い地下の美術もすごい良くて戦争ものとして本格的だけど、どんどん見たことのない展開に。上質なB級映画。
49位 ガーンジー島の読書会の秘密
恋愛描写がありがちすぎて少々退屈だけど、戦時中のわずかな楽しみの描き方は暖かいし、イギリスの離島らしい色彩感のない田舎感や料理の美味しくなさに一人降り立つリリージェームズの魅力が映える。好きな女優なので、リリージェームズ加点が入っての49位ですね。
48位 IT イット THE END “それ”が見えたら、終わり。
チュードの儀式の映像化にしてはそうじゃないだろう!と個人的には思いつつも、あの街の変わらない雰囲気とや自転車の万能感など痒いところに手が届くスティーヴンキング原作映画の成功例。やっぱり子役たちのパートがいいし、リッチーは扱いも良かったね。フィン君もビルヘイダーも最高。
47位 ゴジラ キングオブモンスターズ
脚本おかしいだろ!画は最高だよ!見たかったやつ!
ミリーちゃんは映画初主演だけど流石カッコ良かったね。
チャールズダンスさんもあの世界に合ってた。
ただ登場人物が狂人しかいない……
46位 スターウォーズ スカイウォーカーの夜明け
緩急のない編集と、全て終わらせるための脚本のせいでとにかく慌ただしかった。好きな画はいくつかあったけれど…うーん…
45位 サマー・オブ・84
ストレンジャーシングス以来の80年代リバイバルの波に真正面から挑みつつ最高に後味の悪い展開に持っていくトラウマ映画。製作チームは子供の探偵ごっこになんの恨みがあるんだ全く。いやー大好きこういう映画。
44位 グリーンブック
マハーシャラ・アリの高貴なピアニストは最高だしヴィゴ・モーテンセンのガサツな嫌な白人感もハマってる。フライドチキンに人種差別的な扱いがあったことを初めて知ったし、黒人が賭けてたのに白人が全部持ってくなど細かいエピソードもいい。アメリカでは色々と論争があった作品だけど日韓中などではヒットしたのも納得で、黒人差別の教科書的にはいいのかなと。
43位 僕たちは希望という名の列車に乗った
東ドイツの学校のエリートクラスで、ハンガリー紛争への黙祷をしたことが国家的な反逆問題になってしまう共産主義の怖さを描いた作品。友人関係と彼らの家族を描くことに集中したことでじっくりと怖さや決意を描けていて心に刺さる作品でした。タイトルで全部言っちゃってるのはどうなんだろ。
42位 ジョン・ウィック パラベラム
日本プレミアに当たり生キアをヌ間近で見ることができたのも今年の思い出。1や2とは違い今回は最初から追われまくり、ストーリーは全く進まず最後まで追われまくる。ニューヨーク公共図書館で本を暗殺者の口に押し込み静かに殺すジョン・ウィックの図書館マナーは流石。
41位 アナと世界の終わり
青春×ゾンビ×ミュージカルでクリスマス映画でもある盛り沢山の作品。00年代間のある曲がバンバン流れ、ミュージカルとしては満足、ゾンビものとしては不足。でも青春ものとしては最高でした。
40位 SHADOW/影武者
傘そんな強いのかよ!とかツッコミながら見る中華アクション映画かと思いきや陰陽の思想や王のキャラクターや急激な恋愛描写などチャンイーモウ本気だ!とテンション上がったところでラストカットが!!ラストカットめっちゃかっこいいあれ僕もやりたい。
39位 女王陛下のお気に入り
役者も撮影も衣装もかっこよすぎる。お気に入りはアン王女。アン王女が歪んでるからこそみんな必死で歪んでいく。魚眼レンズも歪んだ世界を表現するのにいい。ランティモス監督流石。
38位 僕はイエス様が嫌い
話の展開や脚本にぴったりくる撮影が心地良い。光が美しく雪が美しく小さなイエス様も馴染んでる。ああ良い映画を観たなーと思う、こういう日本映画増えてほしいな、でも来てるよな90年代生まれの映画監督の新たな波。
37位 永遠に僕のもの
アルゼンチンの街並みの中で映える、あの美しすぎる天使が舞い降りた感じ。彼のダンス大好き。そして彼の目がいつも笑ってるのが怖いあの感じ。最高のセンス映画。
36位 アクアマン
数分間爆発が起きなければ強制的に爆発が起こされるルールのおかげで話が全く停滞せずにどんどん進んでいく、でもオリジンとしては最高。デュエルマスターズの映画化のようなトレンチ族など海中世界の色彩豊かな描き方が楽しい。海中でTOTOのAfricaが流れるなどなんでもあり映画。
35位 イエスタディ
世界の誰もがビートルズのことを忘れ、自分しか覚えてない⁉︎という設定を聞いたときはそれだけの映画なんじゃないかと心配したけど、リチャード・カーティスの脚本家としての作家性が凝縮したようなみんな幸せな映画。音楽映画としてビートルズ楽曲がどんどん流れる楽しみにリリージェームス加点も加わる。でもビートルズが偉大なのは楽曲の力だけではないというところも描かれていたのが良かった。
34位 カツベン
ノリノリの井上真央が良い。少年寅次郎といいこれといい最近井上真央無双じゃないですか。僕が好きなだけですか。そうですか。どのキャラクターも魅力があり見せ場があり理想的なお正月映画ですよ。映画館は年齢層高めの方で埋まっていたのだけどどっかどっか爆笑が起こってた映画でした。
33位 チャーリーセズ マンソンの女たち
Game of Thronesのジリ役のハンナマリーがチャールズマンソンに洗脳され殺人を犯して収監されるに至った経緯を監獄でカウンセラーらと会話や読書を重ねながら考え直す重めの作品。マンソンファミリーにどうして入ってしまったのか、そしてマンソンファミリーの手口を儀式や殺人もしっかりと描いていて、加害者として描きつつ監獄での教育の重要性も問う。ハンナマリーが好演。ワンハリと合わせて見たい作品。
32位 バンブルビー
ああ僕らのヘイリースタインフェルド!マイケルベイみは物足りないけれど王道ジュブナイルに各キャラが生き生きしていて大好きな映画。トラヴィスナイト監督大好き。今のヘイリースタインフェルドをこの映画の主演にしてくれてありがとう。ラストまでほんとに綺麗な作品だよ。
31位 天気の子
法を犯しすぎてないか?という疑問は確かに上がるだろうけど、大事な相手のためならそこまでするだろうよ!とその歪な感情のままに行動して世界のあり方を変えてしまう。2019年のトレンド”気象異常”に日本からのメジャー作品で唯一乗っかった作品でありながらめっちゃポジティブで当事者意識があるのかないのかな描き方はいかにも日本らしくて日本社会批評としも結構面白い。あと『君の名は』の音楽はあまり好きじゃなかったけど今作はかなり改良されてた。混声になるだけでもだいぶマシ。