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ぼくについて

ぼくについて記す。


40代の会社員で、20代で結婚して、子どもが二人いる。

何回か転職したが、普通の会社に勤めて、部下もいて、そこそこの家を買って、それほど不自由のない暮らしをしている。

妻は若干クセのある性格で友達の少ないタイプだが、まじめで金銭感覚がしっかりしていて、何よりぼくがいないとだめだと思っている。

今のところ、彼女の方から今の家族のカタチをどうにかしたいとは、全く思っていないだろう。


だがひとつ特別なことがある。

ぼくは、自分がゆるい性依存だと自覚していることだ。

もう20年くらいになると思う。


そう思うようになったきっかけは、高校に入った頃だった。はっきり覚えている。

夏のある日、なんとなく授業前にぼうっとしていると、突然、クラスの女子が全員下着姿に見えた。

そこには、教室にいない女性教師まで混ざっていて、急に教室の中の温度が上がったようになり、ぼくは息苦しくなって汗が止まらなくなった。

そうして耐えきれずにトイレに駆け込むと、あれがはちきれんばかりになっており、そのまましてしまった。


そういうことが、月に何回も、それも、前触れなくおそってきた。

で、似たようなことが今でも続いているのだ。


おとなになり、結婚してからも、その発作のようなものは続いた。

人よりもメールやメッセージで女性をひきつけるようなことを簡単に書く能力があったぼくは、少しでもコンタクトがあった女性を、片っ端から妄想で汚したうえで、様々なシチュエーションで関係を持った。

職場のパート社員、かよっていたカフェの店員、大学の同級生、出会い系で出会った既婚者。

誰でも良くはなかったが、脳内ではほぼすべての女性を自分の思い通りのルックスに仕立て上げて、活躍させられるのだ。

でも、すればするほど、心の穴は大きくなるばかりで、何一つ満たされず、それでも、新しい関係を求め続けて、同じように何百回も妄想で汚し続けて、息ができなくなるようん日々を送り続けている。

それが、もう20年になる。


そして、何より問題なのは、そういう自分の異常性を自覚しているのに、けしてそれを自分から治療したいと思っていないことだ。

すなわち、その異常であることを、心のどこかで楽しんでいて、誇らしくさえ思っているのだ。

抜け出す必要がないと思っているんだ。

そこが最低だ。


で、少なくともそのときどきで感じてしまったことを、文字にでもしないとろくに自分の異常性に目を向けようともしないので、いい加減嫌気が差してきたってところで、記録をしてみようと思う。







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