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縁を切るということ
私の家族は、夫の不倫発覚をキッカケに夫とは縁を切っている。
夫が両親に謝罪したいと申し出たのだが、両親も姉も「二度と会いたく無い」と拒否したのだ。
それ以来、元日は夫を一人家に残し、私だけ実家に行くようになった。
絶縁すること自体はそれぞれの判断だから問題ないし、縁を切られても仕方ないことを夫はした。
だけど、家族は《縁を切る》と言うことがどういうことか分かっていなかったようだ。
今年も元日に実家に帰った。
そのとき、米不足の話が話題に上がった。
「ココロのところは米不足で困らなかった?」
「うん、全然」
実は、夫の母親がお米の生産地の出身なので、親戚のツテでいつも農家さんから30kg単位で玄米を購入しているのだ。
そのことは私の家族も知っている。
すると、姉がこう言った。
「米不足のとき、お父さんが『ココロにお米を貰えば良いか』って言ってたんだよ。そうすれば良かったね〜」
「ね、そうすれば良かった〜」
と笑う両親。
え…??
「いやいや、それは無いでしょ。」
そう伝えても全員「なんで?」という反応。
「縁を切ってるんだから、頼むなんて出来ないでしょ。」
仕方なくハッキリ言うと、母からトンチンカンな返答が来た。
「何、あんた、あちらのご家族と縁切ってるの?」
は?何言ってんの…??
「いやいや、そうじゃなくて…私の家族が夫くんと縁を切ったでしょ。それでお米を頼むなんて出来ないでしょ」
シーン…
「別に新たに注文するんじゃなくて、家にある分をもらうくらいだよ?」
そういう姉に対して「いやいや…」と言ったけれど、ここまで説明しても伝わらないということは、そもそものベースの《常識》が私と家族とではズレているということだから、これ以上言っても無駄だと思った。
唯一、姉の夫さんは
「そりゃ無理だよね」
と理解してくれた。
私がお米を手に入れられたのは、
私が夫との縁を切らなかったからだし、
夫が母親との縁を切らなかったからだし、
夫の母親が親戚との縁を大切にしてきたからだ。
どこかの縁を切っていたら、お米を手に入れられていなかったのだ。
夫との縁を切るということは、それ以降に続く縁も切れるということ。
そこが分かっていないのだ。
私の家族と夫は元々上手くいっていなかったから、家族は「これをキッカケに夫くんと関わらずに済む」と軽い考えで縁を切ったのかもしれない。
でも、困った時だけ縁を頼ろうなんて、甘すぎでしょ。
縁を切るって、そういうことでしょ。
見出し画像はFreepikの素材を加工させていただきました。
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