マルタの就労ビザ(日本→マルタ編):必要書類について
今回は、マルタ共和国の就労ビザについて一番需要がありそうな、就労ビザの必要書類について書こうと思います。
次の条件に当てはまる人に、特に役に立つと思います:
マルタに就労ビザを申し込む時点では日本在住
学生ビザを含め、マルタのビザを所持していない
マルタの就職先がアイゲーミング会社
全部当てはまらなくても、マルタの就労ビザについて興味のある方の参考になれば幸いです。
➡️この記事に記載する情報は、僕が実際に就労ビザを申請した「2019年」時点のものです。今では少し変更があるかもしれないので、あくまで参考程度に留めてください。
マルタの就労ビザ申請に必要な書類:
僕が就職したときは、就労ビザの申請に以下7点の書類が必要でした。書類はすべて日本で準備し、人事の指示でメールまたは郵便で書類を送りました。
日本語にすると:
CEA Form C (Non-EU)
パスポートの全ページコピー(公証付き)
雇用契約書(署名付き)
履歴書(ヨーロッパ基準)
リファレンスレターまたはMQRIC
職務記述書(署名付き)
パスポート写真3枚(公証付き)
各書類について詳しく解説していきます。
1. CEA Form C (Non-EU)
雇用に基づく居住許可証の申請書です。
自分の氏名、生年月日、パスポート番号、有効期限云々を記入します。これは就職先の会社が書類を送ってくれるか、ダウンロード先を指定してくれるので簡単です。
特に心配いりません。
記入できる情報を記入し、メールで送り返しました。
2. パスポートの全ページコピー(公証付き)
公証付きのパスポートの全ページコピーです。
上記の人事部からのメールだと、「certified by a notery / embassy」と書かれているのが「公証」に当てはまります。
いわゆるパスポート認証という手続きで、「パスポートのコピーに偽装などがなく、正真正銘のパスポート原本の写しです」という認証をするものです。
パスポート各ページのコピーを認証する必要があったので、最寄りの行政書士に依頼しました。
うろ覚えですが、全ページの証明で、合計費用は2万円くらいだったと思います。思った以上に費用がかかったのが悲しかったことだけは、はっきりと覚えています(泣)
これもはっきりと覚えてはいませんが、「7. パスポート写真3枚(公証付き)」も同時に認証してもらった気がします。
ちなみに、公証人役場というところでは、パスポートのコピーのページに認証スタンプはもらえません。
詳しくは「パスポート認証 行政書士」とかでGoogleで検索すると、何かしらの情報は得られると思います。
3. 雇用契約書(署名付き)
会社がメールで送付してくれた雇用契約書に署名するだけです。
ざっと目を通して、問題なければ指示通りに署名してメールで送り返すだけです。
勿論すべて英語なので、少しでも気になる箇所は、人事に問い合わせましょう。
4. 履歴書(ヨーロッパ基準)
履歴書です。
この時は、人事が送ってくれたテンプレを使いました。
後々分かったのですが、別に人事が送ってくれたものではなくても、ヨーロッパ基準の履歴書であれば何でもOKのようです。
僕のお気に入りは、このウェブサイトです:
必要な情報を記入すると、かっこよく履歴書を生成してくれます。
5. リファレンスレターまたはMQRIC
リファレンスレターって何? - 推薦書みたいなものです。"推薦"はしなくてもいいんですが、過去に務めていた雇用主や職場の上司に英語で書いてもらう必要があります。
マルタでは、過去3年間で関連する職種を務めていたということを証明するための書類です。これは、収入が規定額を超える職の就労ビザの条件になっています。
雇用してくれる会社が、自分にそれだけの給与を払うだけの能力を有しているということを、移民局に証明するための書類なのかなと思います。あと、マルタも一定の基準を満たす能力を持っている労働者を受け入れたいので。
MQRICって何?- MQRICは簡単に言うと、自分が日本とかの大学とかをちゃんと卒業してますっていう証明書です。
僕以外に使用してる人に会ったことはなかったんですが、リファレンスレターの代わりに使うことができます。
これ持ってると超便利です。
マルタで転職すると就労ビザを更新しないとならないんですけど、MQRICに有効期限はないので、再利用できます。
申請方法とかは、このホームページから確認できます↓
申請には、申請費(20ユーロくらい)と、英語の大学の単位表といった書類を提出しないとならなかった気がします。日本語しかない場合も、ちゃんとした翻訳サービスを通して翻訳したものであればOKだったような。
