タペストリー8 「これは父性というものなのか」
今回の織り方
・『蜂の残した針』7話の模様について
・俺たちはマジカル老爺と老婆か
前回の織り方
・セをしなくたってズッ友だよ。
沙羅は主人公適性があまりない
寄り添う心と、離れてゆく心だったわね。
へえ、甘蜜がかなり明るいな。沙羅の前ではいつもこうか?
そうだそうだ、他の者よりは親しいはずなんだよな。
ちょっとおもしろいなと思ったのは、沙羅が「右近の化粧を一種類しか知らない」から、その美意識を疑っている点ね。コンサバ女が美を知るのかと。
右近はすごい化粧もするのに。
こういう……こういう作りのやつって、普通は逆じゃないか?
主人公(それが誰かは置いといて)は、ループを知っているから、本来は知りえない多面性を知っているっていうかあ。
読者にストレスを与えないのはそういう作りね。「登場人物が読者よりも物を知らない」というのは、百害あって一利ないのだから。
ワトソンに読者と同程度の推理をさせといて、ホームズに読者よりも優れた推理をさせる、そういう緩急の付け方もあるけど、最近は「ワトソンがそもそも賢い」のが主流のような気がする。
ワトソンの推理パートで見限って、もう他の動画に飛んじゃうからか。
YouTubeでは最初の15秒で視聴者の心を掴まないと、そうされるらしいわね。
16秒以上付き合ってくれて感謝する
色舞と蘭香はざっくり分けると同系統の女だが、桐生を介するとけっこう色が違うな。
色舞が落ち着いているから、蘭香の意地悪さというのが際立つわね。
ムッ。
いや、「女だから意地悪に見える」というのはあると思うわよ。男なら親切な部類の上司でしょう。
ツンが強くていぢわるなところもあるけど、仲のいい友にはへえ~という思いやりを見せるのね。
典雅もびっくりしていたが、蘭香は予想していないタイミングで、お前がそんな淡いものを持っていたのかという優しさを見舞ってくることがある。いぢわる娘ではあるが、そうじゃない面もあるのだ。だから孫の中でいちばん可愛いと思っている。
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