『進撃の巨人』から考える、現代の日本。
はじめに
前回の記事でも取り上げたのだが、日本はこの状況を真剣に考える必要がある。
この国を守り、この地に生まれてくる命につなげられるように。
そういうことを考えていく中で、日本の現状、世界の現状と共通点を感じたのが、
『進撃の巨人』だ。
『進撃の巨人』を知らない方のために、話を簡単に説明する。
人類は、巨人の脅威から逃げるために、壁の中で暮らしていた。
しかし、その壁が破られ、平和だった生活は終わる。
そこから、人類が立ち上がり、巨人に立ち向かっていく、というあらすじになっている。
詳しい内容は、是非マンガ、アニメを見て欲しいと思う。
※ここから先の内容は、『進撃の巨人』のネタバレを含むので注意
進撃の巨人の概要
※進撃の巨人の内容を知っている方をこのページを飛ばしてもらっても構わない。
まず、壁を破った巨人だが、この巨人を仕掛けたのは人間だ。
それは、壁の外の世界から来た、人間だ。
仕掛けた人間はマーレ人、壁の中に住む人をエルディア人と呼ぶので、
マーレ人が住んでいあるのは大陸で、エルディア人が住んでいるのは、パラディ島という島国になっている。
ここから先は、この呼び方で統一させてもらう。
マーレ人は、パラディ島にある、最強の兵器『始祖の巨人』を奪おうと、エルディア人を襲った。
そこで、エルディア人は多くの犠牲をはらった。
本来であれば、『始祖の巨人』の力を持つ、パラディ島の王が力を行使すれば、被害は抑えられたが、それをしなかった。
なぜなら、壁の王は『不戦の契り』という、戦うことを放棄した考えに染まってしまってたからである。
昔、巨人になることができるエルディア人が、その力を使い、マーレの人々を弾圧していた。
また、エルディア人同士でも争うようにもなった。
そんな状況を見て、始祖の巨人を持つ王は悟った。
「戦わなければ、こんな状況にならない。
エルディア人だけが滅べばいい。
それだけ、罪深いことをしてきたのだから。」
この考えから、壁の王は戦うことをやめたのだ。
そして、できる限りのエルディア人を連れて、パラディ島に逃げたのだ。
このパラディ島では、王の思うように、住民は洗脳され、壁外の人類は巨人に喰いつくされた。外は危険だ。壁の中で安寧の平和を築こう。
ここまでの話を聞き、パラディ島に似ている国があると感じないか。
日本だ。
パラディ島と、日本の共通点
①島国の特徴
日本は説明もいらず、島国で、パラディ島も島国であるうえ壁に囲まれた国だ。
メリットをいくつか挙げよう。
他国に簡単には、攻め込まれないし、他の民族も入りずらいので、民族紛争のような争いも起きづらい。
だが、デメリットもある。
島国なので情報も入りづらい。そして、平和ボケもしてしまう。
『進撃の巨人』の世界には、インターネットはないけれど、
現代の日本にはあるから、情報を取得できるだろう。
確かにそうかもしれないが、本当に肌で感じているだろうか。
実際に戦争が起きている欧州はじめ各地域では、避難民が難民として各国に入ってきている。
さらには地続きなので、いつ戦火が自分の国に飛んでくるか分からないので、常に備えている。
その危機意識たるものが、日本に足りていないものだと思う。
②軍事力と民の備え
まず、パラディ島だが、一応、駐屯兵団という壁を守る組織はあるが、
超大型巨人という核爆弾のようなものには何もできず、普通の巨人にすら、太刀打ちできなかった。
また、民間人も鷹を括って、壁の中は安全だと思い込んでいたので、
いざ、壁が破られると大慌て。避難もスムーズに行ってなかった。
では、日本はどうだろう。
日本も自衛隊という国を守る組織はある。しかし、1945年から幸いにも戦争がないので、実戦経験は少なめだ。
核兵器を使用されたときは、なす術ないだろう。
私は軍事の専門家でないから、日本の自衛隊が世界的に、どのくらいのレベルか分からないが、そう見えてしまう。
また、民間人にも問題がある。
例えば、2022年10月4日に全国瞬時警報システム(Jアラート)が作動したが、対象地域の人々はどうすればいいか、分からなかったという。
