SEKAI NO OWARI ドームツアー2022 DuGaraDiDu ライブレポート
先日、SEKAI NO OWARIが、福岡公演をもって、ドームツアー2022 DuGaraDiDuが終わったので、ライブレポートをあげる。
私も、東京ドーム1日目に参加させてもらった。
本編のネタバレを含むので、0の状態でライブの内容を楽しみたい方は、今後のWOWOWでの放送や、発売されるであろうDVDなどを
見てから、この記事に戻ってきてほしい。
それでは、始めよう。
DuGaraDiDuとは
DuGaraDiDuは、100年前の世界である2022年にタイムスリップして、
その時代に生きているような感覚を味わえる遊園地だ。
我々ゲストは、2122年の住人だ。
そこから100年前の2022年に行くという設定になっている。
2022年は感染症対策をしなければ、ライブができないので、
マスク着用が必須となっている。
アナウンスでも2022年の格好でお願いしますと、さりげなくマスク着用を促しているセカオワ、すごすぎる。
会場内は、キャラクターで席が分けられている、ランダムTシャツという形でグッズもあった。
イラストを基に、全20キャラの性格をSaoriが決めたそうだ
ちなみに私の席のキャラクターは、ドラーク。
性格は、お酒が大好きで、「一年の内360日くらいお酒飲んでます!」が
口癖。社交的で明るい性格だが、一人酒で二日酔いになると酷く落ち込む。
そして、ステージ上には、スペシャルムービーにもあった乗り物が再現されていた。
危険がいっぱいの煙突キャッスル
一度乗ったら出られない! エンドレスクロック
働く動物たちに乗って楽しむ アニマル!ゴー!アラウンド!
バッドな気分で急加速するヘイターズコースター
開演前での演出も気分を上げてくれる。
場内アナウンスでは、日本語だけでなく、英語、スペイン語、フランス語、韓国語と多様な言語でアナウンスがあったり、スモークが焚かれていたり、スペシャルムービーの遊園地らしいBGMが流れていたりと観客のボルテージを上げてくれる。
ここからは、ライブの内容に触れていく。
具体的なライブ演出は今後DVDも販売されると思うので、そちらを見て感じてほしい。
ライブの内容
いよいよ開演
まず、開演と同時に、マスコットのガルルが出てきて、ゲストが2022年の世界に来たことを教えてくれる。そして、100年前に歌われていた歌をこれから広場で歌ってくれるという。
その1曲目として出たのが、『RPG』だ。
会場は声は出せずとも、大興奮でライブが始まった。
2122年の住人として聞いた『RPG』。
100年前の伝説のバンドSEKAI NO OWARIの代表曲を生で聴けているとことに、感動した。
実際に、私も今回のライブが、セカオワライブ初参戦だったので、セカオワが実在するのか疑わしかったが、本当に実在したんだ!
というのも、大きかったかもしれない。
その後に続いたのは、久々のライブでの披露になった『ファンタジー』、『RAIN』が歌われ、再びガルルのMCとなった。
今回のライブは、100年前の世界を知るということコンセプトがある。
原案は、Fukaseが出し、遊園地を作りたいと言ったときに、昔のものをモチーフにするということで、今回の設定が生まれたそうだ。
その後、メンバー間での話し合いもあり、テーマが絞られていき、
ライブ演出を担当しているSaoriが脚本をかいた。
4つの大きなテーマがあった。
言論の自由、環境問題、愛情、労働だ。
言論の自由
2122年では、言葉は銃やナイフのような凶器として扱われており、自由に発するこを禁じられている。
2022年には言論の自由があり、何を発言しても自由が認めらている。だから、インターネット上で、人の悪口を書くことが溢れている。
その世界を表現した曲が、『Witch』、『天使と悪魔』、『Like a scent』だ。どの曲もこのブロックにピッタリだが、
まさか東京ドームで、SEKAI NO OWARIの曲の中でも特にエグい、『Witch』、『Like a scent』を聴けるとは思ってなかったので、驚きが大きかった。
2022年の惨状から、2122年では言論の自由が奪われた。
人それぞれのコモンセンスがないと、自由が奪われるというメタファーのように私は感じた。
環境
再びガルルのMCになり、プラスティック製品が紹介された。
2122年はプラスティク製品が製造禁止となっているので、とても貴重なものだそうだ。
2022年の世界では、プラスティック製品が溢れかえっており、便利だと同時に海を汚染していることも告げられた。
このブロックで歌われたのは、『深い森』、『虹色の戦争』、『周波数』だった。
『深い森』、『虹色の戦争』は自然の中の命を歌った曲だとすぐに受け取れた。しかし、『周波数』はなぜこのブロックに入っているのか、すぐにはピンと来なかった。
後々聞き返してみると、「奇抜な色の虎になって」という歌詞があるのでガルルが表現されているのではないかと感じて、胸が熱くなった。
