アイドルに依存しないと決めたのに、INIが愛おしくてたまらない。
私が今、愛してやまない人たちがいる。
それは、INIだ。
私がオーディション番組にハマってから初めてリアルタイムで投票に参加した番組がINIを輩出した「PRODUCE 101 JAPAN SEASON2」。
私はこの番組で佐野雄大くんをデビューさせるためにひたすら熱心に国民プロデューサーを全うした。
ところが、推しがデビューしたにも関わらず、国プとして完全燃焼したからか、この番組が終わると寂しい気持ちになってしまったのだ。
思っていたよりロスの方が大きくて、とりあえずFCには入ったもののINIを熱心に応援する気持ちが不思議とあまりなかった。
ずっと応援してきたアイドルが活動休止となってしまい、あまりにも自分がアイドルに依存していたことや、当たり前や永遠なんてものはないことに気づき、それからはアイドルに依存しないようにアイドルと精神的に一定の距離を保ちながら応援しよう思っていた。
その後に好きになったJO1に対してもINIに対してもそんな気持ちでいようと。
でも、推しとかに関わらず、やっぱりオーディションの頃からずっと同じ時間を共にしながら頑張っているところを見てきた人たちには情が湧いてしまうものだ。
長年アイドルオタクとしていろんなアイドルを応援してきた私にとってそれは初めての感覚で、INIは実に特別な存在だ。
初めての単独アリーナツアーで、人生初同じライブに何回も参戦するということをした。
正直、ジャニオタの頃は、同じ内容なのに何回も入る意味あるの?と思っていた。
ところが、INIのライブに初めて参戦した時に、初めて「また行きたい!」「何度も行きたい!」と思ったのだ。
デビュー当初のファンミでは、こないだまで応援していた人たち、デビューしたての素人同然新人アイドルを見守ってる感があった。
それがなんと、その一年後に初の単独ライブで再会した彼らからは、もう素人感がなかったのだ。
一年で、ファンをちゃんとアーティストのライブを見にきている感覚にさせてくれたのだ。
一年でこんなに大きくなった彼ら11人に感動して涙が出た。
実は、INIがデビューしてからこのライブに行くまでというと、私自身INIのことを忘れるくらい仕事人間だった。初期のタワレコカフェは気付けば終わっていたほどだ。その仕事を辞め時間と心に余裕ができたからこそ、ライブを通して改めてINIに向き合ったのだ。
それくらいの時期からかな、INIに対して「好き」とか「応援したい」という感情ではなく、「愛おしい」という感情になってしまったのは。
あれだけアイドルに依存しないように、アイドルのために生きないようにしようと思ったのに、このときINIとの距離が完全に近くなってしまったことを感じた。
もちろん、グッズやヨントンなどで1人選ばないといけないときは1pickだった佐野雄大くんと決めてはいるものの、誰か1人のことが大好きでグループが好きというよりかは、11人全員が、INIというチームがまるごと好き。
今は、人間として11人を尊敬しているし、11人がわちゃわちゃして笑っているのを見るだけで幸せな気分になる。
ファンの1人としては、この幸せがいつまでも続けば良いのにと思いたい気持ちでいっぱいだ。
でも、現実的な話、同じ状態が永遠に続くなんてありえない。
この先、良い意味でも悪い意味でも何かしらの変化が起こる。
アイドルも職業は違えど私たちと同じ普通の人間だ。
アイドルはファンのものでは決してない。
いろんな形で急に裏切られることもある。
推しのことを信用していないと言うと本当にオタクなのかと疑問に思う人もいるかもしれない。
でも私はこれまでのアイドルオタク経験から、これからは信用しすぎて裏切られた時に落ち込まないように、最初から信用しすぎないようにしていたいと思う。
私は「自分にはアイドルしかないんだ」と思いがちで、ちょっとでも何か悪いニュースやスキャンダルなどがあるたびにひどく落ち込んだりする。
その時に気づく、アイドルとファンは両思いに見えていたけど、実はアイドルは自分の人生を生きていて、ファンの一方的な愛で成り立っているビジネスだと。
知らん間にアイドルのために、アイドルファーストで考えて生きてしまっているのだ。自分の人生なのに。
このまま今の状態が長く続くと当たり前のように思っていてINIに対して今まで応援してきたアイドルとは違った愛おしい気持ち。
一方で、いつか何か落ち込んでしまうことがあるんじゃないかという先のことに対する不安な気持ち。
そんな2つの気持ちの間で揺れ動いている私。
好きになればなるほど距離が近くなればなるほど、前者の気持ちが大きくなっていく。
これをコントロールすることは私には難しいけれども、今はあまり先のことを考えず深入りしすぎず気楽な気持ちで、今目の前にいるINIだけを見て応援していくことを意識している。