精神科で、隣の女の子に話しかけた日
彼女の手足はガリガリだった。
金髪は傷んできていた。
メガネは何度もずれるし、
リュックは肩から落ちそうだった。
黒いワンピースはもう2サイズ下げていい。
声はか細くて、少しドキッとした。
「………月1くらいです。」
めちゃくちゃ間があった。
当たり前だ。
病院で隣の人に、いきなり通院頻度を聞くのはおすすめしない。
でも、身体が先に動いた。
普段は考え抜いてから行動するタイプなのだけれど。
それから、彼女はポケットにスマホを丁寧にしまって、私の話も聞いてくれた。