このブロックでメンバーとガルルとグルルが、ガルルと車の乗り物に乗ってアリーナを走った。スタンド席だった私はメンバーが近くに来たことに興奮した。
愛情
次は、愛情のブロックだ。
2122年では、ガルルとグルルのように男女での恋愛もあるが、同性での恋愛も多くあるという。また、異性のみを連想させる表現は」禁じられているそうだ。
2022年では、恋愛の趣向が認められてないことが多く、学校でも教えてくれないそうだ。だから、エンタメやインターネットでの訴えで、そういう実情を知るらしい。
そんな時代に歌われた、愛の歌はこれらだ。
『silent』、『不死鳥』、『umbrella』、『炎の戦士』だ。
私が注目したいのは、久々にライブでの披露となった『炎の戦士』も、
もちろん良かったが、『umbrella』を敢えて挙げさせてもらう。
『umbrella』は人に恋するビニール傘の歌だ。雨が止んでしまうと、いらなくなる気持ちを恋の歌として描かれている。
昨今、同性婚での婚姻が認められていないことが問題となっているが、100年後には異種の動物やモノやAIとの婚姻に関して、問題が生じているかもしれない。
そんなことを感じさせるこのブロックだった。
見せてはいけない世界
先ほど、4つのテーマを紹介したといったが、遊園地にトラブルが起きたのだ。先ほどのブロックで歌われていた『炎の戦士』の歌が遮られた。
場内は、不穏な雰囲気が漂い、何か嫌なことが起こりそうだ。
例えるならば、ディズニーランドでパレードが行われているとき、
ヴィラン(ディズニー映画の悪役)が邪魔しにくるような感覚だ。
見せてはいけない世界の歌が歌われた。
その歌は、『illusion』、『Eve』だ。
『illusion』は2022年に起きた戦争にダイレクトにと突き刺さる。
まさに、2022年を表現した遊園地だ。
『Eve』は時代に淘汰されてしまうものと、
恋心を掛け合せた曲だが、これも100年前の当たり前が、時代と共に変わっていくということを連想させてくれる。
労働
2122年では、2022年ほど働いていないらしい。
だから、グルルは15時間も寝ているそうだ。そんなグルルにとっては、なぜそんなにも働いているのか疑問だったそうだ。
確かに2122年にもなれば、ロボットやA Iの技術であらゆるものが自動化されて、寝る間を惜しんで、働く必要もないかもしれない。
このブロックで歌われたのは、
『ラフレシア』、『スターゲイザー』だ。
2曲とも歌詞がこのブロックにピッタリであった。
ラフレシアでは、意外な展開?
スターゲイザーでは、ドーム全体を照らし、
すごく楽しめた。
本編ラストは…
ラストの一曲は、SEKAI NO OWARIの代表曲『スターライトパレード』で幕を閉じた。
ゲストのスターライトリングと、Fukaseさんの「心の中で歌おう」で会場は一つになった。
アンコール
アンコールでも、ガルルが登場。みんなでギターから始まるこのダンスナンバーで踊ろう。
踊る…踊る…踊る
『Habit』だ!
SNSなどでもバズっているこの曲を楽しみに、初めて来たというファンも多いだろう。
ここぞというときの、この曲で再び会場は最高潮だった。
そして、歌番組などでも一切踊っていなかったFukaseをセンターに、
大開放で踊っていた。
ダンサーはもちろん、『Habit』で振り付けを担当した、
パワーパフボーイズもステージに上がっていた。
Nakajinはギターを弾いて、Saoriは椅子の上から、
DJ LOVEはDJブースの後ろでガッツリ踊っていた。
このライブでメンバー初のMCに移り、東京ドームの思い出、
デビュー当時から今ダンスを踊っている自分達のギャップなどの話をして、
最後の曲の「Dragon Night」で会場は飛び跳ね、幕を閉じた。
大きな会場ならではの
今回、ドームツアーということもあって、どの会場も何万人も入る大きさを誇っている。
お客さんとの距離は遠くなってしまったりとデメリットもあるが、そこを活かしたセットだった。
近くのお客さんには、メンバーを近くで堪能できて、遠くのお客さんは全体を一度に見渡すことができるので、それぞれの席で楽しむことができる。
特に、ドームの天井に映し出せれていた景色は、とても綺麗だった。
百年後にどうなっているか
今回、ゲストは百年前の2022年に来たことになっているが、
百年後の2122年はどのような世界になっているのだろうか、
今回、SEKAI NO OWARI初の遊園地を作るということだったが、
初の遊園地がファンタジー要素もありながら、なかなかにエッジの効いたものだったと私は感じた。
MCでFukaseが話していた、
百年後の未来に消えてしまうかもしれないもの、ある人にとっては消えてほしいと願っているもの、そして、百年後にも残ってほしいもの
私も改めて、自分にとって残ってほしいものを考えさせれるきっかけになった。
その残ってほしいものとして、浮かんだのは、SEKAI NO OWARIというバンドだった。
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