政府のHPにはミサイル落下時の備えというマニュアルがあるが、ほとんどの人が知らない。
故に、避難行動をとれない。
世界情勢が乱れるなか、日本人も天災(地震、水害)だけでなく、人災(戦争)にも備えなければならない。
天災に備える避難訓練を実施しているのだから。
③罪の意識
これは、先ほど紹介した壁の王の『不戦の契り』もそうだが、
マーレ国に取り残されたエルディア人が受けている教育も同じようになっている。
マーレ在住のエルディア人は、収容区の中に暮らしていて、マーレ人から迫害を受けている。
親から子へと伝えられているのは、昔にエルディア人が巨人の力で、マーレ人を弾圧した。だから、今のエルディア人が受けている状況は彼らへの贖罪だと教わる。
日本でも、第二次世界大戦で各国に被害を与えてしまった。だから、戦争はよくない。戦うことはよくないとして、教わってきたと思う。
第二次世界大戦で被害を当てたという事実、戦争を起こすということは、よくない。
しかし、今の日本人の意識として、戦争はよくない。だから、戦う力を持つことをやめようという風潮があることは否めない。
私も敵国に戦争を仕掛け、その国を支配することはよくないと考えに激しく同意する。
ただ自分達がウクライナのように侵攻される立場になったら、自由のために戦うことを選ぶ。
そのためには、戦う力が必要になるが。
自由のために戦うエルディア人と、台湾
敵の正体を知ったパラディ島
さて物語は進み、主人公エレンの活躍で、パラディ島の巨人を倒すことに成功したが、物語は終わらなかった。
本当の敵は、マーレをはじめとする、世界だった。
世界中は過去に巨人で支配した、エルディア人を恨み、根絶することを望んでいる。
近い将来、再びマーレが攻めてくる可能性もある。
世界の真実を知った、エレンは自由のために戦い続けることを選んだ。
本編とは、少し解釈が変わるが、パラディ島のエルディア人が戦い続けることを選んだとして、話を進めていこう。
民主主義を貫く、台湾の危機
さて、現代でも支配されることを恐れて、武力に屈しないと表明している場所がある。
台湾だ。
台湾は、かつては中国と一つの国として存在していて、台湾島と呼ばれていたりしたが、共産主義の毛沢東と、民主主義の蒋介石が激突して、台湾という場所が生まれた。
近年、その台湾にも危機が迫っている。
それが中国による、台湾統一だ。
中国共産党は、台湾統一を近年、特に実現しようとしている。
また、それは平和的解決だけではなく、武力による統一も選択肢に含めてることをちらつかせている。
台湾側としては、平和的解決はありえないかもしれない。なぜなら、一国二制度としてあった、香港も民主主義を貫くことができずに、言論の自由などが制限されているからだ。
そうだとしたら、中国側の統一方法としては、力によるものしかなくなる。
それに備え、台湾は民主主義、自由を守るために戦うしかないのだ。
寓話から学ぶ、教訓
『進撃の巨人』は、紹介してきたように、戦うことの意味を考えさせてくれる。イソップ物語などと同じように、寓話に近いもしれない。
まだ、『進撃の巨人』を読んだことがない方も、是非とも漫画、アニメで見てほしい。いろいろなことを考えさてくれる。
戦うことを否定する、以前のパラディ島と日本
自由のために戦う、後編のパラディ島と台湾。
日本も、台湾有事は対岸の火事ではない。
『自由』を守り続けたいのなら、今こそ、この国が置かれている状況、教育を考え直さなければならない。
巨人に蹂躙され、たくさんの犠牲を出した、パラディ島にならないために。
引用サイト
1)進撃ナビ with タキチャンネルより、マーレとパラディ島の地図
https://takichannel.com/shingeki/anime/season4/episode61-2
2)プリ画像byGMO 進撃の巨人 自由の翼 リクエスト画像用より引用
https://prcm.jp/album/hana5580/pic/39947851
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?