鬼様のブランチ「甲斐性が問われるぜ」
今回の鬼ブラ!
・甲斐性がある者とない者、思想が激ヤバの者。
前回の鬼ブラ!
・男の幸福の頂点は「美人と、性格のいい女」と飲むことなのかも……。
庭で店を開く者
暑いってワケでもねえけど、蒸してんなあ。
そろそろかき氷屋さんやる? あの電動の機械、納屋から出してこようか。
それ用に氷を作らないといけないのが面倒くさいな……。
たいした手間でもねえし、俺が作るわ。
昼配っても誰もピンと来ねえから、夕方の風呂上がりタイムを狙おう。
金を取るわけでもないのに熱心な上に、戦略が的確だな。
点数を稼げる時には稼いどこうぜ。
いつも台所使っててウザいとか文句つけられることもあるんだから、世論を味方につけた方がいいって。
シロップはいちごだろうな。色素の沈着が気にならないから。
と思いきや、意外とメロンなんだわ。去年とおととしの経験から学んだ。メロンが一番出る。
もう風呂入ったヤツなんかその日は外出しないんだから、舌が緑になろうが関係ねえし。
お前には商売の才能があるんじゃないか?
客の機嫌取る才能はあるかもしんねえ。路頭に迷ったら、夏はかき氷屋、冬はカレー屋でお前と神無様を養ってやるよ。
なんで一門全員で路頭に? なんで冬はカレー屋なんだ? 春と秋もカレーなのか?
俺たち運命共同体だろ。カレーが得意料理だからだ。春と秋はその年に流行ってるものを売る。かつてのタピオカとか、バナナジュースとか、マリトッツォの枠だ。
その安易な方針がスベるのか当たるのかもわからないが、頼り甲斐は若干あって癪に障るな……。
甲斐性(有)と(無)
いいこと考えた。
アタシ、ウーバーイーツの配達員やる。
はあ?
なんかあったとしても、糊口をしのぐ手段はあるかなってコト。
だからアンタは、生活のことは心配せずに夢を追いかけてネ?
ここから先は
¥ 200
サポートをしていただけると、逆にたぬきを化かす会が元気いっぱいになります。