夕方までに帰るよ
最近宮崎夏次系作品を読み返していた
・個人的に夕方までに帰るよからは「役割を強いられる苦しさと悦び」「期待されることへの不安と渇望」「その全てから逃れようとする足掻きこそが美しい」といったメッセージを受け取ってます(解釈は日々変わるしこれは今30秒で考えました)
どこも居場所じゃないなら逃げ方がわからないまま走り出してもいいよね、どこに行っても行場がなくてもどうせ自分でいてしまうし…
・背表紙の「99%の絶望と1%の希望」って煽り、「99ページが絶望で最後の1ページが希望」とかじゃなくて(そうならどれだけ良いか)、「全100ページ絶望ですがここから任意の方だけ希望を見出してください」って感じがする…人生
・「眠れない夜は自分の葬式の夢を見るようにする」「あの人だけは寂しがってくれるかなと想像すると幸せになれる」←それすぎる 実際にこれしてる
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・夏次系さんの作品、「完璧じゃない世界への祝福」「かけられた呪いへの肯定」って感じがする
・この人の世界の見せ方は怒りが湧くほど陰湿で悲しくなるほど爽やかで、醜くて美しくて、鮮明で曖昧で、リアルで幻想的で、そのバランスが絶妙
・心当たりの無い人にはなんでもないように見えるけれど該当する痛みを経験した人だけをえぐるシーンの連続 そして後者に与える傷が深く鋭い 見た目はこんなに柔らかいのに恐ろしい
・「サブカルっぽいだけ」って評価たまに見る度にきっと各作品のオチの意味とか断片的なメッセージとか興味ないんだろうな…って思うけど人には人の夏次系なので、ヘンテコに見えるなら歪のままで良いよね~そういう肯定のお話だよね