大学卒業後に何年も経過していても、大学に問い合わせると個人の単位表や学位取得の証明書を発行してくれる可能性があります。
僕は、大卒の人であればリファレンスレターよりもMQRICを強く推奨します。
後々とても楽なので。
7. 職務記述書(署名付き)
雇用契約書とは別で、就職した役職の職務内容の記述書です。
会社が送付してくれた書類に目を通して、署名してメールで送り返すだけです。
マルタの就労ビザ申請から発行までに要する時間
マルタの就労ビザの申請方法には何種類かあるんですけど、それによって時間がちょっと異なってきます。
申請方法には大きく分けて2つあります。
1つ目は「Form C (Non-EU)」、いわゆる普通のやつです。
2か月から半年くらい要するってマルタの移民局のホームページには書いてあります。実際にはそれよりも要する場合があります。
ちなみに僕の時は、「マルタに来て就労ビザの手続きを完了してください」というインビテーションレターをもらうまで11か月くらいかかりました。
僕が申請した時期は、コロナ前でオンライン申請も導入されてなかったので、時間が滅茶苦茶かかったんですね(;^ω^)
コロナのロックダウンが一瞬ましになった頃、2020年の夏くらいに、僕と同じ状況でマルタの就労ビザを申請した人たちは、1ヶ月くらいでレターをもらってました。
。。。
2つ目は、「KEI - Key Employee Initiative」という申請です。
ホームページには、5日以内に処理すると記載してるんですけど、実際には1ヶ月くらいかかります。
これを使用するためには、いくつか条件があります。詳しくは移民局のホームページを参考にしてください:
https://www.identitymalta.com/key-employee-initiative/
条件に当てはまるなら会社がこっちでやってくれるので、自分で調べなくても大丈夫です。
個人的な感想
僕は、海外とか関係なしに、初めてフルタイムで就職したのがマルタの会社でした。
雇用契約とか就労ビザの必要書類とか、初めてのことが多くて、ちょっと大変でした。就労ビザの書類は、ネットで調べてもはっきりしないことが多かったので。
特に、パスポート認証はくせ者でした。「certify by a notary」ってどうやってるんって。。。
「notary」って辞書とかで調べても、公証人という意味しか書いてなかったんですね。
それでパスポート認証って調べても、Googleの検索結果では公証人役場のパスポート認証についてしか出てこないし。
でも、会社の人事にはパスポートの全ページのコピー1枚1枚に公証スタンプが要るって言われて。
どうしようって調べまくってたら、行政書士がそういうサービスを提供してくれてることが分かりました。
それまでに会社の人事にも何回か相談したんですけど、日本から来る人を雇用するのは初めてだったんで、ちょっと向こうも手探りな感じでした。
思い出すだけでも疲れてきたので、今回はこれでお終いにしようと思います。
次回は、渡航証明(犯罪経歴証明書)について書こうと思います。これも個人的には中々大変な書類でした。
マルタの就労ビザの最新情報について
就職が決まっているのであれば、会社の人事がお手伝いしてくれるので、個人で最新情報を適宜確認している必要はないかと思います。
それでも気になる方は、移民局のホームページから確認可能です:
https://www.identitymalta.com/unit/non-eu-nationals/?ver=1.01#1672848459556-10e93d82-413a
殆どの場合、「Single Permit」という部類の就労ビザ申請になります。
申請フォームも上記リンクのページから閲覧できるので、興味のある人は覗いてみてください。
日本から申請する場合、一部の書類は、「アポスティーユ認証」をする必要があります。これについても、会社の人事に相談するのが一番です。
大使館に書類を送ったりと、すこし面倒な手続きに思われますが、最近では一部の公証人役場であれば、その場でアポスティーユ認証してくれます。
僕は、大阪の公証人役場でやりました。犯罪経歴証明書に関する話なので、次回書きます。
最後に
役に立つと思った情報、読み易い箇所や読みにくい部分の感想を頂けると大変幸いです。
ノート始めたばかりで分からないことも多いですが、読者が読み易いものを作りたいと思っています。
また、僕が記事にできそうなトピックをリクエストしていただければ、できる限りは記事にしようと思います。
稚拙な文章ですが、ここまで読んでいただき、ありがとうございました。