タペストリー2 「織りたい模様と、織られてしまった模様」
今回の織り方
・蜂の残した針 1話の模様と、タイトルについて
前回の織り方
・写真の並べ変えだとしても、こんなに残酷な並べ方は許さない。
機織り小屋から愛を込めて
タイトルが『蝶のように舞い、蜂のように刺す』という、モハメド・アリのコピーにかかっているのは間違いないとして、きっとロッキード事件の「蜂の一刺し」もかかっているのよね。
『蝶のように舞えない』は汚職史でもある。日本の近代史で汚職事件といえば、それを思い起こさぬ者はないな。
検索で出したくないのでTwitterでは下書きに留めているのだが、ロッキード事件のWikiの「よっしゃよっしゃ」の項がいつ見ても味わい深い。秘書に証言してほしい最大のところを突いている。こういう秘書ほしいな。
ほう。今「よっしゃよっしゃ」の項を初めて見たけど、これはすごい。
「気を利かせること」が仕事と言える秘書の、本当に最大限のところだわ。
『汝は人狼なりや?』で、「狂人」……「人狼の秘書」を引いた時の万羽がやってくれる仕事だ。
直接ではなく堀による防衛。これを言える秘書は、そりゃあ政界の重要人物になるな。
間隙を縫うことの美しくなさと言ったらないわ。
穴を這い、細いラインをうねる。いやらしくて汚いわ。そんなものはソドミーと変わらない。蛇の知力によるワンサイドゲーム、興ざめなりや、よ。
真に美しいのは、万羽の張る陣だわ。……そして、皇ギの張るそれでもある。
泥臭いトンネルをくぐる行為に価値はなし。多くの色を回収して、自分で模様を織り成す。それが美しさというものよ。
「皇ギに眼帯が似合う理由」だな。
あの女は自分の意志で回収して、支払い、模様を織った。
蜂は彼女を刺すか
さて、1話についてだけど。
朝露、才祇、白威と「比較的ランダム性がある者」三名の存命が確認された。和泉も、よし、今のところかなり意図したように発芽している。
それは良いのだが、どうもこれ……お前が。
読めんわね、こういうバタフライ効果は。
いや、もっと直接的な自傷行為をはかっていたルートもあるわけだし、他の模様のための歪みとしては、許容できる範囲でしょう。
しかし過去の傾向からして、ファンタジー的な救済ってほぼないぞ。
「アルコール依存は完治することがなく、一生涯にわたって戦わなければならない」という意味だ。これがある日突然パッと治ることはない。和泉の判断からして、かなり本気のやつだろう。
「私の長期にわたる悲嘆反応」は全ルートで確認されているんだから、仕方ないことでしょう。
弥風の言うように、先生を生かしたところで逃れえない。私については、これが運命というものなんでしょう。まあ、せめていい男をあてがってちょうだいよ。
初手、かなり良い模様に向かって織れたと思う。
…………。
ここから先は
¥ 200
サポートをしていただけると、逆にたぬきを化かす会が元気いっぱいになります。