鬼様のブランチ16　お正月の無料回

今回の鬼ブラ！

・無料回。
・いろんな鬼の小ヤバい一面をピックアップ。

前回の鬼ブラ！

・中折れ笑うな、行く道だもの。

・弥風がお年玉を配るぞ。

・刹那のヤバさ

おい刹那、これ。

なあに？　俺にお年玉をくれるのか？

蘭香にだ。バカ双子にはいらないだろ。
あと万羽の欲しがってたバカでっかい加湿器が村に届いてるから、ついでがあるときに持ってきてくれ。

こりゃどうも。
加湿器って、あいつ相変わらず意味わからんもん欲しがるな。

加湿器は欲する理由が明確だろ。

俺は加湿器を「雰囲気」と思っている。タンクの水を細かくして出しているだけだろ。

まさしくそういう目的の機械だろ。何を言ってんだ。

「湿度」って「甘え」ではないか？

本当に何言ってんだ？

・西帝のヤバさ

弥風様、あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。

おう。
これ。何に使ってもいいが、将来のこととか多少は考えろよ。

毎年ありがとうございます。センター性能の凛世をもう一天井しようかな。

後半を聞いてたか？　僕が死んだとき、お前は安定収入あるのか？

？？？

「考えたこともない」の顔してんじゃねーよ。
お前だっていつまでも僕の小間使いをやるつもりじゃないだろ。あと、女のヒモをやってる間は絶対に貯金できないからな。金を稼ぐ手段は他にも見つけとけよ。

確かに、女からもらった金って全部使っちゃうな……。

なるほど……。

いや、よく考えたら、そうじゃない金も全部使っちゃうな。

・万羽のヤバさ

ほしがってたバカでっかい加湿器、買っといたからな。近いうちに刹那が持ってくる。

ありがと～サンタさん！
うれし～♡　いいにおいのアロマもやろ～っと♡　楽しみぃ～！

あの線の細い従者、10リットルのタンクを持って君の部屋と水場を行き来できるのか？

蛇口をあたしの部屋につけたらよくない？

何言ってんだ君？

ホームセンターとかで売ってるんでしょ？

何が？

え？　蛇口がってことか？

なんでも売ってるって聞いたから。

………蛇口を「壁に取り付けたら水が出てくる魔法の道具」と思ってんのか？

あたしをなんだと思ってるのよ！
そうじゃなくて、台所とかお風呂とかと同じように、あたしの部屋にも井戸水を配水するパイプを引いてよ！

よかった。

よくねえよ。
なんで君の部屋にだけ専用の水道が引かれると思ってるんだ。どれだけ金が……いや……金というか、工事をする手間が……。

あたしたちの部屋から水場って遠いじゃない。裏口の水もチョロチョロしか出ないでしょ？
加圧ポンプを取り入れたらもっと強く水を引けるから、奥にもお風呂とか水洗トイレを作ったら便利じゃない。ちょっと調べたんだけど、あの井戸の水量ならできるみたいよ。

どのみち今の配水システムはメンテしなきゃいけないんだし、そんなに複雑な仕組みじゃないし、いっぺん工事したほうがいいと思う。
あんまり予算がないのもわかってるけど、そのくらいのお金ならあたしが出せるしさ。

…………。

長老とか徳間とかさ～、足腰が自由にならない年寄りでも、近くにトイレがあったら行けるんじゃない？
そうじゃなくても、介護する側はラクになるでしょ。弥風もさ。

…………………。

・弥風のヤバさ

なあ、万羽の部屋に水道を引こうと思うんだが……。

何言ってんだお前は？
……バカでっかい加湿器を使うからか！？　マリーアントワネットかお前の娘は！　あんまり横暴を通すとシトワイヤンが立ち上がってしまうぞ！

そうじゃなくて。便利だろ。

だから市民革命が起きるって。

いや……どうせメンテナンスするんだから、ついでに配水先を増やしたらいいだろ。

勝手なこと言うなよ。

金なら万羽が出すと言ってる。

インフラを札束ビンタでどうにかしようとするな。ダメに決まってんだろ。
まったく、お前でも万羽のお願いとなると甘くなっちゃうんだからな～。

……………。

怖い顔してもダメ！　この話はおしまい。間違っても他のもんの前でそんなこと言うなよ。

……………………。

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