ドラフト2018振り返り②
前回の続きです。
育成1位 内山太嗣 (栃木ゴールデンブレーブス・捕手)
小柄ながらも捕球から送球まで無駄がなく、ポップタイム1.9秒の強肩を誇る。打撃もパンチ力はないものの巧打で選球眼もよい。高卒から社会人で3年でドラフトを待ったが指名なく育成も可能な独立リーグへ入団した目的意識の高い選手。
育成2位 松本友(福井ミラクルエレファンツ・遊撃/外野手)
足も速く内外野をこなすユーテリティプレーヤー。パンチ力もそこそこあり、レギュラーも狙えるが一軍レベルだと現状は便利屋か? ポスト三輪を目指して走塁やバントなどスペシャリストとなり、ベンチに欠かせない存在になって欲しい。
総評
よくある点数評価で言えば85点はあげられると思う。
補強ポイントである左投手(坂本、久保)や若い外野手(濱田)を指名。
将来性を見据えた市川、鈴木の高校生投手2人。
大砲候補の中山、濱田。
守備職人内野手の吉田。
そして、即戦力でローテーション候補の清水。
指名された選手には何の疑問も抱かない。よくくじを2回外してこの指名にまとめたなという印象。
15点の減点は、「来年投げられる投手が足りない」ということである。
スワローズがドラフトで指名した投手
1位:清水昇=即戦力、一軍ローテーションの可能性もあり
3位:市川悠太=高卒なので、まずは体力づくり
5位:坂本光士郎=社会人卒ながらも素材型、まずは二軍で
6位:鈴木裕太=高卒なので、まずは体力づくり
7位:久保拓真=怪我明けなので無理はさせずじっくりと
すぐに投げられそうなのは清水投手と坂本投手ぐらい。
ほかの投手はじっくりと育成しながら徐々に実戦で投げさせると思う。
ところが、今年のオフにスワローズは7人の投手が退団した。
その7人の投手が2018年一軍ならびに二軍での登板試合数と投球回数は以下の通り
一軍 27試合 62回
二軍 163試合 221回2/3
合計 190試合 283回2/3
もちろん、既存の投手で賄うことも考えなければいけないが、今年は比較的怪我で離脱していた投手が少なく、今年より確実にイニング数が増えそうなのは平井投手と金久保投手ぐらいしかいない。
今年も二軍では屋宜投手が2日連続先発や久古投手がリリーフで3イニング投げるなど、中堅~ベテラン勢がかなり無理を強いられた起用をされていた。高橋投手や寺島投手を育てるために無理をさせず中10日で先発させるためには、どうしてもそういうしわ寄せがどこかに来てしまう。
どんなに強くても、たとえ96敗しようとも、試合数は各チームそんなに変わらない(二軍の試合数は必ずしも一定ではないが)。つまり、投手が投げなくてはいけないイニング数は毎年そんなに変わるわけではない。
では、どんな投手を獲得すればよかったのか?
白銀滉大(駒沢大学・右投手)
伊藤宏太(北翔大学・右投手)
若山蒼人(中部学院大学・右投手)
安河内駿介(武蔵ヒートベアーズ・右投手)
原田宥希(香川オリーブガイナーズ・右投手)
このあたりを1~2名育成でもかまわないので獲得していれば個人的には100点満点だったと思う。