転職について②

※前回からの続きです
前回 https://note.com/yurusivamon/n/n3f83c16904fa

サービス残業を始めるといつ仕事を終わればいいのかわからなくなる。

仕事は山積みであるがゆえ、とにかく早く捌いていかないと行かず、気持ち的には寝ないでやり続けたくなるのである。

(やってた仕事がプログラム一回実行すると結果が8時間後にわかるものだったため、うまく結果が出るまでプログラムが回ってて手が空いたときに仮眠し、プログラムが終わるタイミングで起きて結果確認して、また作り直して再実行してまた寝るとかを平気で行っていた)

更に感染症対策でテレワークしていたこともあり、勤怠時間をいくらでもごまかすことができたのもサービス残業を加速させる要因となった。

システム的には会社にいようが、テレワークだろうがパソコンの起動ログを監視されてるので本来はシステム監視部から上司に連絡が入りサビ残してるのを後日詰められるのが普通だと思うが、周りの人の多くが同じようなサビ残をやってたのでサビ残を黙認するのが当たり前の会社だったのかもしれない。夜中や休みの日に平然とメールが飛んできたり、こっそりサビ残で仕事してるのがバレると関連部署から仕事に関するチャットだとかケータイに電話がかかってくるような始末で、いつになっても全く休むことができなかった。(誰がなんのツールを使っているのかはお互いに見れる状態にあったため、スカイプをオフラインにしていても仕事しているのがバレる)

こんな生活をしばらく繰り返していたらもともと平和に仕事してきた私の体や精神はおかしくなり初めてしまう。だがそれでも上司やチームの方に頼りにされてるし、今ここで自分が止まったら会社へ迷惑をかけてしまう一心で体の異変には気づきつつも頭痛がひどくなったらすぐロキソニンを飲む生活を続けなんとかこらえていた。

最後私の心を打ち砕いたのは楽しみにしていたボーナスの少なさである。

派遣というのは給料の発生の仕方が基本的にはバイトと同じため残業時間が増えれば増えるほど売上が伸び、それと連動してボーナスが跳ね上がるはずなのだが、残業時間は36協定に引っかからない最大時間を会社へ申請しているにも関わらずSにいたときと比べてボーナスが70%以下になっていたのである。

感染症の影響でボーナスゼロな会社もあるなか、貰えるだけありがたいという話ではあるもののこれは我慢ならなかった。

もうとっくに体力も気力も限界を超えていたのに希望も絶たれてしまった。

仕事をしようとすると手が震え、タイピングがまともにできない。

一日中仕事のことが頭から離れず酷い頭痛と吐き気、そしてなぜか悲しいわけでもないのに涙が止まらない。

私は医者の知人の協力を仰ぎ、会社を休職扱いにしてもらうことでなんとかサビ残地獄の環境から逃げ出したのである。

一般的にこのやり方で逃げるのは最悪と言われると思うが、とりあえず逃げ出すにはもうこの方法しか私は思いつかなかった。

そして逃げ出してから一週間、体調が戻りはじめ正常な思考回路に戻りかけたときにふと脳裏によぎったのである。

「今の会社、辞めよう」

これが私の転職活動の始まりである。


続く

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