あまやどり
今日は朝起きたらすごぶる体調が悪くて、熱中症なのか精神的なものなのかはわからなかったけれど、熱ものどの痛みもなくてコロナではなさそうだなということだけが救いだった。
1時間ほど寝たら8割方回復したので、なんでもないように準備をし、「行ってきます」と家を出た。
でも私の向かう先は、大学ではなかった。
一緒に過ごしている友達や先輩のことは大好きだけれど、今は他人に囲まれて日々のルーティンを過ごせる心の余裕がなかった。心のもやもやを人に話して解決するという選択肢は、いつも私の中にない。
だからブックカフェに逃げ込んだ。
Wi-Fi、コンセント、長時間の作業OKなカフェはこういうとき本当にありがたい。
作業の邪魔にならない程度の心地よい音楽、ちょうどよい冷房、もくもくと各々の仕事や勉学に励むお客さん、ふわっと香るカヌレ。
完璧な空間で、オレンジジュースを飲みながらnoteを書く。
具体的な目的もなく、誰かに何かを伝えたいというような使命感もなく。
斜め左前に座っている人はMacで高速タイピングをしている。右前に座っている人は、何やら分厚くて文字の小さい参考書で勉強している。
私たちはこの後話すことも素性を明かすこともないのだろうけど、この愛おしいくらい完璧な空間を作り上げている役者仲間なのだと考えたら、なんだか応援したい気持ちになった。
私はというと、別にここに来たからと言って根本的に何かが解決するわけではない。
でもそれでもいい。今私は前進するためではなく、一旦立ち止まるためにここにいる。自分の意志で立ち止まることは悪いことではないと思うから。
このnoteを公開したら、ずらっと並んでいる本を見に行こうと思う。
オレンジジュースはあと半分残っている。