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迫力爽快!?オペラでの<禁>シーン、20年に一度のレア体験

オペラ 《シチリアの晩鐘》 ラストシーンへの熱

リハーサルが着々と進んでいるこの頃、オペラ《シチリアの晩鐘ーシチリア島の夕べの祈りー》準備中です。
先日、ラストシーンのリハーサルでした。迫力、もだけど爽快感すらあったのがなんか不思議な感覚でした。人が何人も同時にアレするシーン。
方々の資料で「駆け抜けるようなラスト」と言われるこのオペラのそのシーン。
私たちのところではこうなるのだな…、となんだか心躍るものが湧いてきました。

オペラ合唱参加者としていつも思うのは、客席から見たらどう見えるのか、どう感じるのか、というのがまったくわからない。なかなかムズムズするんですよね。
映像で見れるといえばまぁそうなんですが、映像は映像で、その場の空気みたいなものはやっぱり、公演中の客席でしか味わえないものです。
前公演のルイザ・ミラーでは、※ゲネプロは観たのですが、やはり本番ではなかったので…。

※ゲネプロ:本番同様の条件(舞台・衣装など)で行う最終リハーサルのこと。ドイツ語の「通し稽古」を意味するGeneralprobe(ゲネラールプローベ)の略。
https://www.esp.ac.jp/epv/glossary/

そういうこともあって、皆さまにはぜひ、客席側からどんな感じに見えるのか、体験していただけたら、ほんとに嬉しいです。

もしかすると、もしかしなくてもレア公演になる《シチリアの晩鐘》
前回の日本国内での完全版公演は、なんと2003年のびわ湖ホール。
20年ぶりの完全版公演ということになります。
この先10年20年、再び観られるかわかりません。記念にぜひご観劇ください!

キャストの豪華さもハンパない

今回の公演のキャストは、二期会、藤原歌劇団という日本を代表するオペラ団体で活躍する方々。東京はもちろん、全国の大劇場で演じられているような人ばかり。
一度でもオペラを観たことがある方だったら、「え?」て思うくらいのキャスト陣ですよね!
…と、かつては客だった私が思うくらい。これは合唱団出演としてもめっちゃ興奮です。

       6/22(土)       6/23(日)
エレナ:   石上朋美      中村真紀
アッリーゴ: 村上敏明      藤田卓也
モンフォルテ:須藤慎吾      小林啓倫
プローチダ: デニス・ビシュニャ 東原貞彦
ニネッタ:  成田伊美      米谷朋子
ダニエリ:  所谷直生      渡辺正親
ベテューヌ: 北川辰彦      奥秋大樹
ヴァードモン:高橋雄一郎     松井永太郎
テバルド:  村田耕太郎     山本雄太
ロベルト:  香月健       室岡大輝
マンフレード:西山詩苑      西山詩苑
他詳細はこちら

フランス人が暴動を起こされるというドラマが、なぜかパリで大人気?

ここで、《シチリアの晩鐘》について触れておきますね。

  • 歴史的事件をもとにドラマ化した作品

1282年、「シチリアの晩鐘事件」とは、フランス占領下でのシチリア島で、夕刻の祈りの「鐘」の音と同時に、シチリア人たちが暴動を起こしフランス人を皆殺しにしたという歴史上の事件。

ジュゼッペ・ヴェルディによって作曲された時は、パリ(フランス)で上演され、40回もの上演回数になったという伝説級の作品なんだとか。
事件から600年後のこととはいえ、フランス人が皆殺しにされるドラマがフランス聴衆の熱狂をあつめるというのは奇妙なこと…と、以下の資料では書かれています。
(参考:『ヴェルディ全オペラ解説 3「シチリアの晩鐘」から「ファルスタッフ」まで』高崎 保男)

  • 「色彩」として味わえる音楽

音楽についてはヴェルディの卓越した作曲技術による絶妙なくすみ感、輝きもありつつ、しかしその真相は…?というなんとも鈍色感のある雰囲気。
そして、バレエ、舞台、演出の”見た目”の部分から感じられるものなどなど、体験してみてください、という一言になってしまいますね!

《シチリアの晩鐘(シチリア島の夕べの祈り)》完全版 / 2024年6月22日(土)
23日(日)  新国立劇場 中劇場

アーリドラーテ歌劇団


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