奇祭!狐の行列が練り歩く「稲穂祭」&湯田温泉と楽しい夜 国内旅行記・山口編Vo.4
こんにちは。日本国内を巡りながら感じたことを綴っています。
今回は山口旅の第4弾。稲穂祭、湯田温泉、山口駅前を巡った記録です。では行きましょう!
※プライバシー保護のため一部画像を修正しています。
■周防花岡駅へ
秋吉台と秋芳洞を満喫したあと、バスに乗り新山口駅へ。
すぐさま電車に乗り込んで徳山駅を経由して周防花岡駅へ。
■狐の行列が練り歩く!「稲穂祭/狐の嫁入り行列」
周防花岡は下松市大字末武上にあるこじんまりとした駅。ここに何をしにきたかというと、奇祭とも称される「稲穂祭」を見るためです。
■稲穂祭とは?狐との関連性は?
稲穂祭りは花岡にある法静寺にて、五穀豊穣を願う祭りとして古くから執り行われてきました。
法静寺には、狐に纏わる言い伝えがあります。
江戸の中期、法静寺の住職は大切な数珠を無くして困っていると、夢にできてきた白狐の夫婦が「数珠を見つける代わりに、私たちを人と同じく供養してほしい」と住職に願い出ました。住職が目を覚ますと枕元には失くしたはずの数珠があり、夢の中で狐が示した場所へ行くと、狐のつがいの亡骸が横たわっていました。
住職は狐との約束通り、戒名を付け、墓を設けるなどをして手厚く埋葬を行いました。それ以降、失くしものがある時に境内の社に訪れると、不思議に探しものが見つかるようになる、といった謂れが広まります。
やがて社は代官所に「出世福徳一位稲荷大明神」と名付けられ、時代を経て「花岡福徳稲荷大明神/神社」と親しまれるようになりました。
狐の嫁入り行列が行われるようになったのは、昭和25年から。戦後間もなく、暗く落ち込んでいた人々を元気づけようとした地元の人々が、稲穂祭りの目玉として言い伝えにまつわる「狐の嫁入り行列」を始めたとのこと。
70年以上の歴史がある催しで、地元の人だけでなく県外からも多くの人が毎年見物に訪れます。
■町中に狐がいっぱい!稲穂祭を楽しむ!
さてここからは稲穂祭の様子を紹介していきます。まずは先に紹介した花岡福徳稲荷大明神/神社へ。
鳥居をくぐり中に入ると、たくさんのちょうちんがびっしりぶら下がっています。
神棚?には榊やお神酒、ろうそくが奉納されています。
その横にはたくさんの油揚げも一緒にお供えられています。流石はお稲荷さんです。
狐の大行列が始まるのは14:00。スタート前には地元の子ども達によるミニパレードが行われています。
背格好からみるに、4~6歳の子たちでしょうか。メイクと衣装がバッチリ決まっていてかわいいです。
子ども達以外にも周りを見渡すと、赤いアイラインや、頬の髭、白塗り、狐の面などなど、たくさんの人がおもいおもいの姿で祭りに参加しています。
観光客でもメイクをしてくれる場所があるので、お祭り気分をより味わうならぜひやりたいところです。
この日は11月にも関わらず気温が30°Cほど。我慢できないのでビールと稲荷寿司を購入。
油揚げは神社に奉納されたものを使っているそう。ご利益を授かれそうな味がしました。
ちなみに会場が住宅街ということもあってか、近くにコンビニといったものはありません! 自販機やいろいろ売っている薬局はありますが、特別に必要なものがある場合は事前に買っておきましょう。喫煙所は通りの酒屋さんの近くにあります。
■狐の嫁入り行列
さて、時刻は14:00を回り、いよいよ稲穂祭の目玉「狐の嫁入り行列」がスタートです。
まずは地区内の町会、企業、協会、学校など団体のお神輿が列で練り歩きます。
各団体それぞれの特徴があるおみこし、衣装、化粧、見ていて面白いです。
子どもを乗せた台車の列は「花神子」。地元の子どもたちが乗っているようです。台車にはご両親が付き添って歩いています。同県の防府市の「花神子神社参式」に関連性はあるのでしょうか?
