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ジリからのエベレスト街道クラッシックルート Day 7 ジュビング カレ

今日もクレージーな1日だった。
Nunthala(2,225m)から700m降り、そこから1,100m登り返してKare(2,632m)へ。

距離は14kmの道のりだが、この高低差にはやられた。完全グロッキー。

いまロッジのテラスで、日本の3倍はするであろう価格のビールを飲んでいる
この山の中では仕方ない。

どんなに疲れていても、どんなに高くても、トレッキング後のビールはやめられない。

Kareにある今宵の宿

一息ついた後は、洗濯だ。滝のような汗を、これでもかと吸った服を洗う。

明日までに乾けばいいのだが。

今朝、Nunthalaを出発して降りに降り、谷底にあるバザールに着いた。

ヒマラヤからの水が轟々と流れる川に長い吊り橋がかかっているのだが、あいにく渋滞中。

荷を運ぶロバ登り列で渋滞中

どうやら川向こうへは、この吊り橋を通るしか無く、僅かな距離だがバザールから大量の物資を、何十頭ものロバ達が対岸に運んでいるのだ。

対岸では待ち構えていたクルマに荷を積み替える作業を、多くの若者達が担っていた。

これまで通過してきた村々の畑では、ムチを打たれながら、牛が鋤きを引いていた。

今日この吊り橋ではロバ達が、石を投げつけられながら、重い荷を背負いノロノロと橋を渡る。ムチの代わりに石なのだ。

僕はまたもやロバの人生を悲しまずにはいられなかった。

石を投げつけられながら、重い荷物を背負って急坂を進む

サラリーマンとして、意にそぐわぬ仕事を強いられた事もある我が身ではあるが、彼らに比べれば何と幸せな人生であったか。

あれっ、おかしいぞ、僕は何を想像してるんだろう。
あまりに過酷なトレッキングの連続でメンタルまでやられたか。

吊り橋を渡れば、またまた怒涛の登り。ハアハアゼーゼー、スマートウオッチの心拍計は140を超えている。

こんな心拍では長くは続かない。
額から汗が滴り、サングラスが霞む。

途中でチェコスロバキアから来たと言う若いカップルに追い抜かれた。

しばらくヨロヨロと歩いていると先ほどのチェコカップルが休憩していた。
今度は僕が追い抜く。暫くするとまた追い抜かれる。

まさにウサギと亀の如くの争い。
結果、ほぼ同時にKareの同じ宿に着いたのであった。

還暦を超えても、亀の如く休まずに歩むことで、まだまだ若者には負けないのだ。

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