コルム近年の新作批評
コルムはWATCHES & WONDERS GENEVA 2024（ウォッチズ & ワンダーズ・ジュネーブ・2024）の開催に合わせ、同じくスイス：Geneva（ジュネーブ）で新作発表会を開催するようです。
今日は、コルムから発表された近年の新作について批評したいと思います。
筆者はコルムが大好きなので、かなり辛口になると思います笑
1．TIME TO WATCHES 2022・・・60点
2022年にTIME TO WATCHES で発表されたモデルです。
バーインデックスを採用し、ダイヤルモチーフにブランド独自のグレナディア・フェンドゥモチーフのエンボス加工を行っています。
はっきり言ってつまらないモデルです。
流行のラグスポ仕様にするためにバーインデックスを採用しているのと、オーデマ・ピゲの代表作ロイヤルオークに似せたダイヤルがまぁダサい。
アドミラルの一番の特徴である国際海洋信号旗が隅に追いやられている。
爽やかさはありますが、コルムにしてはつまらないと私は感じました。
2．GENEVA WATCH DAYS 2022・・・85点
同じく2022年に開催されたGENEVA WATCH DAYSで発表されたモデルです。
日本未入荷モデルですが、これはすごく斬新でカッコいいです。
フランスのストリート・アーティストのAIILOHとのコラボで、ダイヤルが非常に前衛的です。
ムーブメントは凡庸なセリタですが、これは欲しいと思いました。
コルムというブランドは本来、こういったモデルをどんどん発表するべきだと思います。
3．GENEVA WATCH DAYS 2023・・・40点
2023年に開催されたGENEVA WATCH DAYSで発表されたモデルです。
文字どおりこのモデルはコンセプトであって販売は恐らくされていません。
コルムがSGDsの取り組みを示すモデルで、ケースはリサイクルされたグレード5チタンを採用し、90時間のパワーリザーブを備える自社製フライング・トゥールビヨンを搭載。
ダイヤルはアベンチュリンで作られ、ムーブメントがサファイアプレートに浮かんでいるように見えるように設計されており、宇宙のイメージをもたらします。
コルムの持ち得る技術力の粋を集めたモデルですが、言ってしまえばそれだけです。
面白いのではなく、面白そう止まりだということです。
ベルトも再生可能な繊維なのは良いんですが、何故にマジックテープなんですかね？
子どもの腕時計じゃないんだからさ。
第一、コルムっぽさが何もないじゃないか。
もっとヘリテージを大事にした方がいい。
4．2024年最新作・・・90点
2024年の最新作です。
往年の国際海洋信号旗をインデックスに採用し、なおかつ、コルムは1986年に世界で初めて本物の隕石（メテオライト）を採用した歴史があり、ダイヤルにはメテオライトが採用されています。
このモデルにはビビッと来ました。
ヘリテージをうまく使ったこの新作はコルム好きな人はみんな納得すると思います。
アドミラルとメテオライトを融合させたのが実にうまい。
正直欲しいですが、メテオライト文字盤のモデルは大抵高額なので手が出ないのが残念です。
まとめ
近年のモデルを見るに、コルムはなかなか難しいところがあると正直思います。
腕時計ブームにうまく乗れず、他社メーカーの模倣のようなモデルや、勝負しても勝てない微妙なコンプリケーションモデルを発表してかなり迷走しているなぁと感じます。
最新作のモデルは一番コルムっぽさがあってグッと来ましたが、もう少し早くこういったモデルをリリースするべきだったと思います。
今後もコルムが続いてほしいと思う反面、好事家以外は反応しないものばかり作っていてもダメだということをしっかりと認識してウォッチメイキングに励んでほしいと思います。
コルムの最新情報は貴人館さんのブログを参考にしました。
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