さて、いよいよお出宮、狐の夫婦の登場です。
絢爛豪華な衣装を纏いつつも凛とした雰囲気。妖しい狐のお面がミステリアスです。
狐の夫婦に選ばれるのは、古くからのしきたりでこの地区の新婚夫婦。ただし関係者以外には、誰が演じているかは徹底的に秘密にされています。
観光客にもオープンなこのお祭りが奇祭と称されるのは、こうした宗教、信仰、文化を濃く残しているからなのでしょう。
行進は周防花岡駅前まで。駅を背にしてしばらくお披露目をしたあと、夫婦はお色直しのために移動。
夫婦がはけたあとは、駅前で餅まきタイム。中々に狂気的な時間でした(笑)。
お色直しをした狐の夫婦は、三三九度の儀を行うために別の会場へ移動。ただ当日のスケジュールを調べると、駅前の餅まきで終了と出ていたため、あろうことかここで帰路についてしまった自分……。
どうやら三三九度もお面を外すことなく行われるみたいですね。
ということで稲穂祭/狐の嫁入り行列の紹介はここまで。続いている限りはまた行けばいいので、次回はしっかりと最後まで見届けたいと思います。
周防花岡をあとに湯田温泉へ。
■湯田温泉&山口で疲れを癒す
湯田温泉駅に到着。すぐ前には大きな狐のオブジェがにょきッとあります。あとから知りましたがこの子には「ゆう太」という名前が付いているそうです。
■狐が見つけた湯田温泉
お寺の境内にあった小池に、毎晩足を怪我した白狐が浸かりに来ていたそう。その様子を見ていた和尚が水をすくってみると、池は温泉であることが判明。ここを深く掘り進めると、熱い温泉と薬師如来の金像があらわれたのだとか。
それ以降、湯田温泉は像を拝んでから湯あみをすると、どんな難病も治ってしまう「白狐の湯」として、有名な湯治場、温泉地に栄えていったそう。
元乃隅神社、周防花岡に続いて狐に関する謂れが山口県には多いですね。
このあとは温泉へ入りに「梅乃屋」へ。宿泊客の利用状況次第では、立ち寄り湯OKのホテルです(すぐに汗を流したかったので外観を撮るのを忘れました)。
湯田温泉の泉質はアルカリ性単純硫黄温泉で、pH数値は9.1。強アルカリでヌルヌルとしているので、不要な角質をキレイに取ってくれます。すごく気持ちよくて大満足の温泉でした!
サッパリした後、40分ほど歩いて山口駅近くのホテルにチェックイン。すぐに飲みに行きます。
■山口駅付近で飲む
一軒目は少し路地に入った「とんぼ」へ。
落ち着いた雰囲気でオシャレなお店。ささっとビールとつまみを注文。
下関では食べれなかったクジラの心臓刺。クセが無くてコリコリくにゅくにゅの食感が美味しい! ごま油を絡めるとより酒が進む最強のおつまみになります。
長州地鶏の塩焼き。噛めば噛むほど濃厚な脂の味が染み出てきてとっても美味しかった。今回の山口旅ベスト1です。
軽く飲んだあと、2軒目の「池田屋」さんへ。
入口の「タバコ吸えます」の文字に釣られてフラっと入ったお店でしたが、店主さん、地元のお客さん、別の観光客の方のキャラが濃くて非常に楽しいお店でした。
実は阪神ファンには名が知られているお店とのこと。訪問したのは阪神が38年ぶりの日本一になる前、優勝した時の盛り上がりはきっとすごかったでしょうね(笑)。
野球ファンでなくとも絶対に楽しく飲めるので、ぜひ行ってみてください
今回はここまで。次回は山口編最終回、柳井と岩国・錦帯橋を紹介します!
Tsuchinoco