あくまの話
中央線快速高尾行き。18時。
新宿駅で乗客を入れ換え、重い電車は動き出す。
雨も降っていたので、音楽は激しめ楽しいやつ。HEY-SMITHとかSHANKとかそこらへん。気持ちだけでもウキウキワクワクしたい。
重い電車は荷物を下ろしながら順調に終点へと向かっていく。
途中の立川で席が空いたので、ぼくはすかさず座った。ラッキー。ちょっとだけ座れた。
しかしながら電車は、目的地のひと駅前で止まってしまった。
人身事故の影響らしい、なんて不運なんだろうか。
皆がスマホの画面と向き合い、顔を曇らせる。
ぼくも時間つぶしにInstagramを下に見ていく。
そんな中、ぼくの肩をあくまがゆする。
だめだ、だめだ。
Instagramを右に見ていく。
だけど、ぼくの目は疲れてたみたい。
スマホをしまって目をつぶる。
あくまはぼくを誘い続ける。
だめだ、だめだ。
耳にはポップパンクが轟音を届けている。
その隙間を掻い潜って、あくまは囁いてくる。
「おどらない?」
もう抵抗する力は残っていなかった。
あくまとおどる。
あくまでおどる。
結局、あくまとおどり続けてしまった。
19時半。目をこすったら八王子の表示。
よかった、電車は無事動き出し目的地に着いたようだ。
人々は畳んだ傘を片手に駅前を行き交う。
今日は疲れてるし、早くベッドへ入ろう。
コンビニで買ったごはん、急ぎめのシャワー。
全てを済まし、Apple Musicで好きな曲をかける。
今日も疲れたよ。明日もがんばろう、おやすみ。
日付が変わる前に、ゆっくり静かに目を閉じる。
どこからか、あくまの笑い声が聞こえる。
Deep Sea Diving Club「あくまとおどる」より
こっそり一部歌詞借用。
怒られたらこの日記消します。
追記
Deep Sea Diving Club(@d_s_d_c_)さんに正式に借用の許可をいただきました。ご迷惑をおかけしました。そして、ありがとうございます。
Deep Sea Diving Club(ディープシーダイビングクラブ、深海潜水倶楽部、ハングルで書くとどうなるんだ?)
福岡の4人組バンド(Gt./Vo.谷 颯太さん、Gt.大井 隆寛さん、Ba.鳥飼 悟志さん、Dr.出原 昌平さん)
シティポップ好きな人必聴。
なんとその心優しくイケメンで最強なDeep Sea Diving Clubさんが
4月22日(水)に1st EP「EP-1」をリリースするそうです。600円だそうです。ラーメン一杯我慢すれば買えますね。これは買いですね。
Deep Sea Diving Club 1st EP「EP-1」
DSDC-002 ¥600(税込み)
01 Goldfish
02 OLD TOWN
03 sunselco
*店舗限定のようです。詳しくはこちらのツイートをご確認ください。
(Deep Sea Diving Clubさんの回し者みたいになってしまいました。)
20200310 あくまの話 Yusei Komori
サポートお願いします。何をするわけでもないし返せるかもわかりませんが、行きつけのカフェのコーヒー代として使わせていただきます。