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Webマーケターの社会的価値とは何か?

現在マーケティングスクールの講師をしているのですが、講義の中でタイトルの質問をされました。

重い問いだなぁと思いつつ、回答を考えてみました。

講義内で自分が行った回答は以下の通り。

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まず端的に言える回答としては、Webでの売上が上がらなかったり、Web広告がうまくいかずに困っている事業者は大勢いて、そういった人たちに解決策を提示することができるという点で、一定の社会的価値があると言えるのではないでしょうか。

ただ、一方でちょっと疑問を感じる事はあります。それは我々の社会的価値が、クライアントの商品の社会的価値に依存するということです。

私達Webマーケターが行えることは、クライアントの事業の売上を伸ばしたり、広告効果を改善するということであり、新規事業立案に携われることは少ないです。そういった意味で我々の価値というのは、手助けした会社の事業に依存します。

そのため、良い(と思える)事業の手助けをしていない時には「何のために頑張っているんだろ?」と感じてしまうことも多々ありました。

少し話を変えます。

自分がネットワークエンジニアだった頃に行っていた仕事が、一体社会の何の役に立っているのかわからず、悩んだことがありました。

自分なんていなくても、代わりの人がいくらでもいると思ったからです。

パソコンに詳しい、ネットワークの不具合時にトラブル対応をできる。そういったスキルに意味を感じられなくなっていました。

そこから転じて、医師や看護師や農業従事者などわかりやすく人の役に立っており、人に感謝される職業に憧れた時期がありました。

そんな漠然とした思いを懐きつつ、さまざまな人達と触れ合う中で、ある考えに至りました。

「現代の裕福な日本やアメリカといった国に住んでいる限り、必要なものは全て揃っており、よほどのことがない限り死ぬようなことはない。ならば先に挙げたような職業の社会的価値も昔に比べれば希薄化しているのではないか」

そこから、とりあえず自分が辿り着いたのは、「極論を言えばどんな職業でも社会的価値などというものに大きな差は無いのではないか?」という結論です。

だから、社会的価値がどうか?と答えのない問いに時間を使うくらいなら、自分が好きだったり、面白いと思うことに時間を割いたほうが良い。自分が幸せになってから社会のことを考えた方が良い。というのが今のところの落とし所です。


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この内容、まぁまぁのしっくり度でした。

何か足りない。

そこで、この記事を書こうと思いました。


■儒教の古典には、修身斉家治国平天下という言葉がある。

自分は仏教、キリスト教、イスラム教、儒教について一時期熱中して学んだことがあり、その際最も心に響いたのは儒教でした。
その儒教には修身斉家治国平天下(しゅうしん・せいか・ちこく・へいてんか)という言葉がありました。

これは、

修身=自分の身を正すこと

斉家=一家を立てて、家庭を整えること

治国=国を治めること

平天下=世の中を平和にすること

の意味です。

それを文章にして、意味をつけるとコチラ。

まずは身を修めて、家をなすことを心がけよ。国民一人ひとりが家を立派におさめることができれば、国は治まり、天下は平らか=平和になる。
という言葉です。


さらに意訳するとコチラ

まずは自分1人で仕事を持って、食べることができるようになる。次に家庭を持って、養えるようになり、円満に暮らすこと。一人ひとりがそれをしっかり行えば、それすなわち社会貢献である。


となります。

また、この内容って、超有名な自己啓発本である「7つの習慣」の影響の輪と関心の輪に近いかも。

社会的価値や社会貢献などというのは関心の輪に属することで、そんなことよりもまずは自身の影響の輪=自分がすぐに働きかけられることに注目する。
すなわち自分自身がしっかりと働き、生計を立て、日々生活することが社会的価値につながる道である。

うん、なんとなくしっくり来た。

こんな感じのことが話したかったw

言ってることははじめと対して変わってないけど、なんか納得度が自分的に違うw

働いて、お金を稼いで、税金を払う。

これすなわち社会的価値を生んでいるとも言えます。


ここまで書いてきて思うけど、20代の若者に話すにはいまいちかなぁ。

まぁいっか。これに自分が辿り着いたのも20代だったし。


ちなみに修身斉家治国平天下と書かれた本は「大学」という本で、書かれたのは紀元前500年のことらしい。

古代の偉人はスマホも、電話も、電気も、あまつさえ紙の書物さえなく、ほとんどの人が文字も書けない中で「人とはどうあるべきか?」を人生のほぼすべての時間をかけて考え続けた結果、この結論に至ったと思うと感慨深い。

いつの世も人の悩みはあまり変わらないのだから、答えは歴史に求めるべきだなぁとあらためて。

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