鬼様のブランチ31 「そのハイキングは楽しいのか？」
今回の鬼ブラ！
・ディベート回。日曜の夕方に感じる疑問。
前回の鬼ブラ！
・機械が料理を作ってくれる時代が来たとは……。
鬼たちのディベート
テーマ１ 「今日は楽しいハイキング」
ごきげんよう、諸君。ディベートの時間だ。
まずは「２世帯７人のハイキング、楽しいかどうか」について、肯定派と否定派に分かれて議論を交わしてくれ。
肯定派／此紀、宣水
肯定派があまりにも厳しいから、強い者を割り振ってるじゃない。
……娯楽が少ない時代の、仲のいい家族の小旅行だろう。楽しいんじゃねえのか。
否定派／弥風、沙羅、桐生
ハイキングを楽しいと感じる者はいるだろうが、家族７人全員が行きたいわけないだろ。
今、こういうのって何かしらのハラスメントと認定されるのでは？ 同調圧力が必ずそこに働いていると思います。
とても愛している恋人に誘われたら、ぎりぎり……楽しいかもしれないが、初老の父や幼児を気遣いながら……か……。
ジャッジメント／万羽
沙羅はカツオ目線なのね。
まあ、サザエは企画を立てた側であろうからな。
磯野家とフグ田家はきわめて関係良好な家族であり、目的地がどこであろうが、一緒に出掛けたら……楽しいんじゃないの……？
それはさっき宣水が言っただろ。
俺はまあ、和泉と……もうひと世帯か、豪礼が子と孫たちを連れて山を登りたいと言ったら、行ってもいい。空は大きく、白い雲が飛んでいる。気持ちのいいことだろう。
豪礼の孫ですが、そのメンバーでは絶対に行きたくありません。
なんで山の中で暮らしてるのに、さらに登るんだ。苦行の類だろ。
これ以上のカードなんにもないし、相方が口は達者でも家族サービスを一度もしたことのない男だから、絶対勝てないんだけど。
厳しいな。
否定派の勝ち。
肯定派、もうちょっと粘れよ。
行き先が「イオンモール」だとしても、ちょっとしたことでヘソを曲げる初老の舅と、まだ小さな子供がいる時点で、少なくともマスオはかなりしんどいんじゃないの。
子供はいいんだが、「義理の両親の同行」がかなりネックとなるな。耐えることはできるだろうが、楽しめるのかと、心のありかたまで問うてくるから厳しいテーマとなる。心は自由であるべきだ。
桐生が指摘したのはそこだよな。このテーマだと「楽しめ」というハラスメントが発生している。
え？ いいえ、「同行せよ」自体がハラだと感じました。
……同行くらいは我慢しろよ。親睦会だろ。
意外と深いテーマだったのか。
テーマ２ 「バーベキューならばどうか」
肯定派と否定派はそのまま引き継いでくれ。
天気のいい秋の日、澄んだ冷たい水の流れる川、その脇で肉を焼いたら楽しいんじゃないの。音楽も流して踊ったりして。
楽しそう！
美しい川を汚す輩じゃねえか。
今そういう話じゃなくない？ 出したゴミはちゃんと持ち帰るわよ。
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